換気扇のしつこい油汚れは重曹で! 掃除の手順を詳しく解説

換気扇に頑固な油汚れがこびりついていると、掃除には一苦労します。しかし、重曹を活用すると、頑固な油汚れをスムーズに落とすことが可能です。

この記事では、重曹を使用して換気扇の油汚れを落とす方法を解説します。重曹で油汚れをきれいにできる理由とともに、具体的な掃除の仕方も紹介します。

換気扇の掃除に重曹がいい理由

そもそも重曹は、なぜ換気扇の掃除に役立つのでしょうか。ここでは、換気扇の掃除に重曹がいい理由について説明します。

酸性の汚れとアルカリ性の重曹が中和
換気扇にこびりついている油汚れは酸性です。重曹はアルカリ性であり、油汚れを中和させる働きがあります。その結果、油汚れが落ちやすくなる仕組みです。

重曹は、胃痛を抑えるための胃薬にも含まれています。酸性の胃液が多くなりすぎると胃が痛くなりますが、アルカリ性の重曹が含まれている胃薬を飲めば、中和して痛みを鎮める効果を期待できるからです。

重曹は食品添加物としても認められており、人体に対して悪影響を及ぼす心配がありません。安全を確保しつつ換気扇の頑固な油汚れを一掃したいなら、重曹はぴったりです。

研磨作用がある
重曹は細かい粉末です。水に溶けにくいため、水分を混ぜて使用する際も粒子がそのまま残ります。そのため、粒子が研磨剤の役割を果たし、油汚れをより落としやすくします。それほど強くこすらなくても、しっかり汚れをかき出すことが可能です。

なお、重曹の粒子は尖っておらず、丸みを帯びています。重曹で換気扇をこすっても、表面を傷つける心配はありません。

消臭効果がある
油汚れは酸性であり、特有の臭いもあります。アルカリ性の重曹を使用すれば、酸性の油汚れを中和して臭いを消す作用を期待できます。換気扇に油汚れが溜まって臭いが気になっている場合も、重曹を使用して掃除すれば、臭いをしっかり除去できるでしょう。

なお、酸性の臭いであれば、油汚れ以外でも重曹による消臭が可能です。たとえば、汗や生ゴミも重曹で消臭できます。

換気扇を重曹で掃除するときに用意するもの

換気扇を重曹で掃除するときは、必要用具をそろえよう

換気扇を重曹で掃除するときは、あらかじめ必要なものをそろえておきましょう。具体的には、以下のものが必要です。

・重曹
・雑巾
・スポンジ
・歯ブラシ
・ティッシュ
・古紙
・大きめのバケツ
・ゴム手袋
・スプレーボトル

重曹は食品用のものを使用しても構いませんが、掃除用のほうが安価です。換気扇の油汚れがなかなか落ちない場合は、重曹もたくさん使用します。そのため、掃除用の重曹を多めに用意しておくのがおすすめです。

こびりついた油汚れを拭くための雑巾やスポンジなどもそろえておきましょう。ゴム手袋はなくても掃除できるものの、ケガや手荒れを防ぐには使用したほうが安全です。

掃除の手順

重曹を使って換気扇の掃除をするときは、具体的にどうすればよいのでしょうか。ここでは、掃除の手順を解説します。

部品を外す

まずは換気扇の部品を外す

まずは、換気扇の部品をすべて外しましょう。ただし、換気扇によっては、掃除の際に素人が外してはいけない部品がある可能性もあります。必ず取扱説明書を一読し、外してよい部分はどこか確認しなければなりません。

また、換気扇は高い位置にあるため、気をつけて部品を取り外してください。ネジを外す際は、落としてなくさないよう特に注意が必要です。

フィルターに重曹を振りかける
外したフィルターは、広げた古紙の上に置きます。フィルターの上からたっぷり重曹をかけ、3時間以上そのまま放置します。重曹と油汚れが反応するのに時間がかかるためです。

汚れがひどい箇所があれば、特に入念に重曹をかけておくと掃除がしやすくなります。

外した部品を重曹水につける
フィルター以外の部品は、すべて大きめのバケツに入れましょう。バケツには、あらかじめ作った重曹水を入れておきます。重曹水は、水100mlに対して小さじ1の割合で作ります。重曹は水に溶けにくいため、人肌より少し温かい温度のお湯を使用するのがおすすめです。つけておく時間は1~2時間程度です。

外せない部分は重曹スプレーで掃除する
部品を外せない場所に汚れがついている場合は、重曹水をスプレーでふきかけて掃除しましょう。重曹水の作り方は、バケツでつけおきする際と同じです。

重曹水をふきかけてしばらくすると、汚れが浮き出てきます。汚れはティッシュや古紙などで拭き取りましょう。

汚れがひどい部分には、重曹ペーストを使用します。重曹と液体石鹸を混ぜると重曹ペーストになります。重曹ペーストをつけたら、30~60分放置したうえで拭き取ってください。

フィルターと外した部品を水洗いする
重曹の効果で汚れが浮き出てきたら、水洗いしてきれいにしましょう。基本的にはスポンジを使用し、汚れと重曹を落としていきます。細かい部分は、歯ブラシを使うと洗いやすくなります。部品を洗い終えたら、乾いた雑巾で水分をしっかり拭き取ります。その後はしばらく並べて置き、よく乾かしてください。

外した部品の取り付け
部品が完全に乾いたことを確認したら、もとの場所に取り付けます。換気扇は高い位置にあるため、部品を外したときと同じく慎重に取り付けましょう。取り付け方を誤ると、換気扇がうまく動かなくなったり故障したりする原因になるため、注意してください。常に確認できる場所に取扱説明書を用意しておくと安心です。

換気扇を掃除するときの注意点

換気扇を掃除するうえでは注意点もあります。ここでは、具体的に何に気をつければよいのか解説します。

アルミ製の換気扇には使えない
重曹は、アルミ製の換気扇の掃除には使用できません。アルミにアルカリ性の物質が付着すると、黒く変色するためです。一部にアルミ製の部品が使用されている換気扇の掃除をする際は、誤って重曹を付着させないように気をつける必要があります。

アルカリ性の洗剤の使用可否が示されている換気扇もあるため、確認しておきましょう。換気扇の材質を判断できないなら、重曹の使用は控えるべきです。特に、賃貸の物件で換気扇の掃除をする際は注意しましょう。

ゴム手袋を使用する

換気扇の掃除ではゴム手袋を使用する

換気扇には金属製の部品が多くついており、尖っている箇所もあります。掃除をしている最中にケガをしないよう、できるだけゴム手袋を使用しましょう。

また、素手で重曹に触れると手荒れの原因になります。重曹にはタンパク質を溶かす性質があるためです。換気扇の掃除では重曹をたくさん使用するため、ゴム手袋をしていたほうが安心できます。

電源をオフにする
換気扇の掃除をするときは、必ず事前に電源をオフにしてください。部品の取り外しや取り付けをしている最中に誤って電源が入れば、ケガにつながります。換気扇が急に作動すると大きな事故になる恐れもあるため、電源の確認は必須です。

より安全に換気扇の掃除をするには、キッチンのブレーカーそのものを落としたり、電源プラグがあれば抜いておいたりするとより安心です。その場合は、掃除を終えたら忘れずにブレーカーやプラグをもとに戻しましょう。

まとめ

換気扇にこびりついている油汚れは掃除が大変なイメージがありますが、重曹を使用すれば簡単にきれいにできます。今回紹介した手順に沿って丁寧に掃除を進めてください。なお、フィルターは月1回、内部のファンは年1回を目安に掃除するのが基本です。重曹を活用し、換気扇の状態をきれいに保ちましょう。

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