預貯金600万円未満で購入が約4割!? マイホーム購入時の預貯金額|ARUHI「住宅購入に関する調査2022」

これからマイホームを購入予定の人であればまず、どれだけの資金が必要なのか考えるのではないでしょうか。住宅ローンを資金源とするにしても、事前に貯蓄はすべきなのか、どの程度のお金を貯めたらよいのか悩んでいる人もいるでしょう。住宅購入者やこれから住宅購入予定の人は、どの程度の預貯金額があるのでしょうか。ARUHIマガジンによる「住宅購入に関する調査2022」の結果から紹介します。

年代別や未既婚別、物件種別で見る預貯金額は?

【年代別】預貯金額

年代別の預貯金額
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

まずは、住宅購入者と住宅購入検討者の預貯金額について全体で見ると「0~50万円未満」が8.7%、「50~100万円未満」が5.2%、「100~300万円未満」が14.7%、「300~600万円未満」が14.0%、「600~1,000万円未満」が14.7%、「1,000~2,000万円未満」が15.7%、「2,000万円以上」が最多で27.2%という結果に。合わせて42.6%の人の預貯金額が600万円未満である一方、4人に1人の預貯金額が2,000万円以上であることが分かりました。

年代別で見ると、20代の21.4%が「0~50万円未満」と回答。預貯金額が600万円未満の人が8割を超える結果となりました。年代を重ねるごとに預貯金額が増えていく傾向で、20代で600万円以上の預貯金がある人は16.7%ですが、30代は42.6%、40代になると半数を超え65.3%、50代は73%、60代になると85.9%を占めています。

【未既婚別】預貯金額

未既婚別の預貯金額
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

住宅購入者と住宅購入検討者の預貯金額について未既婚別に見ると、子どもがいる世帯は「0~50万円未満」が9.8%と、独身・単身者の5.9%、子どものいない既婚世帯の4.2%と比べて多い結果に。
600万円以上の預貯金があるのは、子どものいない既婚世帯が最も多く66.6%、次いで独身・単身者が59.9%、子どもがいる世帯が45.4%でした。特に子どものいない既婚世帯は35.1%が「2,000万円以上の預貯金額がある」と回答しています。夫婦共働きで収入を得やすいうえ、教育費用などがかかる子どもがいる世帯と比べて預貯金がしやすいと考えられます。

【物件種別】住宅購入者の預貯金額

物件種別の住宅購入者の預貯金額
ARUHI「住宅購入に関する調査2022」調査結果より

住宅購入者を対象とした物件種別ごとに預貯金額を見ると「0~50万円未満」という回答が多かったのは建売住宅の購入者で13.0%、次いで中古住宅の購入者で12.2%でした。
600万円以上の預貯金があるのは土地付き注文住宅の購入者が最も多く72.7%、以下注文住宅が67.3%、中古マンションが63.8%でした。また、2,000万円以上の預貯金がある住宅購入者の割合が最も高いのも土地付き注文住宅の購入者で39.4%、次いで注文住宅の購入者が38.8%、新築マンションの購入者が35.3%と、いずれも3分の1を超えています。住宅購入金額が高額になりがちな土地付き注文住宅や新築マンションの購入者は、預貯金の備えをしている人が多いと考えられます。

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住宅購入前にどうやってお金を貯める? 預貯金法や貯蓄術を紹介

住宅購入者や住宅購入検討者は、どのような方法でお金を貯めているのでしょうか。自由回答で聞いた貯蓄術を一部紹介します。

節約
家計簿をつける(30代・女性)
食費や被服費を節約(20代・女性)
固定費を見直す。外食を減らす(30代・女性)
光熱費、食費、装飾品、交際費の節約。車を持たずなるべく自転車で移動(40代・女性)
月に使う金額を降ろして、その中で生活している(30代・男性)
無駄遣いをしない。高額なものは長く大事に使う(50代・男性)

堅実に貯める
銀行の自動積立で毎月住宅購入費用として貯蓄している(20代・女性)
社内の財形貯蓄制度を利用(40代・男性)
毎月こつこつ+ボーナス時に貯めた(50代・男性)
給料の3分の1は毎月貯金している(40代・女性)
妻の給料は全部貯蓄(30代・男性)
定期預金にしてなるべく引き出さない(40代・女性)

投資
株とNISAと仮想通貨(30代・女性)
銀行の定期預金と外貨預金の両方で貯めている(30代・女性)
株式や外貨などバランス良く投資して利益を得てきた(50代・男性)
株取引で不労所得を増やした(60代・女性)

相続など
財産分与、遺産相続(50代・女性)
旧住居の売却(60代・男性)
親の預貯金(50代・女性)

多く挙がった回答が「節約」で、家計を見直しながら無駄な出費を抑えています。毎月決めた金額内で生活して残りをすべて預貯金に充てている人、既婚者の場合は夫の収入のみで暮らして妻の収入を丸々貯蓄に回している人も見られました。投資で資金を増やす、相続などでまとまったお金を得たという人も少なくありません。また、夫婦二馬力であることや、働き続けることが預貯金に繋がっているという意見もありました。

まとめ

住宅購入時に預貯金がなくても、住宅ローン審査を通れば、頭金ゼロで住宅購入資金を借り入れることが可能です。しかし、借入金額が大きくなるほどに利息の負担も大きくなり、毎月の返済負担が増えます。また、頭金ゼロで住宅ローンを利用するとしても、融資のための事務手数料や登記費用、印紙税といった諸費用が別途かかりますし、いざというときのために手元の資金も残しておきたいものです。住宅購入とこれからの暮らしに備え、預貯金額を増やせるよう、考えてみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
調査エリア:全国47都道府県
調査対象者:住宅購入経験者(直近1年以内)・検討者(直近3年以内)の25~69歳の男女
調査期間:2022年2月25日~3月2日
有効回答数:600サンプル
調査手法:クロス・マーケティングモニターへのインターネット定量調査
調査機関:株式会社クロス・マーケティング

(最終更新日:2022.09.01)
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