自宅の外壁塗装に 「助成金・補助金」は利用できる? 調べかたと申請方法

マイホームの壁塗装は費用が数十万~数百万円ととても高額になるので、助成金や補助金を利用することで、塗装にかかる合計金額を抑えたいところ。

この助成金・補助金ですが、実は自治体(お住まいの地域)ごとにさまざまな種類があり、利用するための条件もあります。この記事では外壁塗装で受け取りができる助成金・補助金の種類や、受け取りができる条件などについて紹介していきます。

外壁塗装の助成金・補助金制度とは

「助成金」と「補助金」は、どちらも「国や自治体から、一定の条件を満たした人が申請したときにもらえるお金」のことです。
そのため、条件を満たしていなかったり、申請しなかったりするともらえません。

助成金と補助金の違いは、以下のとおりです。

・助成金…条件を満たしていればほぼ確実にお金がもらえる
・補助金…予算や件数が決まっているため、申請しても抽選や審査によって落選して、お金がもらえないこともある

外壁塗装に関する助成金・補助金は、「省エネやエコにつながるリフォーム」などが対象となっているケースが多く、受け取れる額は10万~30万円ほどが相場です。

ほとんどの自治体では、4月ごろから助成金・補助金の募集が始まるので、外壁塗装を検討している人は時期を合わせて工事を始めるのもおすすめです。

助成金・補助金はどんな人がもらえるの?

外壁を点検する男性
外壁だけではなく複数のリフォームを施工予定であれば助成金・補助金の対象に(画像素材:PIXTA)

外壁塗装の助成金・補助金は、施工条件が限られていることが多いので、「できるだけ安い塗料で塗装がしたい」と考えている人は、助成金・補助金が受けられない可能性が高いです。

助成金・補助金を受け取れる可能性が高い人

・遮熱塗料など、省エネになる塗料で塗装を検討している
・外壁塗装と同時に屋根の塗装や内装のリフォームも行う予定がある

助成金・補助金を受け取れる可能性が低い人

・ウレタンやシリコンなど安価な塗料で塗装を検討している
・同時に他の場所のリフォームを行う予定がない

細かい条件は自治体や制度によって異なるため、この限りではありません。
お住まいの地域の自治体で、受けられる助成金・補助金がないか探してみるのがおすすめです。

各自治体の助成金・補助金を探す方法

お住まいの自治体・地域で利用できる助成金・補助金を調べる方法は、主に2つあります。

・「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」を利用する
・お住まいの市区町村のホームページを直接確認する

より簡単に探すには、一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会が開設している「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」がおすすめです。
このサイトでは、日本全国の自治体の助成金・補助金をまとめてくれているので、わざわざ自分で一から調べる手間がかかりません。

「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」の使い方

「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」へアクセスする

・お住まいの都道府県をクリックする

・お住まいの市区町村を選択し、制度内容の「省エネルギー化」にチェックを入れて検索する

・検索結果から制度の詳細を確認する

・対象工事の欄に外壁塗装(または塗装)についての記述がある制度を見つける

制度の詳細ページの対象工事の欄に塗装についての記載があるものは、外壁塗装に対して補助金が出る制度になります。

上記のステップに沿って、「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」を利用してお住まいの自治体の補助金・助成金を探してみてください。

なお、すでに締め切られている制度や昨年の制度が掲載されているケースもありますので詳しくはお住まいの自治体のホームページを直接確認してください。

各自治体のホームページでは、常に最新の補助金・助成金の情報が掲載されています。
困ったときは窓口で直接相談してみましょう。

また、地域密着型の地元の工務店やリフォーム業者の場合、こうした助成金や補助金について教えてくれることもあるので、業者さんに尋ねてみるのもおすすめです。

外壁塗装の助成金・補助金の申請から受け取るまでの流れ

助成金・補助金を受け取るまでの流れは各自治体によって多少異なりますが、主に下記の流れで進んでいきます。

1.外壁塗装を依頼する業者を選ぶ
申請に必要な見積書・診断書を用意するため、事前に業者を選びます。

2.申請書に必要事項を記入して自治体に提出
自身で請書を用意して必要事項を記入し、業者に施工業者記入欄への記入をもらい、必要書類を添付したうえでお住まいの自治体に提出してください。申請の際に必要な書類は後述の「申請に必要な書類」を確認しましょう。

3.申請の承認通知が届く
自治体によって申請者の住所登録や税金の滞納状況など確認が行われます。
確認後、申請した内容が承認されると承認通知書が交付されます。審査・確認期間の目安は約3週間です。

4.塗装工事の開始〜完了
見積もりを依頼した業者と正式に契約し、塗装工事を行ってもらいます。注意点として、施工前と施工後の状態を証拠写真として必ず記録しておいてもらいましょう。

5.施工前・施工後の写真を添えて、報告書を自治体に提出
工事が完了したら、必要な写真を添えて工事完了報告書を自治体に提出します。提出期限が設けられているので、必ず期限までに提出しましょう。

6.請求書を提出
工事完了報告書とともに補助金・助成金の請求書も自治体に提出しましょう。ただし、自治体によっては、工事完了報告書と請求書が一緒になっているケースもあります。

7.補助金・助成金を受け取る
請求書の提出から2〜3週間ほどで補助金・助成金が指定の口座に振り込まれます。

外壁塗装の助成金・補助金の申請に必要な書類

助成金・補助金の申請に必要な書類も、自治体や制度によって異なるため、必ず市区町村のホームページで確認してそなえるようにしましょう。
ここでは、多くの自治体で必要になる書類についてリストアップしています。

申請に必要な書類例
・付近の見取り図・平面図・立面図
・業者に作成してもらった見積書の写し
・工事で使用する塗料の性能が分かるもの(カタログ、試験結果報告書など)
・施工面積や数量などの算出の根拠(数量表など)
・税金に未納がないことが証明できるもの
・委任状(申請者が本人もしくは同居している親族でない場合のみ)
・貸主の承諾書(塗装する建物が借家の場合のみ)
・建物の所有者を確認できる書類
※自治体によって必要書類が異なるため、詳しくは各自治体HPをご確認ください。

まとめ

助成金・補助金は、外壁塗装の費用を少しでも安くするのに役立ちます。
しかし、助成金・補助金は、申請しなければもらえないお金なので、申請漏れや書類の不備がないように注意しましょう。

また、「助成金・補助金で塗装料金が安くなるから工事をしたほうがいい」という営業トークで近づいてくる業者にも注意が必要です。中には、助成金・補助金がおりるかどうかに関係なく、工事を進めてしまう業者もいるからです。

こうしたトラブルに巻き込まれないようにするためにも、助成金・補助金に関してよく知っておくことが大切です。

 

 

 

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