冬に布団干しが何時でもできる! 浴室乾燥機を活用した布団の上手な干し方

洗濯物の乾燥に便利な浴室乾燥機ですが、布団干しにも活用できることをご存じでしょうか。天候や時間帯を気にせず手軽に利用でき、花粉やPM2.5、黄砂などの付着も防げて便利。特に、天気が変わりやすく日照時間の短い冬場にはおすすめです。そこで今回は、時短家事コーディネーター(R)の内田 文(うちだ ふみ)さんと、クリーニングの専門家や消費生活アドバイザーなどが集まり設立された『NPO法人 日本洗濯ソムリエ協会』の代表幹事・橋本 英夫(はしもと ひでお)さんに、布団の上手な干し方や洗い方のコツなどを伺いました。

浴室乾燥機で布団を干すメリット

時短家事コーディネーター(R)の内田さんは「浴室乾燥機を利用すれば、天日干しのように天候や時間帯を気にせず、ライフスタオルに合わせて干したいときに干すことができます」と話します。

また、外気にさらさないため花粉やPM2.5などの付着を防げることや、コインランドリーの乾燥機ほど高温ではないので、生地が傷みやすい羽毛布団の乾燥にも適していることなども魅力。さらに浴室は気密性が高く、温風が浴室内全体に行き渡るため短時間で乾燥でき、家事負担軽減も期待できるそうです。

・天候や時間帯、花粉やPM2,5などを気にせず干せる
・高温での乾燥には不向きな羽毛布団も干せる
・温風がまんべんなく行き渡り短時間で乾燥できる

お布団をいつもふかふかに
浴室乾燥機で布団を干して、お布団をいつもふかふかに(画像素材:AdobeStock)

干し方のポイント。掛け布団と敷き布団では違いがある?

「基本的に、掛け布団と敷き布団との干し方の違いはありません。どちらも干す前に軽く手ではたき、表面に付着したホコリを落としてから干しましょう」と、日本洗濯ソムリエ協会の橋本さん。乾燥途中で一度ひっくり返すのも、より効果的に乾燥させるポイントだそうです。

「干す頻度やサイズ、材質などにもよりますが、一般的な子ども用の布団の場合だと、片面30分、裏返してさらに10分程度で十分乾燥でき、カビの発生やダニ増殖を抑制することがきます。またひっくり返す際には、手の平で布団を挟むようにしてポンポンと叩いておくと、よりふっくらとした仕上がりになります」(橋本さん)

・干す前に表面のホコリを落とす
・途中でひっくり返す
・手で挟んでポンポンと叩いてふっくらさせる

洗濯後の布団乾燥もOK。子ども用の布団を思い切って洗ってみよう

浴室乾燥機は天日干しの代替としてだけでなく、洗濯後の濡れた状態の布団乾燥にも活用できます。家庭では洗うのが難しいイメージがある布団ですが、掛け布団などは洗濯機で洗えるものも少なくありません。特に、保育園のお昼寝に使う子ども用の布団は水洗いできるものがほとんどです。

ここでは、子ども用の布団を洗うときの注意点や洗濯後の布団乾燥のコツについてご紹介します。

子ども用の布団を洗うときの注意点や洗濯後の布団乾燥のコツ
保育園で毎日使う子どもの布団は、定期的に洗ってあげたいもの(画像素材:AdobeStock)

子ども用布団の洗い方のポイント

日本洗濯ソムリエ協会の橋本さんに、子ども用布団を上手に洗うポイントについて伺いました。

・筒状に丸めて洗濯ネットに入れる
掛け布団の側生地はデリケートなので、傷みを防ぐためにも洗濯ネットに入れて洗うのがポイントです。

・洗う前に計量する
洗濯機に入れる前に、洗濯ネットに入れた布団の重さを体重計で測っておきましょう。乾燥後との重さを比較すれば、完全に水分が取り除けたかを確認できます。

・液体洗剤であらう 
洗剤は、溶け残りの心配がない液体タイプを選びましょう。

・柔軟剤はやや多めに使用
洗剤同様、液体タイプのものがおすすめ。用量よりもやや多めに使用すると、乾燥後の肌触りがより滑らかになります。

干し方のポイント

浴室乾燥機を使った子ども用布団の干し方について、時短家事コーディネーター(R)®の内田さんに伺ったポイントは次の通りです。

・ランドリーパイプの耐重量に注意する
洗濯機から取り出した状態の布団はかなり重いので、途中で物干し竿(ランドリーパイプ)が落下してしまうことがないよう耐重量に気をつけましょう(目安3~5キロまで)。
重すぎる場合は、室内用の物干しなどを浴室に持ち込んで干しましょう。ある程度乾燥が進んで軽くなってきたところで、備え付けの物干し竿に移動させるといいでしょう。

・途中でひっくり返す
効率的に乾かすためには、乾燥途中で何度かひっくり返すとよいでしょう。詰め物が偏ってぺちゃんこにならないよう、手のひらで挟んでポンポンと叩いたり、バサバサと振りさばいたりするのがおすすめです。

注意点

内田さんによると、子ども用の布団には、洗濯に強く、乾きも早いポリエステル素材が多く使われているそう。一方で、綿やウレタン素材など、家庭での洗濯に不向きな素材もあるそうです。

「事前に水洗い可能かどうかの確認が必要です。また、布団を干す場合は、湿度が高くなるので他の洗濯物と一緒に干さない方が賢明です」(内田さん)

まとめ

人は寝ている間に約200ml、コップ一杯分の汗をかくと言われています。こまめに干してカビ予防やダニ予防に努めるためにも、浴室乾燥機を上手に活用し、清潔で気持ちのいい布団で快眠したいものですね。

【取材協力】
NPO法人日本洗濯ソムリエ協会
クリーニングの専門家や消費生活アドバイザー、アパレル関係者が中心となり平成17年1月設立。昔ながらの「もったいない精神」に基づいた、衣類をながく楽しむための術を洗濯やアイロンの仕方として提言している。また、『洗濯ソムリエ(R)』や『洗濯コンシェルジュ(R)』の資格認定テストを導入。日本の洗濯文化の発展を目指す。
https://sensom.com

【取材協力】
内田 文さん(うちだ ふみ)
時短家事コーディネーター(R) 親・子の片づけマスターインストラクター。
個人宅への片づけサポート業務のほか、企業、市民センター、小学校などのセミナーで快適な環境作りを提案している。家事の時短や定年後の夫との家事シェアーを綴ったブログ、お役立ちYouTubeも好評配信中。メディアにも多数出演し家事情報を提供している。
「ナタリー整理収納サポート」https://natari-support.localinfo.jp
ブログ https://ameblo.jp/fumi-okatazuke/
YouTubeチャンネル名「ナタリー整理収納サポート」

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