新生活のスタートに! 新築や賃貸住宅への引越しでお祓いやお清めをする方法

新築の家に入居したり、賃貸住宅へ引っ越しをしたりする際、お祓いやお清めをする風習が日本にはあります。新生活の平穏を願い、お祓いやお清めをしようと考えている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、新築や賃貸住宅への引っ越しでお祓いやお清めをする方法を紹介します。

新居に引っ越しをする際などに行うお祓いとは?

まずは、新居に引っ越しをする際などに行うお祓いについて解説します。最初にお祓いの意味を説明したのち、お祓いをしてもらう方法と流れを紹介するので参考にしてください。

お祓いの意味
お祓いとは、けがれや厄災などの不浄を取り除くために行われる神道の宗教的な行為です。一般的には、神社の神主が「榊」や「御幣」をお参りする人の頭上で振り、罪や曲事などを祓います。また、お寺で厄祓い(厄除け)を行うケースもあります。

新築や賃貸などの新居へ引っ越しをした際のお祓いは「家祓い」といい、「邪気を祓い、安全を願う」という意味があります。新居の邪気を祓うことで、新生活を始める準備を整えることができるでしょう。なお、お祓いを行うタイミングとしては、入居前がベストとされています。

お祓いをしてもらう方法
お祓いは神主に執り行ってもらう必要があります。まずはインターネットなどで近隣の神社の問い合わせ先を調べ、家のお祓いをしてもらえるかどうかを確認しましょう。不動産会社で紹介してもらえることもあるようです。実際のお祓いに関しては、神社に出向いて行ってもらう場合と、神主を家に呼ぶ場合があります。

費用(初穂料)は神社によって異なりますが、2~3万円程度が目安です。初穂料は基本的にのし袋に包んで支払います。のし袋の表書きには「初穂料」と記載し、水引の下にお祓いを受ける人の名前を記載します。初穂料の支払い方法や金額については、神社へ問い合わせる際に確認するとよいでしょう。

お祓いの流れ
神社でお祓いをしてもらう際の一般的な流れは以下のとおりです。

・神社にお祓いの予約を入れる
・お祓い当日になったら、神社へ出向き受付をして、費用を納める
・お祓いの順番になるまで待機する
・お祓いの順番がきたら、本殿に出向き、着席をする
・お祓いが始まる
・一連の儀式が終わったら授与品などを受け取り、終了

お祓いにかかる時間は、待ち時間20分程度、お祓いの時間15~20分程度、全体で40分ほどを見込む必要があります。10時、10時20分、10時40分といったように一定間隔で行われるのが基本です。

引っ越しをしたらお酒と盛り塩でお清めの儀式をする

お祓いのほかにも、新居の入居前にお酒や盛り塩でお清めをする方法があります。ここでは、お清めの意味や、お清め酒と盛り塩のやり方について解説していきます。

お清めの意味
お清めには、「浄化する」や「清浄にする」という意味があり、一般的には自分で行う行為のことを指します。特に、賃貸住宅や中古住宅に引っ越す場合は、お清めで邪気祓いをしてから新生活を始めたいと考える人も多いのではないでしょうか。

お清めの具体的な方法の一つは新居の掃除です。ほこりを払うことで空気の流れが良好になり、悪い気が流れ出て、よい気が入り込んでくるという考え方に基づいています。ほかにも、お酒とお塩でお清めをする方法があるので次に解説します。

お清め酒をする方法
お清め酒とは、日本酒で邪気を払う方法です。お清めに使う酒は清酒が適しているとされています。神社で売っているお神酒でも大丈夫です。

お清め酒は部屋の四隅にこぼして撒くものとされていますが、新居をお酒で汚すのは避けたいものです。そのため、コップに清酒を入れて部屋の要所に置くか、洗面所などの水回りに酒を撒いてから水に流す、といった方法でもよいとされています。

お清め酒は、次に解説する盛り塩と合わせて行いましょう。

盛り塩をする方法
盛り塩とは、小さな陶器の皿の上に円錐形に盛った塩を、玄関先などに置く行為をいいます。厄除けや魔除けなどの意味があり、邪気を祓って新居を清めることができます。基本的に盛り塩には海水系の天然塩を使いますが、神社で盛り塩専用の塩が販売されていることもあるので、お祓いに行った機会などに購入してもよいでしょう。

実際に盛り塩を作る際は、白い無地の小皿に湿らせた塩を入れて形を整えます。設置場所は玄関(内側)の両脇です。ほかにも、リビングや寝室のような部屋の四隅に置くことで浄化作用につながります。盛り塩を置く期間に明確な決まりはなく、数週間置く場合もあれば、1~3時間程度で撤去する場合もあるようです。

撤去した後はごみとして処分します。ごみ袋は長期間室内に置かず、早期に捨てて収集してもらうことが大切です。

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新築を機に神棚を設置する人も

新築を機に、新しく神棚を設ける人もいます。神棚は家族の健康や繫栄を願って設置されるものです。設置場所は家族が頻繁に集まり、かつ明るくて清浄な空間がよいとされています。大人の目線よりも高い位置で、南向き、または東向きに設置するのがベストです。

神棚の下を通る機会が多かったり、神棚の真上(上階の廊下など)を歩いたりする行為は避けたほうがよいといわれています。どうしても難しい場合は、神棚の上の天井部分に「空」や「雲」と書いた紙を貼ることにより、神様への無礼を回避できるとされています。

なお、お参りやお祓いをした際に神社で受け取った「家内安全」や「無病息災」などのお札も、神棚に安置しましょう。お札は一定期間経過後に神社へお返しし、新たなお札をもらうとよいでしょう。

まとめ

日本には、家を新築したり引っ越しをしたりした場合にお祓いをしてもらう風習があります。お祓いとは、けがれや厄災などの不浄を取り除く神道の行為です。方法や費用は神社によっても異なるので、近隣の神社に問い合わせてみてください。

また、入居前にお酒や盛り塩で新居を清める方法もあります。邪気を祓い、清められた状態で新生活を始めるために行うとよいでしょう。

家を新築した際には、家族の健康や繫栄を願って神棚の設置も検討してみてはいかがでしょう。設置場所は人が集まり、明るくて清浄な部屋内がベストです。

(最終更新日:2024.04.19)
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