結婚をして家計をやりくりするにあたり、夫婦でひとつの財布を共有するのであれば、それぞれが自由に使えるお金を「お小遣い」として確保することになるでしょう。お小遣いの金額は、いくらくらいに設定している家庭が多いのでしょうか。
夫の半数弱、妻の約3割がお小遣い制を採用
株式会社UOCCが、既婚者を対象としてお小遣いに関する調査を実施。夫婦それぞれに、お小遣い制かどうかを聞いたところ、夫の45.2%、妻の29%がお小遣い制であると回答。夫の半数以上がお小遣い制ではないことが分かりました。
夫のお小遣いばかりに注目がいきがちですが、妻のほうも、利用できる金額が決められたお小遣い制の家庭が約3割を占めることが分かりました。
お小遣いの平均金額は夫が3万円程度、妻が約2万円
お小遣い制の夫婦は、それぞれどの程度のお小遣いをやりくりしているのでしょうか。夫のお小遣い金額は平均で「3万53円」、妻のお小遣い金額は平均で「1万9,697円」と、夫のほうが約1万円多い結果となりました。夫のほうが自由に使えるお金が多いというよりも、仕事で外出することが多いためランチ代が必要となり、お小遣いからランチ代を賄っている人が多いようです。
理想のお小遣い金額は、現在の金額プラス1万円程度
理想のお小遣い金額を問うと、夫が平均「3万8,176円」、妻が平均「3万268円」でした。年収などから考えて現実的な数字を挙げる人が多く、夫婦どちらも平均して実際の金額よりも月に1万円程度多くお小遣いがほしいという人が多い結果となりました。1万円多くあれば、日々の生活で我慢していることにもお金を使えると考える人が多いためと思われます。
また、副業では月に数万円ほしいと考える人が多いデータもありますが、お小遣いの理想と現実の差額からも整合性の取れる数字と言えます。
家族構成別のお小遣い平均金額は、共働きの家庭がやや高め
片働きか共働きか、子どもがいるかいないかで、お小遣いの金額はどの程度変わるのか調べました。
<夫のお小遣い平均金額>
共働き子供あり :3万1,552円
共働き子供なし :2万9,857円
専業主婦子供あり:2万8,706円
専業主婦子供なし:2万9,579円
<妻のお小遣い平均金額>
共働き子供あり :2万844円
共働き子供なし :2万2,500円
専業主婦子供あり:1万7,250円
専業主婦子供なし:2万389円
専業主婦の家庭の場合、共働きの家庭に比べると、夫と妻どちらもお小遣いが減る傾向となりました。専業主婦の家庭の平均世帯年収は、共働きの家庭より低かったため、お小遣いの金額にも影響していると思われます。
夫婦とも、世帯年収が増えるごとにお小遣い金額がアップ
世帯年収ごとに、お小遣いの金額がどの程度変わるのかも調べました。
<夫のお小遣い平均金額>
世帯年収300万円以下 :2万2,917円
世帯年収301〜500万円:2万5,375円
世帯年収501〜700万円:3万26円
世帯年収701〜900万円:3万7,000円
世帯年収901万円以上 :3万9,808円
<妻のお小遣い平均金額>
世帯年収300万円以下 :1万4,231円
世帯年収301〜500万円:1万6,044円
世帯年収501〜700万円:2万59円
世帯年収701〜900万円:2万2,333円
世帯年収901万円以上 :2万8,750円
世帯年収が、お小遣いの金額に大きな影響を与えていることが分かりました。夫と妻どちらも世帯年収が上がるごとにお小遣い金額が上がっています。
世帯年収501〜700万円が回答者のボリュームゾーンとなっており、全体のお小遣い平均金額と同じくらいの金額となりました。
約4割の人が「へそくりがある」。平均金額は100万円超え!
へそくりの有無についても調査を実施したところ「へそくりがある」と回答した人が41.2%、
「へそくりがない」人の方がやや多く、58.8%という結果に。へそくりの平均金額は全体で112万6,472円と100万円を超え、高額のへそくりを持つ人が多いことが分かりました。
また、夫と妻、それぞれのへそくりの平均金額を見ると、夫が125万9,458円、妻が107万3,097円と夫の方が、若干金額が大きいようです。
まとめ
お小遣いの金額を様々な切り口で分析すると、働き方や年収がお小遣いと密接な関係にあることが見えてきました。また、実際の金額より、もう少し多くのお小遣いが欲しいと望んでいる人が多いようです。
「我が家のお小遣い金額が適正なのか分からない」という人は、今回の調査結果を参考に、お小遣い金額を見直してみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
「お小遣いに関する調査」
調査対象:20〜60歳の既婚者500名
調査方法:インターネット調査
実施期間:2021年5月14〜19日
実施機関:株式会社UOCC