ドッグフレンドリーな街に住みたい! 東京都内で「犬を飼っている人」が多い区は?

愛犬とともに生活をしている人や、これから犬を飼いたいと思っている人にとって、住む街が「愛犬や飼い主に優しく暮らしやすいか」というポイントは重要です。愛犬と一緒におでかけできるスポットや動物病院が近くにあれば、安心して暮らせるのではないでしょうか。東京23区内で、犬が多く飼われているのは何区なのか調べてみました!

動物病院の数も、人口に対する割合も1位の東京都

厚生労働省「都道府県別の犬の登録頭数と予防注射頭数等(令和元年度)」によると、東京都の犬の登録頭数は51万902頭で全国1位です。
また、農林水産省「令和2年飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)」によると、東京都にある小動物・その他の診療施設は1,778施設です。犬の登録頭数、飼育動物診療施設数ともに、東京都が47都道府県で最多という結果は、人口の多さに比例する結果と言えるでしょう。

小動物、その他の動物病院が多い都道府県ベスト5
農林水産省「令和2年飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)」より筆者作成

特筆すべきは、動物病院など飼育動物診療施設の数が東京都は突出して多いこと。総務省統計局「令和2年国勢調査(P9)」と、農林水産省「令和2年飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)」から人口に対する割合を計算しても、47都道府県で最も多く、神奈川県や千葉県といった首都圏の多くが上位に入っています。
住宅事情により室内飼いが多いと考えられることから、愛犬とともに過ごす時間が多く、わずかな体調の異変に気付きやすく、動物病院の利用も多いのかもしれません。

東京23区のうち、犬の登録頭数が多いのはどこ?

犬の登録頭数が多い区ベスト10
東京都福祉保健局「令和元年度 犬の登録頭数・狂犬病予防注射頭数(東京都内区市町村別)」より筆者作成

東京都福祉保健局「令和元年度 犬の登録頭数・狂犬病予防注射頭数(東京都内区市町村別)」をもとに、東京23区内で犬の登録頭数が多い区を見ると、1位が世田谷区、2位が足立区、3位が大田区という結果に。この顔ぶれは東京23区の中で面積が広い区ベスト3と同様です。人口も比較的多いことから、犬の登録頭数も多いと考えられます。

人口100人あたりの犬の登録頭数が多い区ベスト10
東京都福祉保健局「令和元年度 犬の登録頭数・狂犬病予防注射頭数(東京都内区市町村別)」と東京都「区市町村別人口 面積」より筆者作成(小数点第3位切り捨て)

続いて、人口100人あたりの犬の登録頭数を見ると、1位は江東区で4.66頭、2位は港区で4.20頭、3位は渋谷区で4.19頭、4位は世田谷区で4.14頭、5位は目黒区で3.99頭でした。1位の江東区は、カフェ激戦区として知られる「森下」や「清澄白河」を有することで知られていますが、ペットと同伴できるカフェも少なくありません。大きな公園やドッグランも豊富で、愛犬と住みやすい区と言えそうです。

犬が多い区にある「ドッグフレンドリー」な施設

ドッグランのイメージ
近くにドッグランや公園があれば、お散歩が充実しそう(画像素材:PIXTA)

東京23区内で人口100人あたりの犬の登録頭数が多いベスト5にランクインした区は、きっと犬と暮らしやすいはず。そこで、上位5区の散歩に適した公園やドッグランをピックアップして紹介します(以下で紹介するドッグランはすべて事前登録制です)。

江東区

木場公園
「木場公園」はドッグランのほか、美術館や植物園などもある大きな公園です(画像素材:PIXTA)

江東区には「木場公園」「大島小松川公園」「亀戸中央公園」「猿江恩賜公園」「東京臨海広域防災公園」「夢の島公園」とたくさんの都立公園があり、いずれも愛犬との散歩を楽しめます。
木場公園のドッグランは、2,040平方メートルの敷地に中・大型犬エリアと小型犬エリアがあります。毎月第三土曜と江東区民まつり期間中には、無料しつけ教室を開催しています。
また、夢の島公園の隣、東京夢の島マリーナにある「イーノの森Dog Garden」も土・日曜、祝日のドッグランスポットとして人気です(事前予約の上、施設利用料がかかります)。

木場駅の住みやすさを「TownU(タウニュー)」で見てみる!

港区

芝浦中央公園の芝生広場
「芝浦中央公園」は芝浦水再生センターの上に造られた、人工地盤の公園です(画像素材:PIXTA)

港区には文豪や政治家など著名人のお墓が多いことで知られる青山霊園の隣にある「青山公園」や日本で最も古い公園のひとつ「芝公園」、海を眺めながら散歩ができる「台場公園」といった都立公園があり、都心でありながらさまざまなロケーションで愛犬との時間を過ごせます。

また、区営のドッグランが「芝浦中央公園」と「港南緑水公園」の2ヶ所あり、1ヶ所で事前登録をすると2ヶ所とも利用が可能になります。JR高輪ゲートウェイ駅前にある「芝浦中央公園」では、ドッグランイベントも開催しています。

高輪ゲートウェイ駅の住みやすさを「TownU(タウニュー)」で見てみる!

渋谷区

代々木公園の噴水池
愛犬家に人気がある「代々木公園」。周辺にはドッグカフェも点在しています(画像素材:PIXTA)

渋谷区といえば、渋谷駅の北側にできた商業施設やホテルなどの低層複合施設「MIYASHITA PARK」が話題です。屋上に移設した「宮下公園」では都心でありながら、約1,000平方メートルの芝生ひろばで愛犬と過ごすことができます。宮下公園直通でペット同乗可能なエレベーターがあることも、嬉しいポイントです。

原宿駅近くには東京23区の都立公園の中で5番目の広さを誇る「代々木公園」があります。中央広場の北側に位置するドッグランも約3,620平方メートルと広く、犬の体重10kg以上の「中・大型犬用エリア」、12kgまでの「小・中型犬用エリア」、5kgまでの「超小型犬用エリア」のいずれかを利用することが可能です。

原宿駅の住みやすさを「TownU(タウニュー)」で見てみる!

世田谷区

芦花公園の花の丘区域
高遠小彼岸桜をはじめとする四季折々の花を楽しめる「蘆花恒春園」(画像素材:PIXTA)

世田谷区には、都立公園だけでも、世田谷区との境にある「駒沢オリンピック公園」や「砧公園」「祖師谷公園」「蘆花恒春園」があります。区立公園も、三軒茶屋駅と池尻大橋駅の中間あたりに位置する「世田谷公園」や「世田谷梅まつり」(2021・2022年は中止)で有名な「羽根木公園」など大きな公園が多く、愛犬との散歩スポットには事欠きません。

なかでも、「駒沢オリンピック公園」(後述)と「蘆花恒春園(ろかこうしゅんえん)」にはドッグランがあります。フリーエリアであればすべての犬種が同じスペースで過ごすことができます(別途、小型犬専用のエリアあり)。火曜と木曜は、ボール遊びも可能です。

芦花公園駅の住みやすさを「TownU(タウニュー)」で見てみる!

目黒区

駒沢公園中央広場とオリンピック記念塔
「駒沢オリンピック公園」の周辺には、犬の同伴が可能なカフェやレストラン、ショップが多く、まさしく「ドッグフレンドリー」です(画像素材:PIXTA)

目黒区内には弁天池がある「碑文谷(ひもんや)公園」や人工の滝や展望台がある「西郷山公園」などたくさんの公園があるほか、目黒川沿いは犬連れに人気のスポットです。ドッグカフェやテラスがある飲食店が数多く建ち並び、犬同伴の散歩がしやすい環境です。

区立公園にはドッグランがありませんが、世田谷区と目黒区の境に位置する「駒沢オリンピック公園」はジョギングスポットとして、そして「犬の聖地」としても有名です。毎日のお散歩はもちろん、園内にある「Mr.FARMER駒沢公園店」では愛犬を連れて食事を楽しめます。

園内のドッグランは、都立公園初の公共ドッグランとして、多くの愛犬家に親しまれています。運営は世田谷区ですが、世田谷区民以外も登録が可能で、800平方メートルの「中・大型犬優先エリア」と400平方メートルの「小型犬専用エリア」があります。
また、残念ながら2021年は新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止となってしまいましたが、毎年「駒沢わんこまつり」が開催。愛犬が主役の多彩なイベントを目当てに多くの愛犬家が訪れています。

中目黒駅の住みやすさを「TownU(タウニュー)」で見てみる!

まとめ

犬好きが多い区にはドッグフレンドリーな施設も多く、愛犬とのおでかけが楽しくなりそうです。今回紹介した公園はどこも犬の散歩におすすめですが、飼い主のマナーとして「東京都動物の愛護及び管理に関する条例」を守り、リードの着用や排せつ物の処理を怠らないようにしましょう。
現在愛犬と暮らしている人、今後犬を飼いたいと考えている人は、引っ越しの際、これらのデータを参考にしてより犬と過ごしやすい街を探してみてはいかがでしょうか。

(最終更新日:2021.12.06)
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