結婚や子育ては、人生の一大イベントですが、生活費や住居費、教育費などの支出が増えて、家計負担を大きくするイベントでもあるので、一歩を踏み出すのに迷うこともありますね。多くの自治体では、若い世代の結婚・子育てなどを応援する支援制度を設けて、住みやすい仕組みを作ろうとしています。
今回は、住まい確保を支援する制度として、大阪府やその市町村の家賃支援制度を例にみてみましょう。
※本文中では、執筆時(2023年3月3日時点)の支援・補助制度をご紹介しています。制度が今後継続されるかどうかは自治体によっても異なるので、実際に利用を検討される際には、自治体ホームページ等でご確認ください。
大阪府の「新婚・子育て世帯向け家賃減額補助事業」とは
大阪府が認定した特定優良賃貸住宅※で、認定を受けた事業者が新婚世帯及び子育て世帯に対して家賃を減額、その費用を大阪府が補助する事業です。
家賃の減額に係る補助金は、入居者の月額所得に応じて決められ、入居者は契約家賃から補助額を差し引いた金額を負担します。家賃減額へ補助金が交付される期間は、入居日から起算して6年間(入居住宅の管理期間内に限る)です。
市区町村の家賃助成制度
大阪府内の市区町村にも、新婚・子育て世帯向けの家賃補助などの制度が用意されているところがあります。一時金で支給される補助金は、家賃補助に限らず、住宅購入や引っ越し費用などにも利用可能です。
婚姻や年齢、所得などの要件のほか、「結婚支援」「移住支援」「親元近くでの居住支援」など、自治体ごとの目的によって条件が設定されている場合があります。気になる自治体のホームページなどでご確認ください。
大阪府内の市区町村の新婚家庭等向けの補助・支援事業の例
「団地の4階・5階なら、家賃10%補助」の制度も
若年世帯・子育て世帯向けに「エレベーターのない団地の4階・5階」の住宅を対象に、家賃を10%補助する制度もあります。
大阪府住宅供給公社の「スマリオの若年・子育て割」は、40歳以下または子育て世帯を対象とし、「対象物件(エレベーターのない5階建て団地の4・5階)」に入居した場合に、3年間、家賃が10%補助されるという制度。新婚家庭や親子関係に限らず、単身者や婚約中の方、甥や姪等と同居している方なども利用できるので、広い範囲の方が利用できそうです。
赤ちゃんや幼児のいるご家庭では不便な場合もありそうなので、今後の暮らし方、家族の状況を考えて、利用を検討されるといいですね。
このように、大阪府の場合、一定年齢までの若年者や新婚・子育て世帯に向けて、条件を満たせば利用できる家賃などの補助制度があります。支援制度のある地域に住み替えることで、希望する生活が実現できるかもしれません。また、今まで知らなかった自治体の支援制度もあるかもしれず、利用すれば住み続けることができる可能性もあります。
結婚・出産、転職や起業などの人生の節目で迷ったとき、こういった自治体などの制度が利用できないかもチェックすると、人生の選択肢を増やすことができるかもしれませんね。