失敗しないマンションの売買相談とは? 適正な価格で売却するための相談先

マンションの売却や購入時には、流れに応じて適切な専門家に相談することが大切です。この記事では、これからマンションを売買したいと考えている人に向けて、どのような相談を行えばよいか解説します。マンション売買に失敗しないためにも、ぜひ参考にしてください。

マンション売却の流れ

マンションを売却するときの一般的な流れは、以下のようになっています。

1.売却理由の発生
2.適正な売却価格を把握する
3.不動産会社と媒介契約を締結する
4.不動産会社が販売活動を行う
5.買主と売買契約を締結する
6.引き渡し

買い替えや相続、転勤、資金難などの売却理由が発生したら、まずマンションがどれくらいの価格で売れるのかを把握しましょう。そのあとは不動産会社と媒介契約を締結します。買主が見つかり価格面で合意できれば売買契約を締結できます。

契約締結後は1ヶ月ほどで残代金決済と物件の引き渡しが行われることが一般的です。また、マンション売却により利益がでたときには確定申告が必要になるため、注意しましょう。

マンション売却のときの相談先

マンションの売却をスムーズに進めるためには、誰に何を相談すればよいのでしょうか。ここではマンション売却のプロセスごとに、適切な相談先を解説します。

不動産鑑定士
マンションを売却する前に、まず不動産鑑定士に相談し、マンションの価値を客観的に判断してもらいましょう。不動産鑑定士とは、周辺環境や諸状況を考慮して、不動産の適正な価値を判断する専門家のことをいいます。

マンションは、階数や眺望、方位、面積や間取り、管理費や修繕積立金額などの要因が価格に影響します。知識が豊富な専門家に資産価値を鑑定してもらえば、適正な販売価格で売りに出すことができます。

不動産鑑定士に評価してもらわずに、不動産会社に査定を依頼することも可能ですが、相場よりも安く見積もられてしまうかもしれません。専門家に客観的な鑑定をしてもったほうが安心です。

不動産会社
マンションなど不動産を売却するときは、一般的には不動産会社と媒介契約を結び、販売活動を一任します。媒介には、複数の不動産会社と同時に契約ができる「一般媒介契約」、1社のみと契約となり、仮に自分で買主を探しても直接取引することはできず、必ず契約した不動産会社を通さなければならない「専属専任媒介契約」※1、完全に1社のみと契約する「専任媒介契約」があります。

※1:参照元「媒介とは?仲介や一般媒介などの違いを一挙解説!」

一般媒介契約、専属専任媒介契約、専任媒介契約には、それぞれ異なるメリット・デメリットがあるので、気になる方は「不動産取引に不可欠! 専任媒介契約はどんな人に向いている?」を参照してください。

不動産会社は、当然ながら不動産販売に関してのノウハウを豊富にもっています。売れやすい物件の特徴や価格帯などさまざまな情報があるため、相談しながら販売価格を決めましょう。

ファイナンシャルプランナー
マンションの売却や買い替えによるお金の不安がある場合は、ファイナンシャルプランナーに相談しましょう。

たとえば、マンションを売却したあと、賃貸か物件を購入するのかによって資金計画は変わります。また、マンションが売れる前に新居を購入すると、一定期間ダブルローンになるため、そのときの資金繰りをどうするのか、といったことも相談したほうがよいでしょう。

このような資金のやりくりに関しては、ファイナンシャルプランナーのアドバイスを得ることがおすすめです。

住宅ローン借入先(ローン残高がある場合)
住宅ローンが残っているマンションを売ることはできますが、売却時にローンを完済し、抵当権を抹消できることが条件となります。

マンションの売却を考えている場合は、まず住宅ローンの借入先に相談してローン残高を調べましょう。そして、マンションの売却益でローン完済できるかどうかを確認してください。ただし、査定額で売れるとは限らないため、売却額は低めに見積もる必要があります。

マンションの売却には仲介手数料などの諸経費もかかります。こういった費用すべてを考慮したうえで住宅ローンが完済できるようであれば、売却を検討しましょう。

司法書士
買主が決まってマンションを売却するときには、所有権の移転や抵当権の抹消などの手続きが必要になります。こういった手続きは司法書士に依頼しましょう。司法書士とは、不動産の権利関係に関する手続きを行える国家資格者で、登記申請の書類作成や申請の代行をします。

登記関係の手続きは、自分で行うことも可能です。しかし、中立的な立場で手続きを行う司法書士に依頼したほうが、取引がスムーズに進みますし、登記や抵当権抹消を確実に行えます。

税理士
マンションを売却して利益が出た場合は、確定申告をして「譲渡所得」を申告する必要があります。

不動産譲渡所得は「土地や建物を売った金額」から「取得費」と「譲渡費用」を差し引いて求めます。また、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」を適用できる場合は、譲渡所得を大幅に減額可能です。

確定申告をしたことがないという人や、譲渡所得の計算方法がわからないという人は、税金の専門家である税理士に相談したほうがよいでしょう。

弁護士
マンション売却の一連の流れのなかで、何かトラブルが起こった場合は、法律の専門家である弁護士に相談しましょう。契約書に不備があったり、物件の状態が契約書の内容と違ったりすると、トラブルから賠償責任に発展することもあります。

不動産取引では大きな金額が動くため、何か起きたときに大きな損失を被るかもしれません。トラブルが起きたときは、早めに弁護士に依頼するようにしましょう。

マンション購入の流れ

マンションを購入するときの流れは以下のとおりです。

1.資金計画を立てる
2.物件情報を集める
3.物件を見学する
4.住宅ローンの事前審査を受ける
5.購入申し込みをする
6.売買契約を結ぶ
7.住宅ローンの本審査を受ける
8.完成したマンションの内部を確認する
9.残代金の支払いと引き渡しを行う

予算を決めたあとに、まずは自分の希望に合った物件を探します。住宅ローンの事前審査を受け、実際に購入できそうであれば、その情報をもとに売買契約を結ぶという流れです。

マンション購入のときの相談先

マンションを購入するときには、誰にどのような相談をすればよいのでしょうか。マンション購入を成功させるためには、手続きの段階ごとに専門家に相談することが大切です。それでは、相談先について詳しく解説します。

不動産会社
物件を探すときには、不動産会社を活用しましょう。不動産会社はどのような物件がどこにあるのかという情報をたくさん持っているため、自分の希望に合った物件を探しやすいでしょう。すぐに見つからない場合は、予算や希望エリアなどを伝えておいて、よい物件が出たときに連絡してもらうようにします。

ファイナンシャルプランナー
マンションを購入すると、長期にわたって住宅ローンを返済していくことになります。なかには、途中で資金繰りが苦しくなったり、返済ができなくなったりといった事態に陥る人もいます。そういったことにならないように、最初にファイナンシャルプランナーに相談し、長期の資金計画を作成しましょう。

専門家の意見を取り入れつつ物件の予算や毎月の返済額を決めておけば、出産や育児、子どもの進学や定年などのライフイベントがあっても無理なく返済できます。

住宅ローンを借りる金融機関
住宅ローンは、金融機関によって借入金利が異なります。また、審査の基準や借入限度額も変わるため、いくらくらい借り入れができるのかを、複数の金融機関に尋ねてみましょう。

事前の審査が通れば、お金を借りられる可能性は高くなりますが、最終的に借りられるかどうかは申し込み後の審査で決まります。

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まとめ

マンションの購入や売却では、不動産会社をはじめとして、司法書士や税理士、弁護士などさまざまな専門家に相談しながら進めることが大切です。

自分ひとりで進めてしまうと、適正な価格で売却できなかったり、書類の不備などによるトラブルが発生したりすることもあります。取引をするにあたっては多くのプロセスがありますが、必要に応じて専門家に相談し、マンション売買を成功させましょう。

(最終更新日:2022.04.22)
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