2021年度の税制改正により、住宅ローン減税の控除期間を10年から13年に延長する特例措置の延長が決まり、住宅購入を検討中の世帯にとっては朗報になりました。国交省は、この改正の背景について「コロナ禍の影響で落ち込んだ経済の、住宅投資の喚起による回復」と説明していることから、コロナ禍の現状が税制改正を後押しした面もありそうです。
住宅購入者の住宅ローン利用率は約8割。30代は9割近くがローンを利用
三井住友トラスト・資産のミライ研究所が、自宅を自身で購入した人を対象として「住宅購入時のローン利用」に関するアンケート調査を実施。住宅購入時の住宅ローンについて聞くと、「住宅ローンを利用している」人が42.9%、「住宅ローンで購入したが返済完了した」人が36%と合わせて78.9%の世帯が住宅ローンを利用している結果に。年代別に見ると、30代の住宅ローン利用が多く88.2%を占め、30代の住居購入は9割近くの人が住宅ローンを拠りどころとしていることが分かりました。
頭金は「なし」もしくは「1割」が主流!?
住宅ローンを組んで住まいを購入した人に対し、住宅ローン設定時の頭金(対物件価格比率)について問うと、「頭金なし」が27%、「頭金は1割」が21.7%という結果で、約半数の世帯が「頭金なし~1割程度」で自宅を購入している実態が明らかになりました。特に30代は、「頭金なし」が38.1%、「頭金1割」が28.9%で合せて67%と、3分の2を占めています。
まとめ
住宅ローンの借り入れに際し、「頭金は物件価額の2割~3割を目安に」という話を聞いたことがある人は多いと思います。しかし、低水準の住宅ローン金利が続き、住宅ローン減税の延長も決定した今、当初10年間(もしくは13年間)は支払利息よりも税控除のメリットが大きくなる可能性もあります。「頭金を貯めるよりも先に住宅を購入しよう」と決断した人も少なくないでしょう。
「頭金をしっかりと貯めてから家を買いたい」と考えている人は、住宅ローンを完済できる年齢や税制メリットも考慮したうえで、ベストな住宅購入のタイミングを検討してみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2021年)
調査対象:全国の20~64歳の男女10,920名 ただし関連業種(金融、調査、マスコミ、広告)従事者を除く
調査方法:WEBアンケート調査(株式会社インテージ登録モニター対象)
実施期間:2021年3月
実施機関:三井住友トラスト・資産のミライ研究所
ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:三井住友トラスト・資産のミライ研究所