新型コロナウイルスの感染拡大という未曽有の事態となった、2020年。「外出する」ということの意味や責任が大きく変化した1年でもありました。毎年、年末年始は帰省や旅行に行く人が急増しますが、2020年から2021年にかけての年末年始はコロナ禍の影響により、人々はどのように過ごすのでしょうか。
2021年に向けた年末年始は、3人中2人が「帰省しない」
株式会社UOCCが、年末年始の行動について調査するため、年末年始に帰省をするかアンケート調査を実施。2020年から2021年にかけての年末年始に帰省したか問うと、67%の人が「帰省しない」と回答。「帰省する」は33%で、帰省を控える方のほうが多い結果となりました。
毎年帰省していても、今年は帰省しない決断をした理由は?
「帰省しない」と回答した人に例年の行動を聞くと、「毎年帰省している」人が61.8%、「数年に1回帰省している」19.4%、「あまり帰省しない」が18.8%という結果に。毎年の年末年始に帰省している人の約60%が、今年は帰省しない予定であることが分かりました。
「毎年帰省している」が、今年は「帰省しない」人たちの具体的な意見は以下のようなものでした。
(31歳女性福岡在住:夫と子供2人の4人家族)
「私や主人の仕事上、複数の人たちと関わることがあります。実家の祖母が高齢なうえ透析中で病院通いをしていることもあり、万が一コロナを持ち帰ってしまっては大変なので今年の年末の帰省は遠慮しようという考えに至りました。」
という高齢者の感染を懸念する声や
(31歳女性東京在住:夫と子供1人の3人家族)
「2歳になった娘の成長した姿を見せてあげたい気持ちはあるのですが、2020年の年末はウイルスの流行やインフルエンザの流行と罹患などが不安なので帰省は取りやめることとなりました。その代わりにビデオ通話でのコミュニケーションを増やして、年末をゆっくり過ごそうという結論に至りましたが、正直寂しい気持ちがあります。」
など子どもの健康を最優先した人、
(45歳男性神奈川在住:妻と子供2人の4人家族)
「コロナウイルスがまだ心配なので帰省しない予定。ただしコロナウイルスが終息したら帰省するかもしれない。帰省する場合、今までは電車で帰省していたが、コロナウイルスの影響もあるので車で帰省するかもしれない。」
帰省するとしても密を避けるため、車で移動したいという声も届きました。
1年間の帰省回数が約半分まで減少した半面、親と連絡をとる回数は増加
2020年と2019年以前、それぞれの1年間を通じて帰省した回数については、2019年の2.94回から2020年には1.61倍と、約半分に減少していることが分かります。
また、親との連絡頻度について聞くと2019年と2020年の変化を聞くと「とても増えた」が8.4%、「やや増えた」が37.4%、「連絡回数は変わらない」が最多で42.4%、「やや減った」が6.8%、「とても減った」が5%という結果に。連絡回数が増えた人のほうが多い結果となりました。
まとめ
今回の調査結果により、コロナ禍の年末年始は普段欠かさない帰省を自粛する人が多く、会えない代わりに連絡を取って近況を知る人が多い様子が伺えました。帰省して会うことができなくても、電話やメール、Web会議サービスなどを利用し、家族とコミュニケーションを育みたいものですね。
【調査概要】
「帰省行動アンケート2021年」
調査対象:自分の住んでいる都道府県とは別の都道府県に親がいる実家をもつ500名
調査方法:インターネット調査
実施期間: 2020年11月18日〜11月20日
実施機関:株式会社UOCC