多くの人が日常に使っているクレジットカード。買い物をする際にも非常に便利で心強い味方ですが、気をつけないと住宅ローンの審査に悪影響を及ぼしたり、信用情報にキズがつくことも! クレジットカードを利用する際には特に4つのことに要注意です。
クレジットカードの引き落としができなかったらどうなる?
クレジットカードを使う際には、「引き落とし日に口座残高があること」が絶対条件です。なかには、「思ったよりも利用金額が多くて残高が足りなかった」「引き落とし口座が給与等の振り込み口座と違い、入金するのを忘れていた」「休日等の関係でうっかり引き落とし日を勘違いしていた」などといった理由で、引き落としができなかったというケースもありえます。まずは、利用金額の口座引き落としができなかった場合、どうなるのか確認をしておきましょう。
引き落としができなかった場合、すぐに気づいて自分から連絡をすれば大きな問題に発展することはないですが、支払い遅延が続くと、クレジットカード会社から督促状が届きます。通常、督促状には再度の引き落とし期日が記載されているので、その日までに利用料金をきちんと入金しておけば、深刻な事態となることはありません。ただし、延滞の記録が消えるわけではないので、督促状が来る前に対処することが重要です。
引き落としができなかったら、すぐにクレジットカード会社に連絡を
万が一、引き落としができなかった場合には、できるだけ早くクレジットカード会社に連絡をしましょう。会社のHPなどでは、支払い不能になった場合の連絡先や振込先などがきちんと記載されています。また、会社によっては、1度引き落としができなくても同日に再度引き落としをかけてくれる会社もあるので、一度、自分が利用しているクレジットカード会社のルールをチェックしておくことをおすすめします。
ちなみに、引き落とし不能の発覚が遅れて、後日利用金額を振り込むことになった場合、遅延日数によっては、延滞利息がかかってしまう場合があるので、必ず、振込金額は確認しておきましょう。
あまり引き落とし不能が多いと場合によってはクレジットカードの使用を止められてしまう可能性もあります。特に、クレジットカードで保険料や公共料金、家賃などの支払いをしている場合には、それらの支払いもストップすることになります。支払い日、支払い金額の管理はきっちりしておきたいものですね。
クレジットカードで気をつけたい4つのこと
では、支払い日、支払い金額の管理以外で注意しておくことは何でしょうか?
<注意その1>短期間にカードをたくさん作る
実はクレジットカード会社は、カードの申し込みをすると、信用情報会社(CIC、JICCなど)に「過去のクレジットカードの支払い状況」「申込枚数」「カードの種類」「契約内容」などの情報を問い合わせています。
多くのクレジットカード会社は、複数の信用情報機関に加盟・提携しており、短期間に複数のカードを作ると、各信用会社に履歴がすべて残っているため、支払い能力に心配がある、不正利用、貸し倒れなどのリスクが高い多重申し込み、ということで審査に通らない可能性があるのです。
勧められるままにカードに加入するのは厳禁です。一般的には、1ヶ月の間に3枚以上のカードを作ると「多重申し込み」と見なされる可能性があるので要注意ですね。
とはいえ、クレジットカードが手元に1枚だけ、となると磁気不良などで使えないときに困るので、自分にとって利用価値が高いカードをトータルで2~3枚程度に抑えておくことをおすすめします。なお、通常、信用情報は6ヶ月間保存されるので、どうしても必要があって、複数のカードを作りたい場合には、6ヶ月以上の期間を空けて作ると良いでしょう。
<注意その2>クレジットカードをすぐに解約する
最近では、カードを作るだけで「今なら新規申し込みで○○○円分のポイントがもらえる!」など、特典を売りにしているクレジットカード会社もあります。ポイントだけもらってカードをすぐに解約したい気持ちはわかりますが、使わないからといって、作ったカードを1~2ヶ月ですぐ解約するのも避けたほうが良いでしょう。
もちろん、クレジットカード会社もできる限り多くの人に加入してもらいたいがための「キャッチ」としてキャンペーンを張っているわけです。とはいえ、ポイントだけもらって解約されては損をしてしまいます。カードを作ってポイントだけもらって解約する、というのをあまり繰り返すと、信用情報会社にカードの履歴が残っているわけですから、
カードの審査が通りにくくなる、という可能性もあるのでから注意が必要です。
なかには、「ポイントをもらって解約する、というのを繰り返した結果、カードの審査に通らず、別の複数のカード会社に申し込みをした結果多重申し込みとみなされる」という笑い話にもならないケースもあるので、ポイントやキャッシュバック欲しさのカード申し込みはほどほどに!
<注意その3>使わないクレジットカードをそのまま保有
クレジットカードを複数枚作ったまま、使わずに放ってある、というケースも要注意です。まず一つには、年会費がかかることです。
多くのカードは「初年度年会費無料」をうたっていますが、2年目からは年会費がかかる、一定金額の利用がないと年会費が無料にならない、などさまざまです。
普段利用するカードであれば、年会費も利用代金と同じ口座からの引き落としなどで支払い漏れの心配はないでしょうが、まったく使っていないカードの場合、引き落とし口座を変更し忘れた、引っ越しなどでカード会社からの通知が届かなかったなどが原因で年会費が引き落とされずに延滞、ということにもなりかねません。たとえ年会費でも延滞は延滞、信用情報にキズがついてしまうので気をつけましょう。
<注意その4>返済方法によっては住宅ローンの審査に影響も
クレジットカードには複数の支払い方法・返済方法があります。
・一括払い、ボーナス一括払い
・リボ払い、分割払い、キャッシング
上記に記載した上のグループと、下のグループの大きな違いは何でしょうか?
それは「利息」です。
リボ払い、分割払い、キャッシングでは多くの場合利息がつきますが、これらはお金を借りていることになります。住宅ローン審査においては借入内容と返済比率について問題ないか判断するうえで、すでにローンとして利用されているクレジットカードの「リボ払い、分割払い、キャッシング」の額が厳重に確認されます。
クレジットカードは解約しても6ヶ月は信用情報として残ります。いざというときに住宅ローンの審査が下りない、ということのないように、クレジットカードの利用額のうち返済方法の内訳を事前にチェックしておくなど普段からしっかり管理をしておくことをおすすめします。
(最終更新日:2021.03.18)