2020年4月、新型コロナウイルス対策で1回目の緊急事態宣言が発出されてから10ヶ月以上が経ちました。現在は感染再拡大を受け、2度目となる緊急事態宣言の最中で、未だ解除されていない状況です。コロナ禍の暮らしが続き「今いる場所から移住して新たな暮らしを始めたい」と考えたことがある人もいるのではないでしょうか。
33.5%の人が「コロナ禍を機に移住を考えたことがある」
しゅふJOB総研が、「コロナ禍と移住」をテーマとしてアンケート調査を実施。コロナ禍を機に移住を考えたことがあるかと質問をしたところ「考えたことがあり、実行するつもり」という人が5.6%、「考えたことはあるか、実行予定はない」という人が27.9%という結果に。合わせて33.5%の人が、コロナ禍を機に移住を考えたことがあると分かりました。
移住を実現したい理由は「住環境やコミュニケーションを重視したいから」
コロナ禍を機に移住を考えたことがあり、実行した、もしくは実行予定の人に、その理由を問うと、
・親や子供達と離れて暮らしているため、中々会えずにいたので、転居して、転職予定。しかし、一緒に暮らすことになるので、ある意味安心(50代:青森県)
・親の近くに引っ越した(50代:神奈川県)
など、親や友人と会いやすい環境を優先したいと考えている人や
・2人の息子には、できるだけ早く、海外に出て、そこで自身の能力を生かすよう伝えているし、息子たちの周囲も、優秀な子たちが次々と海外に出始めている(50代:埼玉県)
・マンションのような共同住宅だと、子供の声や走り回る音などが騒音となり近隣に迷惑をかけてしまうため、戸建てを購入して子供も周囲にとってもストレスとならない環境にしたいと思った(30代:東京都)
と子育て環境を重視している人、
・どうせ生活するのであれば、大好きな場所・空気・環境のところで生きていきたい(50代:愛知県)
・東京23区は人間関係が希薄で、一緒に働く意欲が低下する(40代:東京都)
・東京のマンション暮らしでは絶対に適わなかった事が田舎では出来る(50代:山梨県)
利便性を重視して都心で暮らすよりも、郊外でゆったりと過ごしたいと考えている人、
・以前から考えていた事が、やっと世の中がついて来た。テレワークで出来る仕事は何処で働いてもいいと思うし、効率が良いと思う(50代:神奈川県)
どこにいてもテレワークで仕事ができる時代になったと感じている人もいました。
移住を検討しつつ実行できないのは「仕事の都合」
コロナ禍を機に移住を考えたことはあるものの、実行予定はないと回答した人に理由を問うと、
・テレワークが定着するとは限らないため、移住は難しい(60代:埼玉県)
・テレワークなど出社しなくても構わない職種なら考えたかもしれないが、我が家の場合、それは叶わない(40代:神奈川県)
・環境の良い所に住むのが最適だけども、やはり仕事は首都圏が多い(40代:東京都)
といった、仕事を継続するために、現在住んでいる場所を離れることが難しいという意見が多数挙がりました。また、
・息子が高校受験のため、実行できずにいる(50代:神奈川県)
・娘のところに住めば、安心(60代:宮城県)
といった、家族の状況を考慮し、引っ越しはしない方が良いと判断した人も。
・リモートワーク等がもっと普及し、都市部から離れた地域での生活がもっと普及したとしたら、時間の余裕が生まれ精神的にゆとりある人が増えるかもしれない。みんなもっと自由に穏やかに暮らせたらよいのに…(40代:愛知県)
と、いつか移住しやすい世の中になることを期待する声もありました。
移住を考えられない理由は「コロナ禍の移動による感染拡大を危険視」
コロナ禍を機に移住を「考えたことはない」と回答した人に理由を問うと、
・現在山中に居住。老後のため街中にマンション購入しており、両方を行き来してコロナ禍でも快適(50代:岡山県)
・東京に住む兄弟が、凄くストレスを感じてしまっているのを気にかけている。テレワークでひとり寂しい部屋にいることが原因なので、地方都市が一番住みやすいんだろうという実感が湧き、今いる場所がベストだと感じている(30代:愛知県)
といった現在、快適な環境で暮らしているという声や、
・移動は極力さけたいし、避けてほしい(50代:北海道)
・移住したくても関東からの移住は嫌がられそう(40代:埼玉県)
などコロナ禍の移動による感染拡大を危惧する意見、
・普段よりも周囲の人との信頼関係を築くのが困難だろうから、実家、義実家といった知り合いの多い地域ならともかく今助けになる人、信頼できる人のいない場所への移住はしたくない(30代:福岡県)
と、非常事態に住環境を変えたくないという声もありました。
仕事があり、持ち家もあるので、移住は不可能(40代:東京都)
と、引っ越すことに対するハードルの高さを感じている人もいるようです。
まとめ
今回の調査結果により、コロナ禍の移住に関心がある人は一定数存在するものの、移住することで新型コロナウイルスの感染を助長してしまうのではないかと感じ、実現には至っていない人が多いことが分かりました。withコロナの世界をどこでどのように生きていくべきか、今後もしばらくは頭を悩ませる人が多そうです。
【調査概要】
「コロナ禍と移住に関する調査」
調査対象:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOBパート』登録者803名
調査方法:インターネットリサーチ(無記名式)
実施期間:2021年1月13日~2021年1月20日
実施機関:株式会社ビースタイル ホールディングス
ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:しゅふJOB総研