電気をつけっ放しにしたまま外出したり寝てしまったりすると、電気代はどれくらい増えてしまうのでしょうか。この記事では、電気をつけたままにすると1ヶ月でどれくらいの電力を消費し、どれくらい電気代が増えるのかについてまとめてみました。電気代の節約方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。
蛍光灯をつけっ放しにした場合の消費電力は?
一般的な電球には蛍光灯や白熱電球、LED電球があり、それぞれ消費電力や寿命が違うという特徴があります。それでは、まずは蛍光灯をつけっ放しにしたときの消費電力や電気代について詳しくみていきましょう。
蛍光灯式シーリングライトの消費電力
蛍光灯式シーリングライトの消費電力は約68Wとなっています。仮に1KWh当たりの電気代が27円とすると、消費電力を計算する式は「68W÷1000×27円=1.836円」となり、この蛍光灯の1時間当たりの電気代は約1.8円ということになります。
それでは、外出時につけっ放しにしていた場合と、電気を消した場合を比較してみましょう。
6:00~22:00(1日16時間)まで電気を使用した場合、1日当たりの電気代は1.836円×16時間=29.376円で約29円となります。また、1ヶ月当たりの電気代は29.376円×30日=881.28円で約881円、年間では29.376円×365日=10,722.24円で約10,722円となります。
次に、電気を消して外出した場合を考えてみましょう。
電気をつけているのは在宅のときだけになるため、6:00~8:00、18:00~22:00の合計6時間だけ電気をつけていると想定します。
この場合、1日当たりの電気代は1.836円×6時間=11.016円で約11円、1ヶ月あたりは11.016円×30日=330.48円で約330円、年間では11.016円×365日=4,020.84円で約4,020円となります
このように、電気をつけっ放しにしてしまうと、きちんと消灯して外出したときに比べて、年間で約6,700円も電気代が高くなってしまいます。3年で約20,100円、5年で約33,500円もの違いが出てくるため、できるだけ電気はこまめに消し、省エネと節約を意識するようにしましょう。
LEDなら蛍光灯よりも消費電力を抑えられる!
LED電球は寿命が長いこと、消費電力が低いことが魅力です。それでは、LEDを使った場合の消費電力について解説していきます。
LEDをつけっ放しにした場合の消費電力
LEDシーリングライトの消費電力は約34Wとなっており、蛍光灯式シーリングライトの約半分となっています。
1KWh当たりの電気代が27円とすると、「34W÷1,000×27円=0.918円」となり、1時間当たり0.918円の電気代がかかることになります。
それでは、つけっ放しのときの電気代と、消灯した場合を比べてみましょう。
蛍光灯式シーリングライトと同じ条件で計算すると、電気を付けっ放しで外出したときは16時間電気を使用していたことになるので、1日当たりの電気代は0.918円×16時間=14.688円で約14円となります。1ヶ月当たりでは14.688円×30日=440.64円で約440円、年間では14.688円×365日=5,361.12円で約5,361円となり、電気代は蛍光灯式シーリングライトのほぼ半分となっています。
消灯して外出したときには、1日当たり6時間電気をつけている想定なので、1日当たりの電気代は0.918円×6時間=5.508円で約5円、1ヶ月当たりでは5.508円×30日=165.24円で約165円、年間では5.508円×365日=2,010.42円で約2,010円となります。年間で比べると、つけっ放しにしたときよりも消灯していたほうが、約3,351円安くなっています。
また、蛍光灯式シーリングライトとLED電球を比べると、どちらの条件でもLED電球の電気代のほうが安く、ほぼ半分となっています。このようなことから、消費電力や電気代を一番抑えるためには、LED電球を在宅時のみに使用することが効果的であるといえそうです。
LEDを使う場合の注意点
LEDは蛍光灯に比べて消費電力が少なく電気代も抑えられるというメリットがありますが、価格が高いというデメリットもあります。家じゅうの電気をLEDに換えると省エネと電気代の節約に大いに役立ちますが、高額な費用がかかるため、なかなか実行に移せないという人も多いのではないでしょうか。
ただ、費用はかかるもののLEDは消費電力を抑え、電気代の節約に大きな効果があることは明らかです。省エネや節電のためにも、無理のないペースで少しずつLEDに交換していくとよいでしょう。
また、LED電球は蛍光灯に比べて暗く感じることがあり、本を読んだり何か作業をしたりする場には適さないこともあります。LEDと交換するときには、設置場所をしっかりと検討するとよいでしょう。
消費電力を抑えて電気代を節約するには?
消費電力を抑えると電気代を節約することができるので、家計のやりくりにも役立ちます。電気はいろいろな部屋で毎日使うものなので「使う量を減らせない」と思いがちですが、ちょっとした工夫で消費電力を減らすことができます。それでは、電気代節約のコツについて詳しく紹介していきます。
付けっ放しを防止できる照明にする
消費電力を抑えるためには、人感センサー付きの照明がおすすめです。人がいないときにはスイッチがオフになり自動で電気が消えるため、つけっ放しを防ぐことができます。また、最近ではBluetoothが搭載されたスマート電球も販売されており、電気代の節約に活用することができます。
スマート電球とはスマホを使ってさまざまな操作ができる電球のことで、家のなかでの操作はもちろんのこと、外出先から遠隔操作できるものもあります。遠隔操作ができるタイプであれば、つけっ放しで外出してしまっても外出先から消灯することができます。また、旅行中でも室内の電気をつけたり消したりできるので、防犯対策としても活用することができます。
家電を省エネ製品に買い替える
電気代を節約するために、各種家電を省エネ製品に買い替えるという方法もあります。省エネ製品は消費電力が抑えられるように作られているため、交換するだけで大幅な電気代の節約が可能です。たとえば、一番電力を消費する「白熱電球」からLEDランプに交換すると約86%も消費電力が抑えることができ、非常に大きな省エネ効果があります。
また、電球だけでなく、冷蔵庫などの家電も省エネ化が進んでいます。たとえば、10年前に購入した古い冷蔵庫を新しい製品に買い替えるだけで、約40〜47%もの省エネになります。また、テレビの買い替えでは約42%、エアコンの買い替えでは約17%の省エネになります。このように、省エネ製品を使うと電気代を節約できるだけでなく、地球上の資源やエネルギーを守ることにもつながります。電球や家電を買い替えるときには、積極的に省エネ製品を検討することをおすすめします。
まとめ
電気をつけっ放しにすると、1ヶ月で250円から550円ほどの電気代がムダになってしまいます。1年、5年といった長期で見ると、数千円から数万円の電気代が余計にかかってしまうことになるため、こまめに電気を消すなどして、消費電力を抑えることが大切です。
消費電力をより低くするには、センサー付きのスマート電球やLED電球に交換することも効果的です。日頃から消費電力を抑え、節約を心掛けるようにしましょう。