新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちの生活スタイルは大きく変わりました。住宅購入を検討している人のなかには「このまま家探しを続けていてもいいのか」悩んでいる人や、「在宅時間が増えた今、家に何を求めるのか」改めて考えている人が多いのではないでしょうか。
新型コロナウイルス問題で、4割の人が住宅購入の検討を中止
野村不動産アーバンネット株式会社が、不動産情報サイト「ノムコム」の会員を対象とした「住宅購入に関する意識調査(第19回)」を実施。昨今の新型コロナウイルスが、住まい探しをしている人たちにどのような影響を及ぼしているのか調べました。
その結果「影響なし。引き続き探している」と回答した人が51.1%、「検討を始めるきっかけとなった」人が8.9%で全体の60%が「住まい探しをしている」ことが分かりました。
「検討を中止した」人が10.3%、「検討を一旦休止。様子見をする」人が29.7%でしたが、中止や休止した理由を見ると「先行きが不透明、経済動向を見たい」など、今後買わないというよりも「もう少し様子が落ち着いたら動く」というニュアンスが見て取れる結果となりました。
「欲しいときが買い時」の購入派VS「しばらく様子見」の中止派
半数以上の人が、コロナ禍に関係なく住宅購入を検討している一方、躊躇してしまう人も多いことが分かりました。それぞれ、どのような理由で住宅購入を継続、もしくは中止しているのでしょうか。
引き続き探している理由
・子どもが小さいうちに転居したい気持ちに変わりがないため。
・在宅が増えたので広いところを探している。
・コロナは一過性だから。
・必要な時期は変わらないから。
・仕事にも特段影響はなく、子供の成長に合わせて住宅購入する必要があるため。
・子供の成長と共に広い部屋が必要なことに変わりはないから。
検討をはじめるきっかけとなった理由
・リモートワークが主流になり都心に住むメリットを感じなくなった。
・自宅での仕事のスペース確保のためより広いところを探している。
・家族との時間が増え、祖父の家で一緒に住むことを考え始めた。
・在宅時間が長くなって部屋数が欲しいと思ったため。
検討を中止した理由
・コロナによる経済動向を見たいから。
・現在住んでいる場所から、住まいを変更しようというつもりが元よりない。
・新型コロナ問題で先の見通しがわからなくない。
下がると思う理由
・コロナの影響で需要が落ち込み、価格が下がるのではないかと見込んでいる。
・現物、現地への実地調査が出来ないので、コロナが落ち着くまで検討を中止する。
・マンション価格の下落が始まると予想したため。
不動産が買い時なのか、判断がつかない人が急増
改めて、現在不動産は買い時だと思うか質問したところ、24%の人が「買い時だと思う」「どちらかと言えば買い時だと思う」と回答。2020年1月の前回調査と比べて8.7%減少しています。また、33.3%の人が「買い時だと思わない」と回答。2020年1月の前回調査と比べて11.1%減少しています。
一方、増加に転じた回答が「わからない」で、2020年1月の22.8%から42.6%へ、19.8%も増加しています。多くの人が「買い時」を決めかねていることが分かる結果となりました。
買い時だと思う理由については「住宅ローンの金利が低水準」が最も多く64%、続いて「不動産価格が落ち着いている(割安感がある)」が34.8%で、こちらは前回調査の17.6%から17.2%アップとなっています。低金利な融資状況かつ、割安な物件が市場に出回っていることが、購入意欲の後押しとなっているようです。
まとめ
住宅購入を検討している人にとって、ウィズコロナの時代は「今まで通りの条件で家探しをしても良いのか」「このタイミングで購入するのは得策なのか」悩ましいところかもしれません。その一方で、今回の調査により、初志を貫いて住宅購入を考えている人も半数以上存在することがわかりました。「今、マイホームが必要なのか」という事実を最優先に、住宅購入を検討してもよいのかもしれませんね。
【調査概要】
「住宅購入に関する意識調査」
調査対象:不動産情報サイト「ノムコム」会員22万5,000名(有効回答数1,039名)
調査方法:インターネット上でのアンケート回答
実施期間: 2020年9月18日~9月30日
実施機関: 野村不動産アーバンネット株式会社
ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:野村不動産アーバンネット株式会社(ノムコム)