ファミリー向けの物件探しをするコツ!家族で快適に暮らせる環境とは?

子育て世帯の住まい探しでは、買い物や交通の利便性に加えて、子どもの育てやすさや教育環境なども考える必要があります。家族が安心して暮らすために、どのような視点で物件を選ぶべきかを知っておくと役立つでしょう。この記事では、ファミリー向け物件を選ぶときのチェックポイントについて解説します。ぜひ参考にしてください。

ファミリーに大切な医療や教育などの環境

ファミリー向け物件を探すときにまず考えたいのは、家族が暮らすのに適した場所かどうかということです。次に紹介する点に注意しながら場所選びを行ってみてください。

通勤や買い物などの利便性がよいこと

ショッピングセンターやスーパーマーケット、病院など、生活に必要な施設がエリア内に充実しているかチェックしましょう。特にまだ幼い子どもがいる場合は、小児科や夜間救急へのアクセスを確認しておくと安心です。自転車や車での外出が多い場合は、周辺の交通事情や駐輪場・駐車場の整備状況を確認しましょう。

主要駅の周辺は家賃や物件価格が比較的高額ですので、予算オーバーの場合は2~3駅離れたエリアで手頃な物件を探してみてはいかがでしょうか。

保育園や教育環境が整っていること

未就学児がいる家庭では、保育園や幼稚園の数、入園のしやすさなども大切なチェックポイントです。子どもを保育園に預けて働く共働き家庭は、送り迎えの時間や職場からのアクセスも考えて決めましょう。

子どもの学校を公立にするか私立にするかといった教育方針も、場所選びに関係します。住むエリアによって教育環境が異なるため、長期間住む場合は中学受験や高校受験、大学受験まで視野に入れて考える必要があるでしょう。通わせたい学校が具体的に決まっているなら、通学しやすいエリアを自宅候補地にするという考え方もあります。

子どもが住みやすい環境であること

子どもを育てるときに気になるのが治安を含めた周辺環境です。繁華街近くより、閑静な住宅街のほうが家族で暮らしやすいでしょう。

また、子どもが遊べる公園が近くにあるかどうかも確認してください。引っ越した先では、以前からそのエリアに住んでいる人の情報交換が役立ちます。公園では同じくらいの年頃の子どもを持つ家族と知り合う機会が増えるため、コミュニケーションの場としても活用できるでしょう。

自治体の行政サービスにも着目しよう

子育て中のファミリーにとって、子育て支援などの行政サービスは重要です。住む場所を考えるときは、次にあげるような自治体の取り組みにも着目してみてください。

待機児童が少ない

職場復帰するにしろ、引っ越し先で仕事を探すにしろ、子どもを安心して預けられる場所がなければ働きに出られません。未就学児がいる共働き家庭や、出産・子育てを予定している家庭にとって、保育園の待機児童は気になる問題ではないでしょうか。保育園の数や待機児童数、待機児童を減らす取り組みなどは、各自治体のホームページに掲載されています。事前に確認して保育園に入れそうな自治体を選ぶことも一つの方法です。

子育て支援が充実している

自治体で独自に実施している子育て支援にも着目してみましょう。出産祝いの支給や出産費用助成、産前産後ヘルパー派遣事業、小児医療助成金制度など、自治体ごとにさまざまな取り組みを行っています。教育に関しても、国際化を意識した小学校での英語学習や小中学校一貫教育など、自治体独自の取り組みが行われています。

また、店舗利用時に優待サービスが受けられる子育て家族応援事業や、「子ども食堂」「保育所付きシェアオフィス」などの民間による支援も見逃せません。子育て中の不安や負担を軽減するために、こうした子育て支援が充実しているエリアを選ぶのもおすすめです。

家賃補助が受けられる

新婚世帯や子育て世帯に向けて、家賃補助制度を導入している自治体もあります。たとえば、家賃にあてる費用の一部補助や、引っ越しや賃貸契約にかかる費用の補助などがあげられます。ただし、定住促進を目的としている自治体では「県外・市外からの転入者に限る」などの条件がつく場合もあります。また、申し込みの時期や期間も自治体によって異なるため、住みたいエリアが決まっている場合は事前に自治体のホームページで確認するようにしてください。

災害に強い

地震や台風などの自然災害に備え、災害対策もチェックしておきましょう。災害に強い街は、救急車や消防車が活動しやすいように道路が整備され、避難所として活用できる公園や公民館などが整備されているなどの特徴がみられます。さらにいざというときに地域の人と協力できる体制が整っていると安心です。エリアごとの災害リスクは国や自治体が提供するハザードマップで確認できます。住みたい場所を選ぶ際の資料として活用しましょう。

ファミリーで快適に暮らせる物件を選ぶコツ

住みたいエリアが決まったら、いよいよ物件選びです。ここからは、家族が快適に暮らすために覚えておきたい物件選びのチェックポイントについて解説します。

子どもがいる場合は防音性を重視する

ご近所トラブルのなかでも特に多いのが騒音に関するトラブルです。自分たちが出す音に注意することはもちろんですが、線路や繁華街の近くでは反対に外のうるささが気になることもあります。自宅からの音漏れや外部からの音の侵入を防ぐために、防音性の高い物件を選ぶようにしましょう。

子どもがいて集合住宅に住む場合には特に注意が必要です。部屋のなかで走ったり飛び跳ねたりする音は階下に響きやすく、クレームのもとになります。「家のなかでは静かに」というのは、幼い子どもにとって難しいことでしょう。生活音が気になる場合は1階の部屋を選ぶことをおすすめします。

荷物運びに便利な低層階を選ぶ

子育て中のファミリーには1階の部屋がおすすめです。1階の部屋なら生活音でクレームを受ける心配がほぼありませんし、ベランダから子どもが物を落としたり、転落したりといった事故も防げます。また、買い物の荷物やベビーカーを運び込むのも簡単です。

子どもが中学生以上なら1階にこだわる必要はありませんが、低層階の部屋にはメリットが多いため、チェックしてみてはいかがでしょう。まず、高層階に比べて家賃や物件価格が安いというメリットがあります。階段が利用できるため、災害時にはすぐに避難できますし、停電でエレベーターが止まってしまっても困ることがありません。

ただし、1階や低層階は大雨で浸水被害を受けるおそれがあるため、立地には注意してください。

間取りや広さは家族の人数に合わせる

子どもが小さいうちは2DKや2LDKの間取りでも間に合うかもしれませんが、長く住み続けるのであれば3LDK以上の間取りを選ぶようにしましょう。部屋数が多ければ、子どもの成長に合わせて間取りの工夫がしやすいというメリットがあります。

また、和室がある物件もおすすめです。畳にはクッション性があり、転んでもケガをしにくい点や階下に音が響きにくいという点で、特に小さな子どもがいる家庭で重宝するでしょう。

ちなみに、過ごしやすいとされる面積は、下記が示すとおり家族の人数によって変わります。物件を選ぶ際の参考にしてください。

「最低居住面積水準」は最低限確保したい面積を、「誘導居住面積水準」はゆとりある住空間に望ましい面積を示しています。また、地価やライフスタイルの違いにより、都市部(都市居住型)と郊外(一般形)それぞれに水準が設けられています。

収納スペースが十分にある物件を選ぶ

子育て中の家をスッキリと片づけるには、広めの収納スペースが必要です。子どもの成長は早く、使わなくなったベビー用品やおもちゃ、サイズアウトした服などがどんどん増えていきます。学校に通うようになれば学用品も多くなり、部屋の片づけに悩むこともしばしばあります。いらなくなったものは人に譲ったりゴミとして処分したりすることもありますが、思い出が多くなかなか手放せない人も多いようです。

また、第二子・第三子を予定している場合は、そのときまで保管しておきたいと考える人もいるでしょう。あらかじめ広い収納スペースを確保しておくことで、これらの悩みが解消できます。

まとめ

ファミリー向け物件を探すときは、物件そのものよりも家族が快適に暮らせる環境を探すことから始めましょう。交通や買い物の便、周辺環境、学校や医療施設の充実度、行政サービスなど、生活していくうえでの家族全員のメリットを検討し、住みたいエリアを選ぶことが大切です。エリアが決まったら、そのなかから希望に合う物件を探すようにしましょう。

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