豊かな自然環境に恵まれ、美しい景観やおいしい食材も豊富な佐賀。佐賀県はゆとりのある住環境で暮らしたい人や、のびのびと子育てをしたい人におすすめの移住先です。本記事では、佐賀県への移住を検討している人に向けて、佐賀県の基本情報や魅力、移住支援などについて解説します。
佐賀県はどんなところ?
佐賀県は面積、人口ともに九州で最小です。しかし、佐賀県には佐賀県にしかないさまざまな魅力があります。そこでまずは佐賀県がどのような県なのか、概要を紹介します。
佐賀県の特徴
佐賀県は九州の北西部に位置し、北は玄界灘、南は有明海に接した肥沃な平野が広がっています。九州最大の都市である博多までは特急列車で40分と通勤圏内にあり、都会と自然の双方の魅力を満喫できます。
佐賀県にはさまざまな魅力がありますが、なかでも海、平野、山の原風景の美しさや、食材の豊富さが特徴です。特に3大ブランド牛である佐賀牛や、呼子名物のイカは全国的に有名でしょう。また、有田焼や伊万里焼は世界的な知名度を誇っており、代表的な観光資源といえます。
佐賀県の気候
佐賀県の気候は全体的に温和で過ごしやすく、年間平均気温は16~17℃前後です。ただし、佐賀市の平均気温は都市化の影響により、他地域よりやや高めになっています。
佐賀県は災害が少ない県でもあります。2020年に震度1以上の地震が発生した件数は、東京都が148回であるのに対し、佐賀県は12回です。発生が予想される南海トラフ地震においても、佐賀県の津波被害の想定は九州で唯一ゼロとされています。
参考:サガスマイル「佐賀ってどんなところ?」
気象庁「令和2年(2020 年)の都道府県別の震度観測回数表 」
働きやすさ
佐賀県は農林水産業が盛んな県ですが、建設業、医療福祉関係、製造業の求人も多く、最近はIT関連の企業も増えています。
エリアによっても業種は異なりますが、県庁所在地の佐賀市は、県内事業所の約4分の1が集積し、サービス業従事者が多い点が特徴的です。また、県では移住者支援のために企業誘致や起業支援を進めています。
佐賀県のエリア紹介
佐賀県内は大きく五つのエリアに分けられ、エリアごとにさまざまな特徴があります。各エリアの特徴について解説します。
中部
佐賀市、多久市、小城市を含む中部エリアは、県庁所在地の佐賀市を中心に都市部の利便性が高いエリアです。商業施設や公共施設が充実していて、高校や大学も集まっているため、子育て世帯にとっても住みやすい場所でしょう。また、九州佐賀国際空港があるので東京や国外へのアクセスも良好です。
佐賀市では、毎年秋にアジア最大級のバルーンイベント「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」が開催され、多くの観光客を集めます。さらに、多久市の「多久聖廟」、小城市の「小城公園」などの観光スポットも豊富です。
東部
東部エリアを構成するのは鳥栖市、神埼市、吉野ヶ里町、基山町、上峰町、みやき町です。比較的都市部に近く、都市部への通勤にも便利なエリアでありながら、渓流や森など自然も多くあります。休日には気軽にアウトドアレジャーが楽しめるでしょう。
吉野ヶ里町と神埼市にまたがるかたちで日本最大級の古代遺跡「吉野ヶ里遺跡」があり、遺跡とその周辺には弥生時代の暮らしが再現された「吉野ヶ里歴史公園」があります。
北西部
玄界灘に面し、離島もある北西部エリアを構成するのは唐津市と玄海町です。唐津市は福岡市へ約1時間でアクセス可能です。自然豊かな住環境と佐賀牛や呼子のイカをはじめとする豊かな食材に恵まれています。
玄海町は県内で最も人口が少ない町です。日本の棚田百選・恋人の聖地として選出されている美しい棚田などの絶景が楽しめます。唐津市で毎年秋に開催される「唐津くんち」は、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
西部
西部エリアを構成するのは、焼き物で有名な伊万里市と有田町です。静かで落ち着いた街並みと、美しい景観、豊かな自然が感じられるエリアです。海では釣りやマリンスポーツが楽しめますし、日本最大級の陶器市である「有田陶器市」なども開催されています。
南部
南部エリアを構成しているのは武雄市、鹿島市、嬉野市、大手町、江北町、白石町、太良町です。武雄市と嬉野市には古くから良質の温泉が有名です。また、どちらの市にも令和で最初の新幹線開業となった西九州新幹線の駅があります。
鹿島市は江戸時代の宿場町であった面影が残り、今でも酒造が盛んで酒蔵ツーリズム発祥の地とされています。
佐賀県の移住者支援など
佐賀県や県内の市町では、移住希望者に向けて移住支援金をはじめとする、さまざまな支援策を設けて支援を行っています。佐賀県の移住者支援について解説します。
移住支援金
移住支援金には、国が行っている「地方創生移住支援事業」と、2022年度から佐賀県が独自にスタートした「さが暮らしスタート支援事業」があります。
「地方創生移住支援事業」の対象者は、東京圏からの移住希望者です。対象要件には、住民票を移す直前の10年間のうち通算5年以上を東京23区内に在住、または東京圏に在住し東京23区内への通勤をしていたことなどです。
「さが暮らしスタート支援事業」の対象者は、佐賀県外からの移住希望者で、対象要件には、住民票を移す直前の10年間のうち通算5年以上を佐賀県外に在住し、転入時の年齢が49歳以下といったものがあります。
いずれの支援事業も、移住先の要件や就業要件も満たすことが必要です。該当者は単身者で60万円、世帯で100万円の支援金が支給されます。詳細はホームページなどで確認してみてください。
参考: 佐賀県 移住支援金
地方創生「移住支援金・地方創生移住支援事業の概要」
オンライン移住相談会
佐賀県では、自宅にいながら移住相談ができる「オンライン移住相談窓口」を開設しています。相談時間は平日の10時から19時までで、相談を希望する場合は相談希望日の3営業日前までに事前予約が必要です。
また、佐賀県へのUJIターン就職希望者向けの相談会「佐賀県しごと相談会 in 東京」も開催しています。東京都内の会場やオンラインでの相談が可能です。なお、こちらも事前予約が必要です。
移住者支援サイト「サガスマイル」
佐賀県への移住希望者向けの支援サイト「サガスマイル」では、佐賀の魅力や移住支援に関するさまざまな情報を掲載しています。実際に佐賀県に移住し、暮らしている人たちのインタビュー記事もあるので、移住希望者にとっては参考になるでしょう。各種イベント情報なども掲載されているので、こまめにチェックしてみることをおすすめします。
参考:サガスマイル
子育てし大県“さが”プロジェクト
国や各都道府県ではさまざまな子育て支援を行っていますが、佐賀県には子育ての前段階から支援するプロジェクト「子育てし大県(こそだてしたいけん)“さが”」があります。これは、佐賀県で結婚や子育てをしたい独身男女のマッチングや結婚支援、不妊治療支援、妊娠、出産、育児までを包括的に支援しようという取り組みです。
また、すでに子どもがいる世帯には、外出や通院などをサポートする「子育てし大県“さが”タクシー」の運行や、地域子育て支援拠点での支えあいをはじめとするさまざまな施策や充実した支援体制があります。
佐賀県は、子育て世帯はもちろんのこと、これから結婚や育児をしたいという人にとってもおすすめの移住先です。
参考:子育てし大県"さが"
まとめ
佐賀県は温和な気候と豊かな自然、おいしい食材と多様な魅力に溢れた県です。製造業やサービス業、農業や水産業などさまざまな仕事もあり、移住後の仕事も探しやすいでしょう。地震などの災害も少なく、移住支援や子育て支援も充実しているため、住みやすさはイチオシです。移住先候補の1つとして検討してみてはどうでしょうか。