日頃、小遣いをもとに生活している人のなかには「小遣いが足りない」と感じている人、家計のやりくりが難しく「家族の小遣いを減らしたい」と思っている人もいるでしょう。そこで気になるのが、一般的な会社員の小遣いです。一体、いくらくらいの金額で、何に利用しているのでしょうか。
会社員の小遣いは男性が月平均3.8万円、女性が3.4万円程度
新生銀行が20代から50代の有職者を対象に実施した「2021年サラリーマンのお小遣い調査」によると、男性会社員の小遣い額は毎月平均3万8,710円、女性会社員が3万4,398円という結果に。2020年の調査結果と比較すると、男性の小遣い額はマイナス709円とやや減少、女性はプラス544円でやや増加となりました。
男性会社員の小遣い額は近年、増加と減少を1年ごとに繰り返し、金額で大きな変化は見られません。年代別では、20代・30代で増加し、40代・50代は減少するなど、世代間で差が出る結果となりました。
ちなみに、ライフステージ別にみると未婚者と、既婚者で子どもがいない共働きの人は4万円を超えており、小遣い額が高い傾向がうかがえます。
一方、女性会社員の小遣い額は、2019年から2年連続で増加しているものの増減幅が小さく、2015年からほぼ横ばいの状況が続いています。年代別では20代で減少したものの、30代・40代は増加しました。
小遣いの使い道として必須なのは男性が「昼食代」、女性が「携帯電話代」
小遣いの使い道として必要不可欠なものと必要な金額を男女別に見てみると、男性会社員は、「昼食代」が46.7%と突出しており、必要額は平均9,444円でした。また、必要額が最も高い項目は「飲み代」で1万1,436円となっています。
一方、女性会社員が最も必要としたのが「携帯電話代」で36.1%という結果に。以下「昼食代」「身だしなみのための費用」が続きます。必要額が最も高い項目は、「趣味の費用」で1万988円でした。
小遣いがアップした理由は?
この一年間で小遣いがアップした人は男性が6.4%、女性が4.2%と少数派ですが、なぜ小遣いが上がったのでしょうか。理由を聞いたところ、男性は「給料が上がったから」が45.0%と最多で、次いで「投資などを始めたから」が16.3%、「副業をはじめたから」が15.0%と続きました。
女性も1位は「給料が上がったから」が最多で60.0%でしたが、2番手に「外出自粛により外食費が減り、その分を小遣いに回したから」が挙がり、28.6%を占めています。
小遣いがダウンした理由は?
一方、この一年間で小遣いがダウンした人は、男性が13.3%、女性が17.6%でした。その理由を聞くと、男性は「給料が減ったから」が66.3%で最多となり、「生活費にかかるお金が増えたから」17.5%、「子どもの教育費がかかるようになったから、増えたから」16.3%が続く結果となりました。
女性も「給料が減ったから」59.5%、「生活費にかかるお金が増えたから」24.3%と続き、3番手に「新型コロナウイルスの影響で本業の収入が減少したから」16.9%が続いています。
収入の増減や子どもの成長、ライフスタイルの変化などが、小遣いの金額に直結している様子がうかがえます。「小遣いが足りない」と感じている人は、使い道と家計を見直し、本当に小遣いとして必要な金額を検討してみてはいかがでしょうか。