「ひな人形を出したままにしておくとお嫁に行けなくなる」という俗説を、誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。毎年、ひなまつりが終わると大急ぎでひな人形を片づけているという家庭も多いのではないでしょうか。しかし、焦っていい加減なしまい方をしてしまうと、ひな人形が傷む原因となります。ここでは、片づける際に注意したいポイントを解説します。
ひな人形は3月4日に片づけなければ婚期が遅れる?
ひな人形は、ひなまつりが終わってすぐに片づけなければ婚期が遅れてしまうと考える人は多いですが、この言い伝えは元々、ひなまつりが終わってもひな人形を放置しているズボラな人に対して戒めるための物だったと考えられています。
また、ひな祭りは上巳の節句の習慣として、人形に穢れを移して川に流すことで邪気払いをする行事がルーツと言われています。ひな人形を片づけることが、人形を川へ流すことと同じ意味合いがあるとすれば、早く片づけるべきと言われるのも納得ですね。
ひな人形を片づける際に気をつけたい3つのポイント
湿気が少ない日に片づける
「ひなまつりが終わったらすぐに片づけなければ」という心がけは良いのですが、湿気を帯びた状態でひな人形をしまってしまうと、シミや汚れ、カビなどが発生する原因となります。よく晴れた湿気の少ない日に片づけましょう。
ホコリを落としてからしまう
ひな人形や付属する道具にホコリが付いたまましまってしまうと、カビやダニの原因となります。羽根のハタキなどやわらかい素材でホコリを落とし、指紋が付いてしまった場合はやわらかい布でそっと拭きましょう。手入れが終わったら、薄紙で包みます。
防虫剤を入れて箱にしまう
手入れを終えたひな人形は、購入時に入っていた箱にしまいます。購入時と同様にしまうのがベストです。ひな人形を飾る前に、箱へどのように収められているか写真を撮っておくと、元通りにしまいやすくおすすめです。また、細かい飾りが多い場合は、なくさないようにまとめてジッパー付きの袋などに入れておくと良いでしょう。最後に防虫剤を入れれば完了です。直射日光があたらず寒暖差が少ない場所に保管します。
きれいな状態を長く保てるように、ひな人形を片づけるときにはこれらのポイントをチェックしてみてくださいね。