テレワークの急速な普及により、仕事がある日も出勤せずに家で過ごす生活スタイルは、よく見る光景となりました。それにともない、家事や育児に費やす時間や負担が増えたと感じている人も多いでしょう。夫婦で力を合わせて乗り切りたいところですが、夫はどの程度、家事や育児に貢献しているのでしょうか。
約半数の働く主婦が、夫の家事・育児に対する取り組みに不満あり
しゅふJOB総研が「夫の家事・育児」をテーマとして、働く主婦層にアンケート調査を実施。2020年を振り返り、夫が家事や育児に取り組んでいたと思うか質問をしたところ、23%の人が「家事・育児を十分行っていて満足」、30.5%の人が「家事・育児を少しは行っていて不満はない」と回答し、53.5%の働く主婦が不満を感じていない結果となりました。一方、「家事・育児を少しは行っていたが不満」と回答した人が32.8%を占め、「家事・育児を全く行っておらず不満」と感じている人も13.6%いることも分かりました。
自主的に家事・育児を行う夫に、満足の声
「家事や育児を十分に行っている」と評価された夫について、詳しい話を聞くと
・家事、子育て、介護はほとんど夫に任せっぱなしなので「自分が反省しないと」と思います(50代:正社員)
・私以上にやってくれているので文句なしです(30代:正社員)
など、家事や育児に主戦力として取り組んでくれる夫に感謝する声や
・何事も積極的に参加してくれていますので、感謝しています(50代:その他の働き方)
・いつも率先して助けてくれるのでありがたいです(50代:今は働いていない)
・家事育児に関しては、友人達が嘆くような一般的な夫像と正反対なので何の文句もない(40代:パート/アルバイト)
・うちの夫は良くやっているし忍耐強い方だと思う。一般的に世間の旦那さんに必要なことは、家事の手抜きに文句を言ったり、妻の家事に口を出したりする前に、自分が積極的に取り組むことが夫婦円満の秘訣と思う(40代:パート/アルバイト)
・手伝うという感覚ではなく主体的に取り組んでくれていると思う。満足(30代:派遣社員)
など、積極的に家事や育児を行う夫に満足だと感じる回答が相次ぎました。
家事・育児に対し自発的に動き、努力できる夫に不満はなし
「家事や育児を少しは行っていて不満はない」と評価された夫について、詳しい話を聞くと
・私は古いのかな、夫は仕事をして稼いで生活を支えてくれているのでそれで十分です(50代:パート/アルバイト)
・家事はやはり女性の仕事。フォローさえしてくれたら問題ない。その分、子供との時間を大切にしてくれたら、言う事はない(40代:パート/アルバイト)
・仕事で稼ぐのが夫担当という意識が強いので特にこれ以上望むことはない(50代:正社員)
など夫が働き、妻が家を守るスタイルに納得している人や
・育児は、時間のない中頑張ってくれているかと思う。靴下を放置する等のしょうもない手間を減らしてくれれば良いのに。と思う(30代:今は働いていない)
・家事に不慣れな夫が学ぼうとしている時、大切なのは妻の言動(辛抱強く教え、ある程度できたら良しとする等のおおらかな姿勢)だと思う(40代:派遣社員)
といった家事や育児に参加する気持ちを汲んで評価している人
・ほぼ在宅勤務になったためか、ゴミ出しや細々としたことを積極的にやってくれて、感謝している(50代:契約社員)
・自分から気がついて家事をしてくれるので、不満はない(50代:契約社員)
・積極的とは言わないが、出来ることはしていると感じている(50代:派遣社員)
など、十分とまではいかなくても一定の家事や育児をしてくれるため不満がないという人の声も多く挙がりました。
家事・育児を少しは行うものの、自主性に欠ける夫に不満
「家事や育児を少しは行っていたが不満」と評価された夫については
・言ってくれればやる、と言われても、言いづらい雰囲気を醸し出している方になかなか言えませんよ。言わなくてもやってくださいよ(50代:パート/アルバイト)
・自主性はなく、指示を待つことが多い。言わないと何もしない(40代:今は働いていない)
・家事をやらない夫を動かすのに疲れて、諦めてしまった(40代:派遣社員)
・言えばやってくれるけど、率先してはやらない。結婚前は、家事できるアピールしてきたのに…(30代:パート/アルバイト)
・名もなき家事全般が苦手。指示が無いと動かない。指示が無ければ自分は何もしなくていいと思っている。ずるい(30代:派遣社員)
など自主性がない夫にがっかりしている様子の回答や
・妻からみれば少しやっただけだけど、夫は凄く手伝っている、家事をやってやったぞという感じを醸し出す(40代:今は働いていない)
・夫はコロナで在宅勤務になり、私はパートで外に出ているのに、お風呂掃除以外、全く何もしない(50代:パート/アルバイト)
と、少し家事や育児をしただけで満足してしまっている夫に対する不満の声、
・コロナ自粛期間中、夫も家にいる時間が長かったため今までよりは家事育児を手伝ってくれるようになったと思う。が、しかし!子どもへの接し方、食器をしまう場所、洗濯の干し方、ペットの世話など、毎日やっている私の中にルールがあるのに、たまに中途半端に手を出してきてこっちのルールを無視されると腹が立つ(30代:SOHO/在宅ワーク)
といった、家事や育児をしてくれない訳ではないものの不十分でストレスが溜まっている様子の回答もありました。
家事・育児に対する関心が低い夫に、諦めの境地?
「家事や育児を全く行っておらず不満」と評価された夫には、
・特に何かをして欲しいわけではないが、こちらは椅子に座る時間もないのに、何もしない大人がお酒飲んでゴロゴロしているのが腹立たしく思う(40代:パート/アルバイト)
・自分には関係のないことだと思っていると思います。汚したのに気づいていて、そのまま無視できるのはだれかがきれいにしてくれると思っているからでしょうか(40代:今は働いていない)
など家事や育児に対する関心の低さを嘆く声や
・自分ではやっているつもりでいるから、とても厄介(50代:今は働いていない)
・育児に口は出してくるが、全く手伝わない(40代:今は働いていない)
など「口先だけ」になってしまっている夫に対する不満、
・基本的に仕事が忙しく疲れきって帰ってくるため、やらせようとすると逆ギレされて言わない方が良い場合が多い(30代:パート/アルバイト)
・うちは全く家事をしてくれません。無理にさせたら病気になったので諦めています。世間では家事・育児をさせる動きですが、それぞれ向き不向きがあるのでうちはうちです(40代:今は働いていない)
といった、夫が家事や育児に参加することを諦めている声も多数届きました。
まとめ
自宅で過ごす時間が増えたことにより、多くの家庭で家事や育児の負担が増大しています。夫婦が家でともに過ごす時間も増えている今、夫が自主的に家事や育児へ参加することが夫婦円満の秘訣といえるかもしれませんね。
【調査概要】
「夫の家事・育児に関する調査」
調査対象:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOBパート』登録者の既婚女性469名
調査方法:インターネットリサーチ(無記名式)
実施期間:2020年11月11日~2020年11月18日
実施機関:株式会社ビースタイル ホールディングス