テレワークという働き方が推奨される今、都市部に住まなくても仕事ができる環境が整いつつあります。UターンやIターン、Jターンに加え、「ワーケーション」や「ふるさとテレワーク」なども注目され、多様な働き方が増えてきました。
それに伴い、地方自治体ではさまざまな移住支援制度を打ち出しています。移住を検討している方の中には、支援制度を利用したいと思っている方もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、地方に移住するメリット・デメリットをはじめ、地方自治体の移住支援制度について紹介していきます。※なお2021年6月時点の公表内容をもとに各制度を解説しています。最新の情報は記事下部に記載の自治体ページリンクからご確認ください。
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地方移住のメリットとデメリット
まず、都会から地方へ移住すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットは下記の通りです。
●自然に恵まれた中で子育てができる
●待機児童の悩みが解消される
●安い土地価格や家賃補助で生活が楽になる
●高額の移住支援金や子育て、起業に関する支援を受けられる
●東京圏より人が少ないので快適に過ごせる
上記以外にも、上限100万円の移住支援金、引っ越しや住宅購入、改修などの費用支援があります。保育費や医療費、学費の支援、起業支援をしている地域もたくさんあります。都会の暮らしが窮屈に感じる方にも、地方の人口密度や豊かな自然が心にゆとりを与えてくれるでしょう。
一方で、地方に移住するデメリットもあります。
●車が必要
●病院が少ない
●高校が少ない
●就職先が多くない
●娯楽施設が多くない
地方では車が必要で、病院も少なく、あるにしても遠い傾向があります。高校の数や就職先、娯楽施設の少なさも念頭に置いて地方移住を考えなければなりません。
住まいに関する支援制度
新しい生活には何かとお金が必要です。住宅の購入や改修の支援、家賃補助など地域ごとに支援制度の種類や金額が異なりますので、気になる地域の支援は事前に調べておきましょう。では、住まいに関する支援制度がある地域をいくつかご紹介します。
山口県宇部市
山口県宇部市は、東京圏から宇部市へ移住・就業、創業する人の経済的負担の軽減を目的に、2人以上の世帯の移住に100万円、単身の移住に60万円を補助しています[注1]。中古住宅購入助成金に15万円、引っ越し助成金や仲介手数料助成金、家賃補助もあります[注2・注3]。
鳥取県鳥取市
鳥取県鳥取市では、2人以上の世帯での移住に100万円、単身での移住に60万円が支援します[注4]。住宅の改修費用の補助は上限40万円です[注5]。
静岡県静岡市
静岡県静岡市も、2人以上の世帯、単身での移住にそれぞれ上限100万円、60万円の支援をしています[注6]。住宅の改修費用の補助は上限100万円です[注7]。家賃補助も上限を4万円として交付します[注8]。
島根県雲南市
島根県雲南市は、3世代同居改修工事に100万円、耐震改修工事に20万円、エコ住宅改修に20万円、バリアフリー改修に10万円をそれぞれ上限として補助します[注9]。宅地購入額は100万円以上であれば、支援費用は上限60万円です[注10]。
大分県臼杵市
大分県臼杵市は、定住促進住宅取得補助金として新築で100万円以内、購入(新築・中古)でも100万円以内にて補助されます。新婚世帯の住宅購入費用補助には、50万円以内での支援。改修工事にも上限100万円が補助され、月々1.5万円以内の家賃も支援しています[注11]。
子育て・教育に関する支援制度
子育てや教育に関する支援が充実している地域もたくさんあります。どんな支援制度があるのかは、移住先を選ぶときには必ず確認したいポイントです。
長野県宮田村
長野県宮田村では、高校3年生までの医療費が無料です。子どもが生まれた世帯には、1人につき5万円〜の誕生祝い金もあります。第2子以降の保険料を10割支援し、小中学校の入学時に支援金と通学かばんをもらえるなどの支援があります[注12]。
山梨県丹波山村
山梨県丹波山村は、保育費無料、小中学生の教材・給食費・修学旅行費なども無償です。0〜18歳までの医療費も無料化され、家賃が月々1万5,000~2万円と安いなど、子育てにかかる経費を村が負担します[注13]。上限42万円の出産一時金もあります[注14]。
長野県青木村
長野県青木村では生後6ヶ月以上から保育園に入園できます。早朝・延長の保育や一時保育などのサービスも充実しています。保育料も第2子は2分の1に軽減し、第3子以降は全額免除です。チャイルドシート購入の補助金もあります[注15]。
大分県豊後高田市
大分県豊後高田市には、上限100万円の子育て応援誕生祝い金があり、妊産婦医療費も無料です。高校生までの医療費と幼稚園、小中学校の給食費が無料で、子育て支援拠点施設も市内に4ヶ所あります[注16] 。
大分県宇佐市
大分県宇佐市の出産育児一時金は上限42万円、出産祝金は第1子と2子は5万円で第3子は7万を支援しています。児童の保育料を第2子は半額、第3子は全額補助。児童手当は中学校卒業まで一人当たり月額1万〜1万5,000円を支給、小中学校の入学祝い金もあります[注17]。
起業・仕事に関する支援制度
近年、東京圏での仕事を見直し地方に移住して働こうと考える人が増えています。地方で起業や仕事を検討する人に対して、どのような支援が用意されているのか見てみましょう。
愛媛県西条市
愛媛県西条市は、総務省が推進する「地域おこし協力隊制度」と起業支援とを組み合わせた「ローカルベンチャー誘致・育成事業」が特徴的です[注18]。相談窓口の設置やセミナーの開催、インキュベーション支援、融資制度の紹介などを行っています[注19]。
群馬県沼田市
群馬県沼田市には、経営や財務、人材育成や販路開拓など創業のためのノウハウを体系的に学べる「ぬまた起業塾」があります。空き店舗をシェアしてショップスペースの実店舗経営ができることも魅力的です[注20]。
長野県木島平村
長野県木島平村は、村内で新しく事業を始める人に、創業支援として上限100万円を交付します[注21]。村内の地域資源を使った加工特産品の開発・販売事業に対して、上限20万円の支援もしています[注22]。
島根県飯南町
島根県飯南町は、中小企業制度融資の信用保証料補助金として上限20万円を交付します[注23]。経営や技術などの専門知識を有する専門家からの指導・助言等を受ける場合も支援しています[注24]。
大分県大分市
大分県大分市は事業所改修費用に100万円、賃借料に通算60万円を上限とする支援があります。広告宣伝費など販売促進に関する経費に35万円、法人登記に必要な経費にも5万円を上限とする支援も特徴的です[注25]。 まとめ 新しい地域に移住する際、引っ越しや子育て、入園準備などさまざまな費用がかかります。今回の記事で紹介した移住をサポートする支援制度は、新しい生活の大きな助けになるでしょう。 地方移住で失敗しないためにも、支援制度をうまく活用してみてください。子育て世代の方には、東京と地方の家計費の違いなどを解説したこちらの記事もおすすめですので、ぜひご覧ください。
まとめ
新しい地域に移住する際、引っ越しや子育て、入園準備などさまざまな費用がかかります。今回の記事で紹介した移住をサポートする支援制度は、新しい生活の大きな助けになるでしょう。
地方移住で失敗しないためにも、支援制度をうまく活用してみてください。子育て世代の方には、東京と地方の家計費の違いなどを解説したこちらの記事もおすすめですので、ぜひご覧ください。
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(最終更新日:2023.10.26)