公務員の収入は高い? 公務員と民間企業の会社員で収入を比較

公務員には「安定した収入が得られる」というイメージがありますが、実際にはどのくらいの給与が支給されているのでしょうか。民間企業の会社員と比較した場合、公務員の給与は高いのか安いのかといったことも気になりませんか。今回は、人事院や総務省のデータを参考に、公務員の収入について解説します。

国家公務員の収入はいくら?

国の機関で働く国家公務員は、中央官庁や裁判所で働く総合職、各省庁の出先機関で働く一般職、国税専門官や財務専門官などの専門職に分かれ、それぞれの職種に応じて俸給(給与)が決められます。

国家公務員の給与や勤務条件などは、国家公務員法第28条により、社会一般の情勢に適応するよう国会で随時変更できるとされています。この際に、国家公務員と民間企業従業員との給与水準が釣り合うよう、国会および内閣に勧告を行うのが人事院です。

人事院が発表した「令和2年国家公務員給与等実態調査の結果」によると、国家公務員全体の平均給与月額は416,203円(平均年齢42.9歳)となっています。この平均給与月額は、扶養手当や住居手当、地域手当、特別調整額などが含まれた金額です。また、同年の年間賞与には月額給与の4.5ヶ月分が支給されました。

地方公務員の収入は?

都道府県や市区町村で働く地方公務員の給与は、国家公務員とは違い、勤務先の自治体によって決められています。給与は一律ではなく、行政職や技術職、教師・警察官・消防官・医師など職種によって、また学歴によっても異なります。

大卒一般行政職の収入

総務省が行った調査から、2020年の全地方公共団体における一般行政職の平均給与月額は 400,654円(平均年齢42.1歳)ということがわかりました。そのうち、大学卒は 401,331円(平均年齢40.3歳)という調査結果が出ています。なお、この金額は期末手当(ボーナス)や各種手当を含むものです。

出典:令和2年 地方公務員給与の実態|総務省

公務員なら安定した生活が実現できる

公務員は、民間企業のように業績悪化などで給与が大幅に減額される心配がありません。犯罪行為などの問題をおこさないかぎりは免職(解雇)されることもなく、長く着実に働けば年齢に応じて段階的に昇給します。各種手当も充実しているため、安定した生活ができるでしょう。社会的信用度が高いことから、比較的有利な条件で住宅ローンの融資を受けられるという側面もあります。

休暇制度が整っていることも公務員のメリットの一つです。女性が産前産後休暇や育児休暇を当たり前にとれることはもちろん、男性の育児休暇も推進されています。特に、地方公務員の場合は県外・市外へ異動になる可能性が少ないため、子育てや介護などと仕事との両立をしやすいのが魅力です。

(最終更新日:2023.04.03)
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