梅雨の時期には害虫が多く発生します。家での害虫の繁殖を防ぐには、どのような対策をとればよいのでしょうか。害虫の種類とその特徴を理解すれば、効果的な害虫対策に取り組みやすくなります。この記事では、梅雨に害虫が多く現れる理由や害虫の種類などを説明したうえで、具体的な害虫対策について解説します。ぜひ参考にしてください。
梅雨に多くの害虫が現れる理由
梅雨の時期になると、さまざまな害虫が繁殖しやすくなります。毎年害虫に悩まされ、嫌な思いをしている人も多いのではないでしょうか。
梅雨に害虫が多く現れる原因は、主に湿気です。害虫のほとんどは高温多湿な環境を好むため、湿気がこもりやすい梅雨の時期は特に害虫が多く発生しやすくなります。本格的に活発になるのは夏である害虫もいますが、そのような害虫の発生を防ぎたい場合も梅雨の時期からの対策が重要です。春になったら害虫対策を意識し、梅雨や夏に害虫が発生しないようにしましょう。
梅雨に出てくる害虫の種類
梅雨に発生する害虫の種類としては、さまざまなものがあげられます。ここでは、梅雨に出てくる主な害虫の種類を紹介します。
蚊
蚊は梅雨の時期から発生し、秋まで人間を悩ませる害虫です。蚊は、もともとアジアや中南米などの熱帯・亜熱帯地域に生息していました。そのため、高温多湿を好む性質があり、日本では梅雨の時期に急激に繁殖します。
蚊は少量の水があれば生きられる生命力の強い虫です。また、人間を刺して血を吸う厄介な存在でもあります。刺されて不快な思いをするだけでなく、感染症を媒介する恐れもあるため、注意が必要な害虫です。
コバエ
コバエも梅雨の時期に多く発生する害虫です。コバエには、ショウジョウバエ、ノミバエ、チョウバエ、キノコバエなどの種類があります。いずれも高温多湿な環境を好みます。ショウジョウバエやノミバエがよく発生するのは、腐った野菜や生ゴミの周辺です。
また、チョウバエは、台所や風呂場の排水から侵入します。下水管にヘドロが溜まっていると発生しやすいため、掃除を徹底しましょう。キノコバエは、観葉植物の腐葉土に卵が混入して室内で発生するパターンがよくあります。
ゴキブリ
ゴキブリが最も活発になるのは夏ですが、梅雨の時期から発生し始めます。ゴキブリも高温多湿を好みます。気温が18度を超えると活動を本格化しはじめ、25度以上になると特に活発になります。
ゴキブリは害虫の中でも特に繁殖力が高いため、発生させないようにすることが大切です。まずはゴキブリの出入口を塞ぎましょう。たとえば、排水口を使わないときは蓋をしておくと効果的です。
カメムシ
カメムシは悪臭を放つ害虫です。カメムシが特によく見られるのは秋ですが、年によっては梅雨の時期に大量発生する場合があります。カメムシの大量発生には花粉の飛散量が関係していると言われています。カメムシの幼虫のエサはスギやヒノキなどの実であり、花粉が多く発生している年はカメムシも繁殖しやすくなるからです。
カメムシが大量発生する年は梅雨の時期からカメムシの量が増え始めます。そのため、梅雨の時期から対策する必要があります。
ダニやノミ
梅雨の時期は、ダニやノミの繁殖も進みます。ダニにはヒョウダニ、ツメダニ、イエダニ、コナダニなどさまざまな種類がありますが、いずれも高い湿度を好む傾向があります。
種類によっては人を刺して血を吸うため、気をつける必要があるでしょう。皮膚が赤くなり、かゆみなどの症状が出る可能性があります。特に犬や猫などのペットを飼っている家庭ではダニやノミが発生しやすいため、注意が必要です。
梅雨の害虫を寄せ付けない対策
梅雨の時期に害虫を寄せ付けないようにするには、どのような対策をとればよいのでしょうか。ここでは、梅雨の時期に害虫を寄せ付けないための対策について解説します。
侵入経路を断つ
害虫はさまざまな隙間から家の中へ侵入します。家の中で害虫を発生させないようにするには、侵入経路を断つことが重要です。
窓やドアを開けっ放しにしていると、気づかないうちに害虫が家の中に侵入している可能性があるため、こまめに閉めましょう。万が一、網戸が破けている場合は早めに新しいものに交換してください。
ほかにも、害虫は室外機のホースや換気扇などの小さな隙間から侵入します。専用のカバーを取り付けると、害虫の侵入を防止することができます。家にはほかにも小さな隙間がたくさんあるため、それぞれ確実に塞ぐ必要があります。
忌避剤を使う
忌避剤とは、害虫を遠ざけるための薬剤です。害虫が嫌がるニオイを発生させますが、人やペットに影響が少ない商品も多く販売されています。一つで複数の害虫に効果を発揮する忌避剤もあり、効率的に害虫対策ができます。さまざまな商品が販売されているので、家庭に合うものを選んでみてください。
忌避剤は害虫の侵入経路に近い場所にまくと、害虫の侵入を特に効果的に抑えられます。吊るすタイプもあるため、場所や状況に応じて選びましょう。
ゴミや食べ残しなどを放置しない
ゴミや食べ残しなどがあると、さまざまな害虫が寄ってきやすくなります。生ゴミが害虫のエサになる場合も多いため、ゴミや食べ残しがあると害虫の繁殖を促進してしまいます。ゴミや食べ残しは放置せず、すぐに片づけましょう。
また、風呂やキッチンの排水口のまわりも常にきれいに掃除しておくことが大切です。生ゴミがついていたり、ヘドロが溜まっていたりすると、害虫が繁殖する原因になります。排水口をいつでも清潔な状態に保つ習慣をつければ、知らないうちに害虫が集まってくるリスクを減らせるでしょう。
発見したら殺虫する
対策をしていても、家の中に害虫が発生する場合もあります。害虫を発見したら、逃さず殺虫しましょう。家の中で害虫を1匹見つけた場合、ほかにも複数匹の害虫が潜んでいる可能性が高いといえます。繁殖を防ぐには、見つけるたびに必ず駆除する必要があります。
害虫を殺虫する方法として最も簡単なのは、殺虫スプレーです。ホームセンターやドラッグストアなどで販売されているため、いつでも使えるように用意しておきましょう。殺虫スプレーにもさまざまな種類がありますが、それぞれの害虫に特化した専用のタイプがおすすめです。特定の害虫によく効く薬剤が含まれているので、効果的です。
まとめ
梅雨の時期になると嫌な害虫が出てきやすくなります。しかし、梅雨の時期を見据えて対策しておけば、害虫の発生を抑えることも可能です。害虫の対策をする際は、それぞれの害虫の特徴を理解しておく必要があります。侵入経路を塞いだり、忌避剤を使ったりして、賢く害虫対策をしましょう。