新型コロナウイルス感染症の拡大を機に、会社へ出勤せず、在宅勤務をはじめとするリモート体制で働く人が増えました。社員同士の連絡も、クライアントとのやりとりもオンラインを介しておこなうことが増えた今、ビジネスの基本といわれる「報告・連絡・相談」、いわゆる「報連相(ホウ・レン・ソウ)」の徹底が、これまで以上に大切です。
リモートワーク時の「ホウ・レン・ソウ」3つのコツ
社員が全員出社している状況であれば、同僚の動きが何となくわかりますし、進捗状況も共有しやすく、場合によっては「何も言わずとも察してもらえる」ことも少なくありません。報告・連絡・相談の徹底を意識しなくても、顔を合わせていれば何となく状況が伝わっていたのではないでしょうか。
しかし、リモートワークの環境下では、意識的に「ホウ・レン・ソウ」をおこなわないと、まじめに働いていたとしても同僚や上司に伝わりません。口頭ではなく、チャットツールやプロジェクト管理ツール、メールなどで文章にして報告する機会が多いと思いますが、その文章内容によって、あなたの評価が変わってくるかもしれません。
文章で要件を伝える際は、冒頭に進捗状況や商談の結果、相談の趣旨といった「結論」を端的に書き、その後に詳細を書き添えましょう。最初に主題がわかることで、要件が伝わりやすく、読み手の理解度が深まります。すぐに確認が必要な場合はチャットツール、緊急性が低く記録として残しておきたい場合はメールなど、状況に応じてツールの使い分けも必要です。
また、取り組んでいることが完了したタイミングだけでなく、状況に変化があったときや一段落したときなど、進捗状況を中間報告し、情報を共有することも大切です。
そして、すぐに確認が必要で、なおかつ込み入った事情の場合は、短時間でも電話やオンライン会議の時間を取ってもらい、対面に近い形で直接話をするようにします。
ホウ・レン・ソウに加え、時には「雑談」することも大切
リモートワーク化が進み、社員やクライアントとコミュニケーションをとる手段がオンライン会議やチャットツールになることで「何となく過ごす」時間が減り、業務は効率化されているのではないでしょうか。しかし、一見無駄と思える、何気ない雑談をするひとときがコミュニケーションを育み、信頼関係の構築や絆を深めることにつながりますし、時には雑談から意外なアイデアが生まれることもあります。報告や連絡を欠かさないことは大前提ですが、時には肩の力を抜いて、雑談をする余裕も持ちたいものですね。