賃貸物件の退去で必要な手順、費用面で損をしないためには?

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賃貸物件から退去して引越しをする際には、さまざまな手続きが発生する。スムーズに引越しを済ませるためにも、退去までの流れや準備すべきことを把握しておきたい。

ここでは、賃貸物件から退去する手順や退去手続きの方法のほか、退去時に費用で損をしないためのポイントを見ていこう。

賃貸から退去する際の流れ

賃貸物件から退去するときは、まず管理会社や大家に退去の意志を伝えなければならない。まずは、実際に賃貸物件から退去する際の流れを確認しておこう。

1. 退去の意思を管理会社や大家へ連絡する

まだ引越し日が決まっていなくても、退去の意思はなるべく早めに管理会社や大家に伝えよう

賃貸借契約書で、誰に・いつまでに・どのように、退去について連絡するのか、「解約予告期間」が決められているので、その期日に沿って退去の手続きをする。もし、賃貸借契約書が手元になければ、管理会社や大家へ問い合わせるといいだろう。

また、原状回復に関する規定や特約の有無についても契約書に記載されているので、こちらも確認しておきたい。

2. 必要書類の手続きを行う

退去の意思を伝えたら、「退去届(解約届)」を提出する。退去届は、入居時に受け取る書類一式に入っていることが多いので、併せて確認したい。

物件によっては電話連絡だけで済むところもあるため、管理会社や大家に確認するといいだろう

3. 引越し日・退去立ち会い日を決める

引越し日が決まったら、管理会社や大家と退去立ち会い日を決めよう。自分の希望日時に退去立ち会いをしてもらうためには、希望日の2~3週間前など、なるべく早めに連絡しておきたい。

4. 退去立ち会いと鍵・備品の受け渡しを行う

退去立ち合いを終えて鍵を返却すると、もうその部屋に入ることはできない。退去立ち会い日までに、荷物の搬出や電気・ガス・水道の解約などはすべて済ませよう。

退去の立ち会いでは、管理会社の担当者や大家とともに、部屋の状態を確認する。その際、修理が必要な箇所があれば、修理費用を誰がいくら負担するかなども決めることになる。部屋の広さにもよるが、確認作業には20~40分程度かかるケースが多い。

5. 敷金精算

契約にもよるが、退去時には敷金の精算が行われるのが一般的だ。その際、入居時に支払った敷金から、物件の原状回復にかかった費用を差し引いた分の金額が返金される。

ただし、原状回復の費用を敷金でカバーできなかった場合は、追加請求が生じる可能性もある点に注意したい。

6. 引越し

敷金精算までの手続きを終えたら、実際に引越しをする。

賃貸退去時に必要な手続きや準備事項

画像:REISM STYLE

賃貸から退去する際には、必要書類を各所へ提出したり転居手続きをしたりと、さまざまな手続きが発生する。続いては、退去・引越し時の手続きや、準備事項を具体的に見ていこう。

電気・水道・ガスなどの転居手続き

退去の1週間前までを目安に、電気・水道・ガスといった各種ライフラインの転居手続きを済ませよう。

郵便物の転居届の提出

郵便物の転居届の提出は、退去した部屋へ郵便物が届いた場合に、新しい住所へ転送してもらうために必要な手続きだ。
引越しをしてから1年間は無料で郵便物を転送してもらえるので、郵便局で手続きをしておこう。

住民票の転出届の提出

引越し前の住所の管轄の役所へ行き、転出届を提出する。その際に受け取る「転出証明書」は、引越し先の役所で転入届を出す際に必要となる。

鍵や備品など貸与物の返却準備

退去時に返却する、鍵や備品などもそろえておこう。鍵は入居時に渡されたものだけでなく、自分で作った合鍵も渡さなければならない。

備品とは、元々部屋に備わっていたエアコンのリモコンや取扱説明書などのこと。うっかり新居に持っていかないよう注意したい。

保険の解約

火災保険や家財保険は、解約をせずにいるとそのまま継続されてしまうため、忘れずに解約しておく必要がある。

粗大ゴミや不用品の処分

必要のなくなった家具や不用品などを処分するのは意外と時間がかかる。エアコンやテレビ、洗濯機などの家電は「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」、パソコンは「資源有効利用促進法(リサイクル法)」により、通常のゴミや粗大ゴミとして処分ができないので注意が必要だ。

銀行やクレジットカード会社などへの住所変更手続き

銀行やクレジットカードの住所変更手続きも、引越しまでに済ませておきたい。銀行やクレジットカード会社からの郵便物は、簡易書留で送られてくることも少なくない。

郵便局に転居届を出していても、簡易書留は転送してもらうことができないため、住所変更手続きをしておかないと重要書類が手元に届かず、トラブルになる可能性がある。

退去時に費用面で損をしないためのポイント

退去時に注意したいのが、原状回復の費用で損をしないようにすることだ。最後に、費用面で損をしないためのポイントを確認しておこう。

二重家賃を防ぐ

賃貸から賃貸へ引越しをするにあたって、旧居と新居の両方の家賃を支払うことになるケースがある。これは、解約予告期間を過ぎてから退去の意思を管理会社や大家へ伝えた結果、転居後も旧居の家賃を余計に支払わなければならない「二重家賃」だ。

二重家賃を防ぐためにも、解約予告期間について、賃貸借契約書で必ず確認しておこう。

不要な退去費用を請求されないようにする

入居時に支払った敷金は、故意に壊してしまった箇所の修繕費やハウスクリーニング代を差し引いて、退去時に返金されるのが一般的だ。しかし、原状回復費用の金額によっては、敷金が返還されないどころか、追加請求されてしまうケースもある。

原状回復とは、その部屋を入居前と同じ状態に戻すことで、その範囲や費用負担の割合は国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によって定められている。

本来は不要な原状回復の費用を支払わないで済むよう、賃貸借契約書の原状回復に関する内容や、このガイドラインも確認しておこう。

画像:REISM STYLE

賃貸からの退去時は必要事項をリスト化しよう

賃貸から退去するための手続きや準備は大変に感じるが、必要な作業をすべてリストアップしてひとつずつこなしていくことで、不備なく引越しを完了できるはずだ。

また、退去すると決めたら、賃貸借契約書やガイドラインをよく読んで、家賃や原状回復などの費用面でも損をしないよう知識をつけておこう。

※この記事はREISM株式会社が運営するREISM Styleの記事を一部編集、転載しています。

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