水回りの掃除はここがポイント! 水垢・カビ・雑菌・油汚れへの対処方法

普通に生活していても、気がついたら汚れが溜まってしまっているのが水回りです。水回りが汚れていると、見た目が悪いだけではなく不衛生になってしまいます。そこで、水回りを掃除するときのポイントについてご紹介します。年末を控えた今、キレイな水回りをキープして快適な空間にしましょう。

水回りとは

水回りとは、住宅のなかで水が使われる部分のことです。具体的には、キッチンや洗面所、浴室、トイレを指します。屋外でも水を使う設備はありますが、基本的には屋内にあるものを水回りと呼びます。

水回りは、読んで字の如く水を使うエリアなので、どうしても汚れやすい部分です。さらに、多くの人がほぼ毎日使う設備です。そのため、日々の汚れが溜まりやすく、掃除が欠かせない場所になってしまうのです。

水回り掃除のポイント

水回り掃除の基本は、中性洗剤をつけたスポンジで汚れた部分をこすり、水で流し、雑巾で拭き上げる、この3つの作業になります。この基本に加えて、汚れ別に掃除のポイントを紹介します。

水垢への対処

水回りに多い水垢

ステンレスのシンクや洗面台の鏡などにできる白いうろこ状の汚れが水垢(カルキ)です。すぐに落とせそうに見えますが、実は水に含まれるミネラルが固まったもの。付着して時間が経ってしまうと取れにくくなってしまうため、早めの対処が必要です。

こすっても取れない水垢の場合、クエン酸を水で溶かしたものを使いましょう。しつこい汚れには、クエン酸水を染み込ませたキッチンペーパーを貼ってしばらくおくと、簡単に汚れが落とせます。

カビ・雑菌への対処
水回りに特に発生しやすいのが、カビや雑菌です。ピンク色のぬめりや黒いカビは、放置してしまうとこすり洗いだけでは落とせなくなってしまいます。そんなカビや雑菌の掃除に有効なのは、塩素系漂白剤です。

塩素系漂白剤をカビに吹きつければ、カビを根本から除去してくれます。特に、常に水が溜まりやすい排水口は雑菌が繁殖しやすいため、日々のお手入れが大切です。ぬめりが気になってきたら、塩素系漂白剤を塗布して清潔に保ちましょう。

油汚れへの対処
料理をするキッチンの汚れで多いのが、油汚れです。時間が経つと油が固着してコンロの回りにこびりついてしまいます。このしつこい汚れを落とすには、油汚れ専用の洗剤だけではなく、セスキ炭酸ソーダや重曹、酸素系漂白剤などが有効です。

重曹は水に溶けにくい性質があるので、重曹自体を研磨剤としてこすり洗いをするのに適しています。反対に、セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすいため、セスキ炭酸ソーダ水を作ってスプレーとして使うのがおすすめです。しつこい油汚れには、セスキ炭酸ソーダ水を吹きつけてしばらく放置し、歯ブラシなどでこすり洗いをすると汚れを落としやすくなるでしょう。

場所別の掃除方法

水回り設備は、場所によって汚れの種類や汚れやすい箇所に違いがあります。そこで、キッチン、洗面所、浴室、トイレ、それぞれの掃除方法について解説します。

キッチンの掃除方法
飲食物を扱うキッチンは特に汚れやすく、衛生には気をつけたい場所の一つです。まずは中性洗剤で全体の汚れを落としましょう。続いて、水垢が気になる箇所はクエン酸で、カビ・雑菌が気になる箇所は塩素系漂白剤を使用し、時間を置いて洗い流します。汚れが気になる細かい箇所はメラミンスポンジを使用すると、簡単に汚れを落とせるでしょう。

キッチン掃除で注意したいのが、塩素系漂白剤を使うときです。クエン酸と塩素系漂白剤を混ぜると塩素ガスが発生して危険なため、絶対に同時に使用してはいけません。水垢をクエン酸で落とし、排水口を塩素系漂白剤で洗うなど、部分ごとに洗剤を使い分けたい場合は、一度しっかりと水で洗い流してから次の掃除行うようにしましょう。

洗面所の掃除方法
洗面所は歯磨き粉や石鹸、化粧品などいろいろな汚れが付着しやすい場所です。含まれている成分もそれぞれで違うため、汚れも残ってしまいやすく、できるだけこまめな掃除が必要です。

洗面所の汚れは、基本的に中性洗剤で洗い、水で流せば落とせます。しかし、雑菌やカビが繁殖しやすいところは、塩素系漂白剤を使ってしっかりと除去しましょう。

鏡についたうろこ状のカルキは、クエン酸を使用すると落とせるので、クエン酸水をスプレーなどで吹き付けて洗い流します。ただし、ガラスと結合しやすい白っぽい水垢の一つ「シリカスケール」は、クエン酸水では落とすことができないため、研磨剤が入った洗剤を使って落としましょう。

浴室の掃除方法

湿気の多い浴室はこまめな掃除が必要

浴室を掃除するときは中性洗剤を使うのが一般的です。毎日の入浴で湿気が溜まりやすい場所なので、こまめな掃除が必要です。特に汚れが発生しやすいのが浴室の四隅や床の目地です。ここにはピンク色のぬめりが発生していることが多く、これらは雑菌の塊なのでブラシを使ってこすり落としましょう。

浴室の鏡は洗面所と同じように、クエン酸を使って水垢を落とし、頑固な汚れには研磨剤入りの洗剤を使って汚れを除去します。また、排水口は石鹸カスや毛、皮脂などが溜まっていることがあるため、念入りに掃除をしましょう。カビが生えている箇所には塩素系漂白剤を使用すると、カビを根本から取り除くことができます。浴室の掃除は大がかりなイメージがありますが、毎日の入浴のついでに行うなど、汚れを溜め込まないようにしてキレイな浴室をキープしましょう。

トイレの掃除方法
トイレには尿石や黄ばみ、黒ずみ汚れが発生しやすく、放置するとなかなか取れない頑固な汚れになってしまいます。そのため、こまめに掃除するだけではなく汚れを防止することも重要です。

まず、便器はトイレ用洗剤を使用してブラシでこすります。特に縁の裏は見えにくく、汚れが溜まりやすいので念入りに掃除をしましょう。また、自然由来の洗剤としてクエン酸や重曹もトイレの汚れ落としに効果を発揮します。仕上げに塩素系漂白剤を回しかけておくと、便器内の汚れを防止できます。このときも、クエン酸と塩素系漂白剤を混ぜないように注意しましょう。

プロに依頼するのも一つの手

プロに任すのも一つの手

常にキレイに保ちたい水回りですが、共働きなどで忙しく、こまめな掃除が難しいという人もいるでしょう。そういった場合には、プロに依頼するというのも一つの手です。

水回り掃除費用の相場
水回りの掃除は、ハウスクリーニング会社や家事代行会社に依頼することができます。会社ごとに違いがありますが、各サービスの料金を調べたところ、おおよその相場は以下のとおりとなりました。

・水回り3点セット(お風呂+換気扇+キッチン)で25,000~58,000円
・水回り4点セット(お風呂+換気扇+キッチン+トイレ)で30,000~67,000円
・水回り5点セット(お風呂+換気扇+キッチン+トイレ+洗面所)で35,000~77,000円

プロにお願いすると確かにお金がかかりますが、自分では落とせない部分の汚れまで、専用の液剤や道具を使ってピカピカに磨き上げてくれます。水回りのクリーニングで一度キレイにしてもらったあとは、簡単な日々のお手入れだけで清潔感をキープできます。

「時間節約」で生活の質向上
「家の中の掃除は自分でできることなのに、お金を払って依頼するのはもったいない」と考える人が多いかもしれません。しかし、そのお金で時間を買っていると考えてみましょう。買った時間で、仕事や趣味、家族とのふれあいなど有意義な時間を過ごすことができます。そのことが、生活の質向上につながるのではないでしょうか。

まとめ

汚れやすく、放置してしまうとおおがかりな掃除になってしまう水回りですが、ポイントを押さえれば時短が可能です。汚れに対して効果的な洗剤を利用したり、汚れを防止する対策をしたりすることで、日々の掃除もラクになります。忙しくて掃除まで手が回らない場合はプロに依頼する方法もあるので、賢く選択しましょう。

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