コロナ禍の引越しは例年よりも10%下落? 2021年の引越し料金を予想

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コロナ禍において引越し料金がどう変化しているか気になっている人も多いのではないでしょうか?
引越しシーズンである3月・4月に引越しを検討している人は、特に気になりますよね。

引越し侍の調査によれば、新型コロナウイルスの影響が出始めた2020年の引越し料金は、2019年よりも約10%安くなったという調査結果が出ています。

しかし、この傾向は2021年も続くのでしょうか。

そこでこの記事では、2020年の引越し料金の動向と安くなった背景から、2021年の引越し料金の予想を紹介していきます。

最新の引越し業者へのアンケートやデータをもとに説明しているので、これから引越しを検討されている人は是非参考にしてみてください。

2020年の引越し料金は10%安くなった

2020年の引越し料金は、前年と比較して約10%安くなっていることがわかりました。

引越し侍が発表した「引越し定点調査(2021年1月号)」によれば、全国平均の引越し料金で以下の結果が出ています。

・「単身引越し」 「家族引越し」はすべての月において平均引越し金額が昨年比で下降
・「単身引越し」 「家族引越し」は平均金額1万円以上昨年比で下降

この調査によれば、単身引越しの料金は、2019年の平均金額が68,859円に対し、2020年では59,049円と約15%安くなっています。

画像提供:株式会社エイチーム引越し侍

また、家族引越しの料金は、2019年の105,262円に対し、2020年では95,099円と約10%安くなっていることがわかります。

画像提供:株式会社エイチーム引越し侍

特に、新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言が発令された2020年4月前後を境に、引越し料金の下落が顕著に見られます。

実際に、引越し侍が引越し業者に実施した「2020年新型コロナウイルスが与えた影響」のアンケート調査によれば、以下の回答結果が出ています。

画像提供:株式会社エイチーム引越し侍

この調査によれば、約7割の引越し業者が引越し料金の下落を回答しています。
引越し侍の料金調査と同様に、多くの引越し業者で引越し料金の下落を実感しているという結果になりました。

では、なぜ引越し料金の下落が起きているのでしょうか。
引越し業者へのアンケートから、その理由を説明していきます。

引越し料金が安くなった理由

引越し料金の下落の背景には、新型コロナウイルスによる引越し依頼数の減少が影響していると考えられます。

引越しの依頼数と引越し料金は比例関係にあり、依頼数が集中する時期には引越し料金が高くなり、依頼数が少ない時期には料金が安くなる傾向があります。

新型コロナウイルスの影響で、引越しを控える人や、企業の転勤依頼が減ったことで、年間の引越し料金が安くなったと考えられます。

実際に、引越し業者に「2020年4月の緊急事態宣言発令時の依頼件数の状況」をヒアリングしたところ、9割の会社で「件数が減った」と回答しています。

その内訳をみると、全体の40%以上が「例年よりも3割以上の引越し依頼が減っている」と回答しており、新型コロナウイルスの影響により大きく件数が減っていることがうかがえます。

画像提供:株式会社エイチーム引越し侍

また、企業の転勤についても同様に依頼件数が減少しています。

2020年3月の転勤による引越し依頼の件数は、「大半がキャンセルになった」という引越し業者が4割、残りの6割の業者でも「2~3割減」と回答しています。

画像提供:株式会社エイチーム引越し侍

このように、新型コロナウイルスの影響によって2020年の引越し件数が大きく減少したことがわかると思います。

引越しの依頼件数の減少は、引越し業者間の競争を激化させます。

引越し料金には定価がないため、安く引越しをしたい場合は複数の引越し業者に相見積もりを依頼することが一般的です。

そうなると、引越し業者は依頼獲得のために値引きをする場合が多いのですが、コロナ禍ではこの値引き競争が強まっていると予想されます。

結果として、こうした競争激化によって引越し料金の下落につながったと考えられます。

では、コロナ禍が続く2021年の引越し料金も引き続き下落をするのでしょうか。
引越し業者へのアンケートや引越し侍の最新の利用者データから予測をしました。

2021年の引越し料金を予想

引越し業者への調査の結果、2021年の引越し料金も引き続き安くなると考えている引越し業者が多いようです。

また、引越し侍の利用者アンケートによれば、2021年1月の引越し料金は、前年比で5~10%安くなっていることがわかりました。

しかし、引越しシーズンである3月・4月に引越しを検討されている人は、例年料金が2倍弱程度まで高騰する時期なので、2021年も注意が必要です。

2020年1年の引越し料金予想について、以降で詳しく紹介していきます。

引越し業者の料金予想

引越し業者の予想によれば、2021年の引越し料金は引き続き安くなると考えていると業者が多いようです。

引越し侍が引越し業者137社に「2021年の新型コロナウイルスによる影響の予想」についてアンケートをしたところ、以下の回答結果になりました。

画像提供:株式会社エイチーム引越し侍

アンケートに回答した約7割の引越し業者が、新型コロナウイルスの影響で引越し料金の下落が予想されると回答しています。

2021年1月に再発令された緊急事態宣言の影響や、終息のめどが立たないコロナ禍の状況を踏まえて、引き続き引越しの依頼数が減少すると考えている引越し業者が多いようです。

2021年1月下旬の引越し料金の状況

2021年1月の引越し料金は、引き続き値下がりの傾向が見られます。

引越し侍利用者のアンケート結果によれば、2021年1月下旬の料金相場は以下の通りです。相場料金は、引越し条件や状況によって変動しますので参考程度にお考えください。

情報提供:株式会社エイチーム引越し侍(期間:2020年1月1~31日、2021年1月1~31日|サンプル数:無作為抽出した172件、172件 )

2021年1月下旬の15km未満(同一市内程度)の引越し料金相場は、単身引越しで約5%、家族引越しで約12%安くなっています。

緊急事態宣言発令の影響か、前年よりも引越し料金は下落しており、引越し業者の予想通りの状況が見られます。

このように、新型コロナウイルスの終息が見られない2021年の1月時点では、引越し料金は引き続き安くなる傾向があります。

しかしながら、引越しシーズンである3月・4月は毎年料金が2倍弱まで高騰する傾向にあるので、この時期に引越しを検討している人は注意が必要です。

詳しく説明していきます。

繁忙期である3月・4月の引越し料金は高くなる

引越しの依頼が集中する3月・4月は、例年引越し料金が高くなります。

先ほど紹介した「引越し料金相場の推移」のグラフを見てもわかる通り、引越しシーズンである3月・4月の引越し料金は、他の月よりも1.5~1.7倍ほど高くなっています。

2021年においてもこの傾向は変わらないと考えられます。

引越しシーズンである3月・4月に引越しが集中する理由は、「転勤」や「入社」、「入学」といった理由があります。

コロナ禍において企業の転勤の減少や時期の変更は見込まれているものの、どうしてもこの時期に引越しをしなければならないケースもあると考えられます。

そうした理由から、引越し繁忙期である3月・4月は料金の高騰が予想されるため、引越し費用を抑えたいという人は、繁忙期の引越しを避けるほうが無難です。

まとめ

ここまでコロナ禍の引越し料金について以下の点を紹介してきました。

・ 2020年は10%程度料金が安くなった
・ 2021年も料金が安くなると予想している引越し業者が多い
・ 2021年1月下旬の引越し料金は前年比よりもやや安くなっている
・ 引越しシーズンである3月、4月は料金の高騰が予想される

コロナ禍が終息するまで、引越し料金は引き続き安い水準になると見込まれます。
しかし、引越しが集中する時期は一時的に料金が高くなるので、引越し費用を抑えて引越しをしたい人は、繁忙期を避けて引越しをするのが良さそうです。

※本記事は、執筆者の最新情勢を踏まえた知識や経験に基づいた解説を中心に、分かりやすい情報を提供するよう努めておりますが、内容について、弊社が保証するものではございません。

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