ボーナスの平均額を年代別・職種別に紹介します! 手取りの計算方法とは?

会社員や公務員などの給与取得者の場合、ボーナスをもらえる人も多いでしょう。まとまった金額を受け取れるボーナスは励みになるものでしょうが、自分のボーナスが平均と比べ多いのか少ないのか気になる人もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、さまざまな状況にわけてボーナスの平均値を紹介します。

ボーナスにかかる税金や社会保険料についても解説するので、手取り額の計算方法もわかります。

ボーナスの平均額

ボーナスの平均額はいくらなのか、民間企業のなかで男女別、年齢別、職種別、企業規模別の平均値、公務員のボーナスについて紹介します。

※参考:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」

年代・男女別(企業規模10人以上)
民間企業の年代別、男女別のボーナス平均値は以下の表のとおりです。

全体的に年齢層が上がるにつれ平均値も上がりますが、定年を迎えるであろう60代になると平均値は下がってきます。男性と女性ではほぼすべての年齢層で男性のほうがボーナスの平均値は高いですが、70歳を超えると女性のほうがボーナスの平均値は高くなります。

職種別(企業規模10人以上)
職種別にすると以下の表のとおりです。

職種別のボーナス平均値を出すと、職種によって平均値に大きな差が出ていることがわかります。

企業規模別
企業規模別のボーナスの平均値は次のとおりです。

上記によると企業規模が大きくなるにつれ、ボーナスの平均値も上がっています。

公務員
公務員の場合は、毎月の給与やボーナスの額が法律や条例で定められています。

国家公務員の場合、平均年齢43.2歳の平均的な月給は40万8,868円です。一般職員のボーナスは年間4.45ヶ月分であるため、平均的なボーナスは181万9,463円(小数点以下四捨五入)となります。

地方公務員の場合、一般行政職の平均月給は40万2,948円でした。地方公務員のボーナスも年間4.45ヶ月分であることから、平均的なボーナスの額は179万3,119円(小数点以下四捨五入)と計算できます。

※参考:国家公務員の給与(令和3年版)
    令和3年地方公務員給与の実態

ボーナスは平均何ヶ月分か

公務員のボーナスは年間4.45ヶ月分と決められていますが、民間企業の場合は企業によって異なります。ベースメントアップス株式会社の調査によると、1年間でもらえるボーナスの支給額の平均は以下のようになりました。

4ヶ月分のボーナスが出るのは全体の約4分の1の26%で、1~2ヶ月分であるという人は半数以上という結果となっています。ボーナスは出ない、という人も18%いることから、企業によってボーナスの額には大きな差があることがわかります。

※参考:ボーナス支給額の格差が広がっている?社会人の56%が年間で支給されるボーナスは給料1〜2ヶ月分!勤務先のボーナスが年々減っている場合はどうする!?

ボーナスがないことは違法ではない

先ほど説明した統計にもあったとおり、ボーナスの支給はないという人も多くいます。ボーナスは必ず支給しなければならないというものではなく、支給額が0円でも違法にはなりません。しかし、従業規則であらかじめ「特別賞与○ヶ月分」などと決められているにもかかわらず支払われない場合は、違法となることもあります。

特にそういった規定がなければ、今まであったボーナスがなくなった、減らされたといっても、企業に対して責任は問えません。

ただし、同一労働同一賃金という制度が定められたことから、同じ労働力貢献度であるにもかかわらず「契約社員」という理由だけでボーナスが支払われないと、問題となる可能性があります。

ボーナスにかかる税金や社会保険料

ボーナスも給与と同じく、所得税と社会保険料である健康保険料や厚生年金、雇用保険、40歳以上であったら介護保険料がかかります。これらはボーナスから源泉徴収されるため、ボーナスの手取り額は額面より少なくなります。

2003年3月まで社会保険料はボーナスにはかからなかったため、負担が増えたように感じる人も多いかもしれません。しかし、その分保険料率は低くなったため、給与に対してボーナスが多すぎるといった人との不公平感は是正されています。

また、住民税はボーナスからは引かれません。給与取得者の場合、前年度4~6月の平均給与をもとに算出した金額を12分割し、翌年度の毎月の給与から差し引く仕組みです。そのため、ボーナスには住民税の源泉徴収はありません。

ボーナスの手取りの計算方法

所得税の計算ではかかる社会保険料の額を控除できるため、先に社会保険料から算出します。

まずは、源泉徴収される前の額面から1,000円未満を切り捨て、標準賞与額を算定します。その標準賞与額に該当の健康保険料率(9.81%もしくは11.45%)、厚生年金保険料率(18.3%)をかけたものが、健康保険料や厚生年金保険料になります。各地の保険料額表はこちらを参照してください。

介護保険料は40~64歳の従業員が負担するものです。こちらも標準賞与額に介護保険料率(1.64%)をかけると算出できます。雇用保険は支給額に対して、雇用保険料率である1.35%をかけた額です。

健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、雇用保険料の半額は雇用者側の負担となるため、実際に源泉徴収される額は半額です。

所得税は社会保険料を控除したものに所得税率をかけると算出できます。所得税率はこちらを参照してください。

厳密に手取り額を計算するには上記のような計算が必要ですが、だいたい7~8割は手元に残ると考えておくとよいでしょう。

まとめ

ボーナスの平均額は年代や職種、企業規模によって大きく異なりますが、全体の平均値は87万5,500円でした。そのなかにはボーナスが支給されない人もあり、勤め先などによってボーナスの額は大きく変わります。

ボーナスには所得税と社会保険料がかかるため、手取り額は額面よりも2~3割下がります。手取り額を計算するには、まず社会保険料を算出してください。それをボーナスから差し引き、所得税率をかけると納める所得税額を計算できます。それをボーナスから差し引いた額が手取り額となります。

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