全国的に厳しい暑さが続く今日この頃。熱中症などの予防を心がけている人も多いと思いますが、暑さ対策が必要なのは人間だけではありません。車に関するトラブルが増えていることをご存じですか? 「エアコンのバッテリーが上がってしまった」「車内に置いてあったガスライターが爆発した」など、さまざまなトラブルが発生しています。
参照元:「車も壊れる暑さ“修理依頼「去年の倍」に…各地の危険な暑さ 1週間ほど続く見込み」
暑さが原因で起こりやすい、車の故障とは?
夏に暑さが原因で、車に関するさまざまなトラブルが発生しています。主な故障内容は以下の通りです。
車内温度の上昇
炎天下に車を停めたままにしていると、車内温度が上昇します。中でも、日差しが直接当たるハンドルやダッシュボードは触れないほどに熱を持ってしまうことも。車内に密封した炭酸飲料のボトルやスプレー缶、ガスライターなどを置いたままにしておくと、破裂する恐れがあります。プラスチック製品の変形や、パソコンなど電子機器の故障にも注意が必要です。
エアコンの故障
暑い日になくてはならないエアコンですが「いざ必要な季節になって使用してみたら調子が悪い」という状況に陥りがちです。エアコンの効きが悪い、異臭がする、異音がするなど症状はさまざま。原因はエアコンガスの不足やコンプレッサーの不具合などいくつか考えられますが、暑い時期には、消費電力が発電量を上回ったことによる「バッテリー上がり」が頻発しています。
エンジンのオーバーヒート
気温の上昇により、車の内部も外気温も上昇し、エンジンなど車の内部を冷やすための「冷却水」の水温も高くなります。エンジンの冷却が満足にできないと、オーバーヒートを起こす可能性があり、最悪の場合はエンジンが故障してしまいます。
タイヤのバースト
真夏のアスファルトは表面温度が上昇しています。タイヤの原料であるゴムは熱や紫外線で劣化するため、走行中に突然タイヤが破裂する「バースト」の危険性があります。高速道路などで突然バーストしてしまったら、大事故の原因となります。
暑さによる車の故障を回避するには?
暑い中でも車を利用しないと生活ができない人は多いと思います。故障を回避するには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。大切なのは、車内温度の上昇を抑えること。そのためには「サンシェードで日除けする」「ガラスに遮熱効果があるフィルムを貼る・断熱効果が得られるスプレーを使用する」「エアコンと車用扇風機を兼用する」といった工夫をしましょう。熱くなりやすいハンドルは、遮熱カバーで覆っておくと安心です。
また、エアコンを使用する前に、窓や運転席のドアを開けて籠った熱気を逃がしましょう。空気を入れ替え、車内温度をある程度下げてからエアコンを使用することで、バッテリー上がりやオーバーヒートのリスクを軽減できます。
バッテリー上がりやエンジンのオーバーヒートなど、夏の暑さにより車が故障するリスクを軽減するために、車内温度の上昇を軽減する工夫をしましょう。合わせて、バッテリーや冷却水など状態を確認しておきます。炎天下の日も安心して運転ができるように日ごろから対策を講じるとともに、車内に物を放置しないよう気をつけましょう。