年収いくらで都内の戸建て購入できる? 年収別に購入できるエリアを検証

都内の戸建てに住みたい場合、年収いくらくらいであれば住宅購入ができるのでしょうか。都内の戸建て価格は23区でもエリアによってもかわるため、立地ごとの価格を調べて検討する必要があります。この記事では、都内23区内で購入できる戸建ての価格帯を調べ、年収がいくらくらいなら購入できるのかを検証します。また、住宅ローンを借りる際の注意点も解説するので、ぜひ参考にしてください。

都内の戸建てはどのくらいの価格帯?

都内の戸建ての価格はエリアによって大きな差があるため、立地と価格をしっかりと調べ、自分に合った物件を選ぶことが大切です。それでは、都内戸建ての価格帯をエリアごとにみていきましょう。

新築戸建ての価格帯

都内の新築戸建ての価格は、1,680万円から3億6,900万円までと、かなりの差があります。特に、23区内では文京区、港区、渋谷区、新宿区、品川区の住宅価格が高くなっています。

LIFULL HOME‘Sの価格相場情報をもとに、千代田区から江戸川区までの新築戸建てを価格順に並べると以下となっており、物件価格が高いエリアと、比較的低いエリアに二分化されています。

(2021年5月16日付)

23区内であっても、練馬区や目黒区、江戸川区、足立区、葛飾区、墨田区であれば2,000万円代の新築戸建てを探すことができます。

比較的安い価格で新築戸建てを購入したい場合は、これらの地域にしぼって検討するとよいでしょう。

出典:東京都の新築・分譲戸建て価格相場情報|LIFULL HOME'S

中古戸建ての平均価格

中古戸建ては新築戸建てよりも価格が安いことが特徴です。そのため、同じ予算の場合でも、中古戸建てのほうが「最寄り駅からの距離」「住宅面積の広さ」などの希望条件に合う家を見つけやすくなります。また、予算のゆとりが出た分を使ってリノベーションを行い、自分好みの家にする人も多くなっています。

ただし、中古戸建て価格もエリアによってかなりの差があり、港区や渋谷区、目黒区、文京区エリアの物件価格が中古であってもかなり高くなっています。

LIFULL HOME’Sの価格相場情報をもとにした、中古戸建ての平均価格表は以下のようになっていますので参考にしてください。

(2021年5月16日付)

出典:東京都の中古戸建て価格相場情報|LIFULL HOME'S

住宅ローンを組むなら年収のいくらが目安?

住宅ローンを組む場合は、いくらくらいの年収が必要なのでしょうか。住宅金融支援機構の2019年の調査によると、年収に対する住宅購入の所要資金の割合は「年収の5.5倍~7.3倍」となっています。たとえば、年収500万円の人の場合は、2,750万円から3,650万円の物件が目安ということになります。

住宅の種類ごとの年収倍率の全国平均は以下のようになっています。

出典:2019年度 フラット35利用者調査|住宅金融支援機構

また、首都圏の戸建てに限定してみると、注文住宅が6.6倍、土地付き注文住宅が7.7倍、建売住宅が7.0倍、中古戸建て6.0倍となっており、すべての種類の住宅で全国平均よりも高くなっています。

住宅ローンを組む場合は、これらの年収倍率を参考にして検討するようにしましょう。

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【年収別】都内で購入できる戸建ては?

都内の戸建ては比較的高額ですが、年収に応じてどの程度の戸建てを購入することができるのでしょうか。ここでは、都内で購入できる戸建てについて、年収別にくわしく検証していきます。

●年収400~600万円の場合

年収が400~600万円の人に年収倍率6倍を当てはめると、所要資金は2,400万円~3,600万円となります。

実際に23区内の物件情報を調べてみると、2,400万円~3,600万円で購入できるファミリー向け戸建ては新築、中古ともに非常に少なく、予算に合った物件を探すことが難しくなっています。

年収倍率を7倍に設定すると2,800万円~4,200万円となり選択肢は広がりますが、多額のローンを組むと毎月の返済が苦しくなったり、生活にゆとりがなくなったりするため、慎重に検討する必要があります。

年収が400~600万の人で無理せずに組める住宅ローンの額を考えた場合、23区内では選択肢がとても少なくなってしまうため、23区以外の物件も検討するようにしましょう。

●年収600~800万円の場合

年収600万~800万円の世帯で年収倍率6倍を考えてみると、3,600万円から4,800万円となり、選択肢がだいぶ広がります。ただ、文京区や港区、渋谷区、新宿区、品川区、中野区、杉並区、大田区では新築戸建ての最低価格が4,600万円以上となっており、予算に合った物件が少ないと考えられます。

逆に、物件価格が比較的安いエリアであれば、年収600万~800万円でも23区内で新築戸建てを購入できる可能性があります。

年収600万~800万円の人が無理せずに新築戸建てを購入できるエリアは、世田谷区、台東区、豊島区、板橋区、江東区、北区、荒川区、練馬区、目黒区、江戸川区、足立区、葛飾区、墨田区となっていますので、これらの地域の物件を検討するとよいでしょう。

●年収800~1,000万円の場合

年収800~1,000万円で年収倍率を6倍とした場合、住宅購入の所要資金は4,800万円~6,000万円となり、東京23区内のほぼすべてのエリアでの新築戸建てが購入可能となります。

ただし、23区内でも文京区、港区、渋谷区、新宿区、品川区では新築戸建ての最低価格が6,000万円となっているため、年収800~1,000万円と比較的高い年収であっても、予算に合う物件を見つけにくいと考えられます。

年収倍率を7倍にして多くのローンを組むことを考えた場合は、所得資金が5,600万円~7,000万円となるため、品川区であれば物件が見つかる可能性があります。ただし、港区や渋谷区、新宿区ではやはり購入できる物件がなく、より多い年収が必要となります。

●年収1,000万円以上の場合

年収が1,000万円以上になると、23区内でもかなり選択肢が広がります。たとえば、年収1,200万円で年収倍率6倍であれば、所要資金は7,200万円となるため、文京区と港区、渋谷区以外では新築戸建てが購入しやすくなります。

23区内で一番高額なエリアで新築戸建てを購入したい場合、年収倍率を6として考えると、目安となる年収は以下となっています。

東京23区内でも特に住宅が高額なこの3つのエリアは、かなり年収が高い人でないと購入できないということを覚えておきましょう。

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まとめ

東京都内の戸建ての価格は、エリアによってかなりの差があります。また、23区内でもそれぞれの区によって大きな価格差があるため、自分の年収に合ったエリアや物件を選ぶことが大切です。

年収が600万円以上であれば、東京23区内で戸建てを購入できる可能性があり、年収800~1,000万円ほどの年収があると、検討できるエリアや物件がより幅広くなります。住宅ローンを組む場合は、住宅金融支援機構の自己資金や年収倍率の調査を参考にして、無理のないローンを組むようにしましょう。

(最終更新日:2023.12.15)
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