石川県は首都圏へのアクセスもよく、移住先として注目されています。金沢駅から新幹線を利用すれば、東京駅へは約2時間30分、大阪へは在来線を経由して約2時間45分で行けるので、石川県に住んでみたいと考える人もいるでしょう。そこで、移住希望者に向けて石川県の特徴やおすすめの地域、移住支援について紹介します。
石川県の特徴
北陸3県の1つ石川県は、観光やグルメで人気の地域です。しかし、実際に住むことを考えると、過ごしやすさや風土になじめるかどうかなど、いろいろ気になるものです。そこで、まずは石川県がどのようなところかみていきましょう。
気候
石川県の気候は、日本海側特有の日照率の低さが特徴です。う場は積雪も多く、雪への対策も欠かせません。さらに、年間雷日数が日本一で、特に冬の雷が多く注意が必要です。
また、石川県は季節風の影響を大きく受けるため、季節の移り変わりがはっきりとしています。冬季は厳しい寒さに見舞われますが、春や秋はさわやかな気候に恵まれ過ごしやすいでしょう。
文化・歴史
石川県は、全国有数の文化圏として知られています。日本を代表する重要無形文化財「輪島塗」で有名な県北部の能登半島は、大陸との交流の玄関口となってきました。今もその名残を感じられる名所が残されています。
また、石川県といえば、江戸時代には「加賀百万石」で名をはせていました。江戸時代末期には、4位の人口を誇る都市に発展し、「金沢箔(かなざわはく)」や「加賀友禅」、「九谷焼」などさまざまな文化・名品を育んできました。
石川県内の移住におすすめな地域ランキング5
県庁所在地で北陸3県の最大都市である金沢市以外にも、石川県には住みやすくて魅力的な地域があります。移住にピッタリなおすすめの地域を5つ、ランキング形式で紹介します。
引用元:街の住みここち & 住みたい街ランキング2022 <石川県版>
1位 野々市市
石川県の住みここちランキング1位は野々市市(ののいちし)です。野々市市は北東部を金沢市に接していて、金沢市のベッドタウンとして栄えています。
2020年の国勢調査によると、人口の増加率が石川県で第1位となり、15歳〜64歳の生産年齢人口も石川県内で第1位という結果です。このことから、石川県内において最も若い街といわれ、子育て世帯や働き盛りの世代にも人気のある地域だといえます。
2位 白山市
第2位は、県内一の広さを誇る白山市です。白山市は金沢市の南西に隣接し、2005年に1市2町5村が合併して誕生しました。日本三霊山に数えられる白山を含む白山連峰、さまざまな高山植物や豊かな原生林、美しき雪渓に満天の星空など、大自然に触れられる環境が整っています。
そんな白山市は、東洋経済による「住みよさランキング2019」で全国1位を獲得しています。金沢市への通勤や通学が便利でありながら大自然の中で暮らせることから、若い世代に人気のある地域です。
3位 金沢市
第3位にランクインしたのは、石川県の県庁所在地金沢市です。金沢市は北陸新幹線の終点で、東京へは約2時間半で到着します。アクセス利便性に優れ、市街が発展していて産業や教育機関も充実しているのが魅力です。
日本三名園の1つである兼六園があり、昔ながらの街並みがある茶屋街も人気です。また、金沢市は水が豊かで、金沢平野はコシヒカリの主要な産地となっています。ズワイガニ、ノドグロなど高級食材も簡単に手に入るので、食についても魅力的な街といえるでしょう。
4位 かほく市
第4位は、かほく市です。東洋経済による「住みよさランキング2019」で13位にランクインする街です。
かほく市は金沢市から車で30分ほど北に位置し、金沢市のベッドタウンとしても人気があります。石川県のほぼ中央にあり、西側は日本海に面しています。飲食店やショッピングモールも充実していて、金沢市へのアクセスもよく、利便性の高い地域だといえます。
5位 小松市
第5位にランクインしたのは小松市です。小松市は石川県の南部に位置し、豊かな自然に囲まれた地域です。市内には温泉が点在し、日々の疲れを癒やしてくれます。ものづくりのまちとしても発展しており、機械産業や電子部品、繊維など多種多様な産業が世界へと羽ばたいています。
石川県の移住支援
この章では、石川県が行っているさまざまな移住支援についてまとめました。
いしかわ移住支援事業
東京23区に5年以上在住または通勤されていて、石川県にUIターンして企業(移住支援金対象法人)に就業した人が対象の支援金です。支給額は単身の場合で60万円、2人以上の世帯では100万円で、18歳未満の子ども1人につき30万円が加算されます。
移住支援事業マッチングサイト
石川県への移住に興味があるものの、移住先で仕事が見つかるか心配になる人もいるかもしれません。そんな移住希望者に向けて、石川県では『移住支援マッチングサイト』が用意されています。人手不足解消を目的に開設されたもので、エリア別に数多くの求人情報が掲載されています。
このサイトに載っている求人に応募し、就業した人にはいしかわ移住支援事業の支援金が支給されます。正社員を中心に多くの求人情報があるので、気になる職種を探してみるとよいでしょう。
移住支援サイト「加賀でかがやく」
石川県の情報を事前にリサーチしておきたいなら、『加賀でかがやく』という移住支援サイトがおすすめです。このサイトには仕事や物件、子育てに関する情報が豊富です。移住体験や仕事体験プログラムなど各種イベントの紹介もあり、移住前にさまざまな体験ができます。
一度現地での暮らしを体験することで、「移住したけど風土になじめなかった」「仕事が合わなかった」などの心配が少なくなるため、移住もしやすくなります。
石川県の子育て支援
石川県の雄大な自然に囲まれて、伸び伸びと子育てをしたいと考える人もいるでしょう。そこで、石川県の子育て支援を紹介します。
プレミアム・パスポート
プレミアム・パスポートは、妊娠中の子を含めて2人以上の子どもがいることを条件に、協賛企業の店舗で割引などの特典が受けられるサービスです。子どもが2人の場合と3人以上の場合で受けられるサービス内容が異なります。これから石川県でたくさんの子どもを育てていきたいと考えるなら、ぜひ活用していきたいサービスです。
子どもの医療費助成
子どもは頻繁に体調を崩すため、家計に占める医療費の割合も高くなってしまいがちです。石川県では中学3年生まで(市町によっては高校3年生まで)、医療費の一部負担金を助成しています。さらに、金沢市、野々市市、津幡町以外の16市町については全額助成です。子どもの医療費が軽減されれば、ささいな病気やけがであっても気軽に相談できるので、子育て世代にとっては安心できる環境です。
不妊治療費の助成
石川県では子育てサポートだけではなく、不妊治療費の助成も行っています。不妊治療中の夫婦に対して、助成額は一般不妊治療の場合で年5万円、特定不妊治療では1回の治療につき15万円まで(初回は30万円、出産につき6回まで)です。また、男性不妊症の場合は、特定不妊治療の一環として行った治療を15万円まで(初回は30万円)助成されます。
参考元:いしかわ暮らし情報ひろば「石川県・市町の子育て支援制度」
出産祝い金の交付
石川県には出産祝い金の交付もあります。出産された方には出産祝い金または商品券、記念品が贈呈されます。金額は中能登町では最大50万円、川北町では最大30万円、穴水町では最大20万円です。その他の地域でも記念品や商品券の贈呈があるため、出産の予定がある場合は問い合わせてみるとよいでしょう。
まとめ
石川県は東京や大阪へのアクセスがよく、全国的にみても移住先として人気がある地域です。東京23区から石川県への移住であれば、支援金を受け取れる可能性もあります。子育て支援も豊富であることから、石川県への移住を検討してみてはいかがでしょうか。