世の中のものには必ず名前があるのは周知の事実。でも、「アレ」でなんとなく会話が成立してしまうものも多いですよね。そこで、名前を知らなくても生活に支障はそれほどないけれど知っておくと便利なものの名前をご紹介します。今回は住まい探しにも役立ちそうな4つをピックアップしました。
ドアの鍵の開閉時に回すアレの名前
ドアの内側には、小さなつまみがついています。これの名前はなんでしょう?
答えはサムターン。家の中から施錠できる金具です。昔は内側から施錠するときも鍵を使っていたそうですが、もっと簡単に施錠できるようにサムターンが誕生しました。
サムは英語で親指のこと。親指で回す(ターンする)というのが名前の由来ですが、つまみが親指の形状をしていたからという説もあるようです。
床と壁の境目に取り付けられているアレの名前
床と壁の境目に取り付けられている部材、この名前は何でしょう?
答えは、巾木(はばき)。幅木と書くこともあります。
物件の内見時に巾木を気にする人はそれほどいないかもしれませんが、実は大きな役割を担っています。巾木を取り付ける理由は、壁と床の隙間を隠してくれるから。この隙間は施工上どうしてもできてしまうものですが、巾木があることで冷暖房の熱が逃げたり、壁の中にゴミやほこりが入っていくのを防いだりすることができます。
また、巾木は壁を汚れから守る役割も果たしてくれます。巾木がないと、床に掃除機や雑巾をかけるときなどに壁紙に当たって汚れてしまうからです。
巾木は上面にホコリがたまりがち。掃除の手間はどうしてもかかってしまいますが、最近ではほこりがたまりにくいデザインの巾木も出ているようです。
天井についているプロペラみたいなアレ
おしゃれな吹き抜けの家などでよく見かける、天井のアレの名前は何でしょう?
答えはシーリングファン。見た目は扇風機のようですが、用途が大きく異なります。
室内の空気を攪拌し、温度を一定に保つ役割を持っています。冷暖房効率が上がるため、光熱費を低く抑えることができるというわけです。扇風機を使うのは暑い時期だけですが、シーリングファンは1年中大活躍。ただし天井が低い場合は、エアコンや扇風機だけで室内の温度が一定に保てる可能性もあり、効果はあまり感じられないかもしれません。
便器の底に溜まっているアレの名前
水洗トイレには常に一定量の水が溜まっていますよね。この水にも名前がついているのをご存知ですか?
答えは封水。便器と排水管との接続部分に水を溜めておくことで、排水管から上ってくる嫌な臭いや虫の侵入を防いでいます。臭いや虫を封じる水、というのが名前の由来。封水の深さは水道局によって5cm以上10cm以下と定められているそうです。
ちなみに封水はトイレだけでなく、キッチンシンクや洗面台にもありますよ。
何気なく目にしているものにも正式な名前があり、暮らしを快適にするためにその役割を果たしているのですね。キッチンや身近な日用品のなかにも、探せばまだまだ名前の知らない「アレ」があるかもしれません。みなさんもぜひ調べてみてください。