「十分な睡眠を取ることが心と体の健康にとって大切」とはよく言われることですが、実際には毎日を忙しく過ごす中で、慢性的な睡眠不足に陥っている人が多いのではないでしょうか。睡眠は何時間程度必要で、睡眠不足が続くとどのような影響があるのでしょうか。
年代ごとに必要な睡眠時間は?
年齢別必要睡眠時間
20代:8時間弱
30~40代:7時間
50代:6時間
60代以上:6時間弱
株式会社ドクタートラストが公表している資料「睡眠について〜睡眠が及ぼす作業効率への影響〜」によると、眠ることで体内のシステムを回復し、記憶を整理し、疲労を回復するなど、体内にはさまざまなことが起こります。睡眠をしっかりととることが心身を健康に保つ近道ですが、具体的にはどの程度の睡眠を取れば良いのでしょうか。
同資料によると、年代別に必要な睡眠時間は異なり、年齢が高くなるごとに必要睡眠時間は減っていきます。20代は8時間弱、30~40代は7時間、50代は6時間、60歳以上は6時間弱の睡眠が必要としており、必要時間プラスマイナス1時間を保つことが大切です。
睡眠時間の不足と仕事のミスの数は比例する!?
上の図は、睡眠時間を9時間、7時間、5時間、3時間に設定し、一週間継続した場合の仕事効率をグラフ化しています。縦軸が仕事効率、横軸が時間の流れを表しており、5時間睡眠を続けていると、3日目で効率が大きく下がり、その後も低下し続けていることが分かります。
また、睡眠時間が7日続くと、その後に3日間連続で8時間眠っても、本来の生産性にまで回復していないことも分かります。
つまり、睡眠不足は仕事効率を低下させ、週末に寝だめをしても睡眠不足は相殺できないということです。
同資料では、年代ごとに必要な睡眠時間を取るとともに、眠りの質を高めるために、寝酒や喫煙、夕方以降のカフェイン摂取を控えるよう呼びかけています。また、就寝1~2時間前の入浴や軽いストレッチを行うこと、就寝30分~1時間前にはスマートフォンなどの利用を止めることなども良い眠りにつながります。心当たりがある人は、今日から改善を試みてはいかがでしょうか。