引っ越しでは、業者に荷物の運送を依頼することがほとんどでしょう。これから引っ越す人は、引っ越し費用がどのくらいかかるのか心配になりますよね。この記事では、2人暮らしの場合、どの程度引っ越し費用がかかるのか解説します。引っ越し費用を用意するときの目安になるため、参考にしてください。
引っ越し費用は状況やプランによって異なる
引っ越し費用は一律ではなく、主に下記の3つの要素によって料金が変わります。
・ものの量や距離
・繁忙期かどうか
・選ぶプラン
引っ越し費用は、上記の3つの要素の掛け合わせによって決定するため、たとえば、引っ越し時期を閑散期に設定するなどすれば、費用を節約することができます。
ものの量や距離
主に「距離」「荷物量」「スタッフの人数」などによって引っ越し費用は変動します。距離が遠いほど、移動に時間がかかり、ガソリンの消費量がかさみます。そのため、移動距離が遠いほど引っ越し料金はかかるでしょう。
また、荷物量が多ければスタッフの負担は重くなりますし、必要なスタッフの人数も増えます。荷物量や運ぶときにかかるスタッフの人数も引っ越し料金に影響します。
そのほか、重い家財や家電は別料金が設定されている場合がほとんどでしょう。とくに、ピアノは吊り作業やクレーン車などの特殊作業や車両が必要になるケースもあり、その分プラス料金がかかります。
繁忙期かどうか
引っ越し業界では繁忙期があり、通常期の引っ越し料金よりも3割以上高額になる引っ越し業者も珍しくありません。引っ越し業者の繁忙期は、3月下旬~4月上旬、8~9月、年末です。また、土日、さらに大安などの吉日が重なると料金が高くなる傾向があります。
特に、新入学や就職を控えた3月下旬~4月上旬は超繁忙期となり、例年3月最終の土日は引っ越し料金がかなり高騰します。入学や入社などの事情により、4月になる前に引っ越したい人が多く、料金よりも日程を優先されがちな時期だからです。
この季節は、引っ越し業者も強気の料金設定で、閑散期と比べると引っ越し料金が2倍以上になることも珍しくありません。
選ぶプラン
引っ越し業者では、他社と差別化を図るべく、さまざまな引っ越しプランやオプションサービスを提供しています。荷造りから荷ほどきまで業者に完全おまかせのプラン、旧居や新居の掃除付きのプランなど、各社さまざまです。
また、オプションとして、害虫駆除、エアコンクリーニング、自動車やバイク陸送、不用品処分、家財一時保管、盗聴器発見など多彩なサービスがあります。自分たちがどこまで依頼したいかによって、最適なプランやサービスを選びましょう。業者に依頼する内容が多ければ多いほど費用は割高になります。
2人暮らしの引っ越し費用の目安
2人暮らしの大まかな引っ越し費用の概算は表のとおりです。引っ越しは地域、状況、引っ越しする日によっても料金が大きく異なります。そのため、数値は大体の目安です。
平均的な荷物量をもとに換算してあるため、荷物多いと思われる場合は、これよりも高くなる可能性があります。荷造りや荷ほどきおまかせプランを選んだ場合は、引っ越し料金の2割増し、あるいは作業員1人につき15,000円~3万円程度上乗せした金額になります。
引っ越し以外にかかる初期費用
引っ越しは引っ越し業者に支払う料金だけではなく、何かと費用がかかるものです。たとえば、賃貸なら敷金礼金、仲介手数料、前家賃、賃貸保証料などで月額家賃の5~6ヶ月分相当が必要になる場合があります。家賃10万円の物件なら、賃貸契約の初期費用として50~60万円は準備しなければなりません。
そのほかに、引っ越し初日から用意したほうがよいもの一つがカーテンです。今までと窓の幅や高さが違えば、カーテン一式を買い替えなければなりません。
市販のサイズが合わないものはオーダーが必要です。遮光や遮熱、防音などの機能的なカーテンならそれなりに費用もかさみます。また、ラグやじゅうたんなども一新するなら、5~10万円程度かかる場合もあるでしょう。
引っ越し費用を抑える方法
引っ越しは人生でそう多くはない出来事であるため、相場が分からない人もいるでしょう。ついつい言い値で契約してしまうこともあるかもしれません。しかし、工夫次第で引っ越し費用を安く済ませることができます。
相見積もりをとる
引っ越しは、荷物の量や距離など各家庭の状況によって料金は大きく変わるため、見積もりは現地調査が基本です。トラックがどこまで進入できるか、段差はどうか、通路や階段の幅と形状なども下見し、必要人数やトラックの大きさなどを見積もります。
少しでも安く引っ越しをしたいと思うなら、複数業者の相見積もりは必須です。最低でも3社の業者に見積もりを出してもらうことをおすすめします。複数業者に見積もりを出してもらうことにより、引っ越しの相場感も把握できるでしょう。他業者の見積もり次第では、最初に出してもらった見積もり額からさらに下がる可能性もあります。
ただし、料金面だけで業者を決めると失敗するかもしれません。作業の流れの説明やサービス内容の範囲、所要時間、作業人数など、多角的に比較して信頼のおけそうな業者に依頼しましょう。
ものを減らす
引っ越し前に極力いらない荷物は減らしましょう。余計なものが多いとそれだけ引っ越し費用が高くなります。不用品までお金をかけて運んでもらって、後で処分するのではお金の無駄になってしまいます。
処分予定の家具や家電は、引っ越し前に計画的に処分しましょう。ただし、2人暮らしの場合、置いてあるものは自分のものだけではありません。勝手に処分すると揉め事の原因となるため、注意してください。
運べるものは自分で運ぶ
近距離の引っ越しの場合、車があれば自分たちで運べるものは運ぶようにするとよいでしょう。ワゴン車や軽トラックを借りて2人で運べば、引っ越しにかかるトータルの費用をおさえられるかもしれません。
引っ越しよりも前に契約が済み新居の鍵を事前に受け取っていて、距離がそう遠くない場合は、事前に自分たちで徐々に荷物を運んでおくとよいでしょう。
見積もり時にまだ運ぶ予定のものが残っている場合、引っ越し業者に「自分たちで運ぶ」としっかり伝えておきます。見積もりが出て引っ越し料金が確定した後では、当初の予定から荷物が減っていても値引きの対象にはなりません。
閑散期の平日に引っ越しをする
繁忙期よりも閑散期、土日祝日よりも平日、そして大安や友引以外の日のほうが、引っ越し料金は安くなる傾向にあります。業者としても、多少値下げしてでも引っ越しを受注したいため、空いている日を狙って引っ越しをすれば、通常期の料金よりも値引き交渉がしやすいでしょう。
作業時間を指定しない
作業時間を指定しなければ、引っ越し費用安く依頼できる場合があります。ただし、前の引っ越しが終わり次第ということになるため、その日は待機していなければなりません。引っ越しの日は忙しいことが多く、なかなかずっと在宅にするのは難しいでしょう。しかし、2人暮らしなら交代で家に待機できます。
思い切って作業時間指定なしにし、引っ越し費用を節約する方法もおすすめです。
まとめ
2人暮らしの引っ越し料金は、距離やものの量によっても異なります。引っ越し料金は現地で見積もりをしてみないと正確な金額が確定しません。
ただでさえ多額の出費がかかる引っ越しでは、ものを減らす、相見積もりをとるなどの工夫をして、少しでも料金を安くおさえる工夫をしましょう。
(最終更新日:2021.12.06)