高校入学時にかかる費用は? 入学時に用意しておく必要なもの一覧も紹介します

高校に入るときは、入学金や授業料などさまざまなお金がかかります。お子さんがこれから高校に入学する場合、入学前に用意しておくべきお金はどのくらいなのか、必要なものは何か、気になっている人もいるでしょう。そこでこの記事では、高校入学時にかかる費用や必要なものについて解説します。

公立高校と私立高校にかかる費用の平均

文部科学省が実施した「子供の学習費調査(令和3年度)」によると、学習費の平均は以下のとおりです。

※引用:文部科学省「子供の学習費調査」

基本的に私立のほうがどの項目においても費用がかかることがわかります。

高校入学時にかかる費用の種類

高校でかかる学習費の平均を紹介しましたが、ここでは高校入学時にかかる費用の種類について解説します。

入学金
公立高校の入学金は基本的に5,650円、定時制2,100円です。多少金額に差がある学校もありますが、そこまで大幅な違いはありません。

私立高校は学校によって異なり、15~20万円が相場です。ただ、私立高校では合格発表が行われてからすぐに入学金の納付が求められる学校が多くあります。その場合、まだ入学するのかどうか決まっていない段階で入学金を支払わなければならなくなります。

なかには、ほかの私立高校の受験が終わってから入学金納付を行う延納制度を取り入れている学校もあるため、事前に確認してみてください。

授業料
都立高校の場合、年額11万8,800円(月額9,900円)の授業料を2回に分けて支払います。4月末に4~6月分の2万9,700円、9月末もしくは10月末に残りの8万9,100円を納付します。

私立高校の場合学校によって支払い方が異なり、月払い、四半期ごと、半期ごと、1年ごととさまざまです。1年分を一度に支払う学校では、納付しなければならない金額が高額になるため、事前に準備しておきましょう。

施設整備費
公立高校では施設整備費として資金を集めることはないため、私立高校のみで発生する費用です。

施設整備費ではなく、施設費、施設充実費、教育充実費といった名目となることもあります。施設整備費はその学校の規模や持っている施設によっても異なりますが、年間5~15万円くらいと幅があります。入学時に支払うことが一般的ですが、分割して毎月、四半期ごと、半期ごとに支払う学校もあります。

教科書費
中学までは義務教育であるため教科書代はかかりません。しかし、高校からは公立でも教科書は自費で購入することになります。

公立は市町村や都道府県の教育委員会が教科書を選択しますが、私立では校長に決定の権限があります。そのため、平均からみると教科書代は私立・公立で大きな差はありませんが、私立高校のなかには教科書を多く買わなければならない学校もあるでしょう。

その他学用品
そのほか、高校入学にあたって、ノートや文房具、上履き、体育館履きなどを新たに購入します。ノートや文房具は指定がないことが多いでしょうが、基本的に上履き、体育館履きは指定の品を購入します。そのため、学校説明会が終わってから買いに行くとよいでしょう。

公立高校ではあまりありませんが、私立高校では通学カバンが指定されている学校も多くあります。指定カバンの容量があまり大きくないときには、サブバッグの購入が必要になる場合もあります。

定期券などの通学費
高校は家の近所にあるとは限りません。バスや電車で通学する子どもも増えるでしょう。公共交通機関を使用する場合は、入学式の前に定期券を購入する必要があります。通常、3月、4月の時期は定期券を購入する客で窓口が混み合いますので、使用する当日ではなく前々から用意しておくようにしてください。

制服
制服は公立、私立ともに学校によって値段が異なります。文部科学省の子供の学習費調査では、制服代の平均は公立高校で2万6,110円、私立高校で3万6,086円と、私立のほうが高い傾向にあるようです。私立高校の場合、学校によってはコートや靴下まで指定されることもあり、総額で5万円を超えることも珍しくありません。

制服がなく私服の学校では制服代がかかりませんが、通学用の服を新たに購入することが一般的です。制服のように毎日同じ服というわけにもいかないため、制服を購入するよりもお金がかかってしまうケースもみられます。

高校入学前に必要な資金

学校にもよりますが、入学前に用意しておく資金として、私立高校では50万円、公立高校では20万円くらいあると安心でしょう。ただし、授業料を一括で納入しなければならない私立高校の場合は、100~150万円を用意しなければなりません。

条件に合えば、授業料の免除、もしくは減額となる高等学校等就学支援金を受給可能です。この支援金を受けられる世帯であれば、入学前に必要な資金を抑えられます。制度について詳しく知りたい人はこちらの記事を参照してください。

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高校入学時に必要なもの一覧

学校によっても異なりますが、一般的に高校入学時に必要なものは以下のとおりです。

・制服
・通学カバン
・通学用の靴、靴下
・体操服
・上履き、体育館履き
・教科書
・辞書(電子辞書)
・ノート、ルーズリーフ、筆記用具
・定期券
・腕時計

一般的に、中学校よりも自由度が高くなるため、ノートではなくルーズリーフを購入する子どももいます。

また、中学校までは禁止されることが多い腕時計や電子辞書の所持を許可する学校が増えます。高校では通学に時間がかかるケースも多いため重い辞書類の持ち運びは大変です。なるべく国語辞典、漢和辞典、英和辞典、和英辞典がそろった電子辞書を用意することをおすすめします。

こういった学用品は当事者である子どもと相談し、使いやすいものを選びましょう。

まとめ

高校入学前に、公立高校では20万円、私立高校では50万円を用意しておきましょう。授業料の支払いタイミングによっては、私立高校では100万円以上のお金が必要になる可能性もあります。ただし、世帯収入などの条件が合えば、授業料の無償化、もしくは減免を受けられるため、そちらも併せて確認してください。

入学時は新たに用意しなければならないものがたくさんあります。入学式に間に合うよう計画的に準備を進めましょう。

(最終更新日:2024.04.19)
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