住まいの意識に変化? コロナ後に住宅購入した人の7割が「疾病保障付き住宅ローン」を選択

2020年は、新型コロナウイルス問題と隣り合わせの1年でした。感染防止への配慮はもちろんのこと、自宅で過ごす時間が増えるにつれ「家」に求める役割が変化した人や、働けなくなることに対する不安など、従来から抱えていた不安について改めて認識されられた人が多かったのではないでしょうか。

テレワーカーの3割が、住み替えやリフォームを実施

カーディフ生命保険株式会社が「第2回 生活価値観・住まいに関する意識調査」を実施。住み替えやリフォームの実施状況を調べたところ、「住み替えた」「リフォームした」「家にワークスペースをつくった」と回答した人は全体の約19%でした。テレワーカーに限定すると約31%が該当し、テレワークが住まいを変えるきっかけとなっていることが分かります。

出典:カーディフ生命保険株式会社「第2回 生活価値観・住まいに関する意識調査」

ちなみに、テレワーク経験者がテレワークをするために新たに購入した商品の合計金額は平均9.1万円。多く購入された商品は順に「パソコン・周辺機器」「机・椅子」「WiFi環境整備」でした。

住宅ローン返済において「失業」「倒産」の不安を感じる人が増加

住み替えやリフォームの際は、多くの人が住宅ローンを利用するでしょう。住宅ローン返済に不安を抱いている人に、その理由を問うと、「失業」が29.6%(コロナ前比+5.1%)、「倒産」が24.6%(コロナ前比+10.6%)と、昨年より不安に感じている人が増加している結果に。特に、新型コロナウイルスの感染拡大後に住宅を購入した人の不安が高く、「失業」が35%、「倒産」が31%を占めました。
最大の不安は「病気・ケガによる収入減」で63.7%、次いで「急な出費」が39.1%、「配置転換等による収入減」が38%でした。

出典:カーディフ生命保険株式会社「第2回 生活価値観・住まいに関する意識調査」

コロナ後の住宅購入者の約7割が「疾病保障付き住宅ローン」を選択

新型コロナウイルスの感染拡大後に住宅ローンを利用して住宅を購入した人の68.1%が「団信の特約を付けている」と回答。これは全回答者の39.1%にあたり、先行きが不透明で不安要素が増す中、堅実にリスクヘッジする姿勢がうかがえます。

出典:カーディフ生命保険株式会社「第2回 生活価値観・住まいに関する意識調査」

また、住宅購入後に後悔したことを聞いたところ、最も多かった回答が「団信の特約を付けておけばよかった」で39.5%と、昨年と比べて4.5%上昇しました。次いで「もっと住宅ローンを比較すればよかった」が12.1%で、昨年と比べて-3.4%)、「税制など金融知識をつけておけばよかった」が10.5%で、昨年と比べて-2.7%でした。

出典:カーディフ生命保険株式会社「第2回 生活価値観・住まいに関する意識調査」

病気のリスクをカバーする特約付き団信とは

病気やケガで長期間にわたって仕事ができなくなったときには、一般的な団信や新機構団信では病気やケガのリスクまでカバーすることができません。そこで、特約がプラスされた団信も登場しています。

「がん保障」付きの団信では、加入者の死亡・高度障害状態に加え、保障の対象となるがんと診断された場合も住宅ローンの残債務が弁済されます。全額ではなく、50%だけ弁済される商品もあります。
「〇大疾病保障」付きの団信では、がん・急性心筋梗塞・脳卒中の3大疾病保障のほか、さらに高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎(すいえん)を加えた8大疾病保障など、指定された疾病と診断され、所定の状態になった場合、住宅ローンの残債務が弁済されます。

そのほか、健康上の理由から、一般的な団信の加入が難しい人に向けて加入条件を緩和した「ワイド団信」を用意している金融機関もあります。うつ病、糖尿病や高血圧症、肝機能障害などの持病があり、一般的な団信に加入できない人でも加入できる場合がありますが、金利を上乗せする必要があります。上乗せ金利は、0.2~0.3%であるケースが多いようです。

関連記事:広がる「団信」の保障範囲、生命保険との重複を賢く避けよう!

住宅未購入者の住宅購入意向は約35%。テレワーク経験者が意欲的な傾向

住宅未購入者のうち、住宅購入意向がある人は約35%で、昨年の同調査と比べて6.7%減少しています。一方、テレワーク経験者に対象を絞ると、住宅購入意向がある人が約52%と過半数を超え、うち約21%が2年以内の購入を検討するなど具体的な時期を見据えて検討していることがうかがえます。

住宅を購入したい理由は「マイホームを持ちたいから」は56.5%と最も多く、次いで「老後の安心のため」が31.6%、「自分だけの空間をつくりたい」が25.1%と続きました。一方で、テレワーク経験者は「マイホームを持ちたいから」が約55%で最多なのは変わりませんが、「老後の安心のため」が約37%、「資産価値として残るから」が約31%と割合が高く、将来を見据えて検討していることがうかがえます。

出典:カーディフ生命保険株式会社「第2回 生活価値観・住まいに関する意識調査」

約54%が「郊外」、約46%が「都心」の住宅購入を希望

住宅購入意向がある人に検討している場所を問うと、約53.9%の人が「郊外がよい」と回答。「都心がよい」と回答した46.2%と比較し、郊外派がやや優勢となりました。

出典:カーディフ生命保険株式会社「第2回 生活価値観・住まいに関する意識調査」

一方、テレワーク経験者については、テレワークの頻度によって差がみられました。「半分以上テレワーク」の場合は「郊外派」が53.9%と「都心派」の46.2%より高く、「テレワーク半分未満」の場合は「都心派」が57.6%と、「郊外派」の42.4%よりも高い結果となりました。

出典:カーディフ生命保険株式会社「第2回 生活価値観・住まいに関する意識調査」

コロナ禍の家選びは「間取り・広さ」「通勤アクセス」「断熱性」を重視

新型コロナウイルスの感染拡大後に住宅を購入した人は、それ以前の2015年~2020年2月に購入した人と比較し、「間取り・広さ」が58.9%(コロナ前比+9.7%)、「通勤アクセス」が32%(コロナ前比+3.4%)、「断熱性」が20% (コロナ前比+4.1%)と優先する傾向がみられました。

出典:カーディフ生命保険株式会社「第2回 生活価値観・住まいに関する意識調査」

まとめ

今回の調査結果により、生活スタイルの変化に合わせて家の在り方を見直し、環境を整えて前向きにこれからを生きようとしている姿が見える反面、「失業」「倒産」といった理由から住宅ローンの返済に不安を感じている人々の様子も垣間見えました。
住宅ローンの加入時に多くの人々が検討する団信の中には、就業不能保障がついた商品もあります。これから住宅ローンの借り入れを予定している人は、先々も見据えた選択をしたいものですね。

【調査概要】
「第2回 生活価値観・住まいに関する意識調査」
調査対象:全国の20~59歳の男女2,084名
調査方法:インターネット調査
実施期間:2020年10月16日~20日
実施機関:カーディフ生命保険株式会社

ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:カーディフ生命保険株式会社

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