「日本人はお風呂好き」とよくいわれます。海外では大多数の人がシャワーで済ませるところを、日本人は日常的に入浴して日々の疲れを癒しています。実際のところは、どれだけの人がどのくらいの時間を入浴に費やしているのでしょうか。また、エリアによってその傾向に違いはあるのでしょうか。
入浴する人が多い「宮城県」、シャワー派が多い「沖縄県」
リンナイ株式会社が、入浴に関する意識を探るべく、入浴科学者・早坂信哉先生の監修で調査を実施。秋冬の時期にどれくらいの頻度で入浴するか質問した結果、毎日浴槽に浸かると答えた方が約4割、1週間に1回以上浸かる方は約7割となりました。一方、毎日シャワーのみですませる方は約3割と、秋冬の時期は浴槽に浸かる方が多いことが分かりました。
また、都道府県別で比べたみたところ、毎日浴槽に浸かる人が日本一多いのは「宮城県」、2位が「岐阜県」と「滋賀県」でした。一方、毎日シャワーのみですませる人が最も多いのは「沖縄県」、2位が「宮崎県」と、比較的暖かい地域が上位にランクインしました。
日本一入浴時間の長いのは「茨城県」、入浴時間が短いのは「高知県」
続いて、入浴する人を対象に、どれくらいの時間浴槽に浸かっているか問いました。その結果、「10分以上20分未満」と答え人が最も多く47.6%、続いて「10分未満」と答えた人が25.6%でした。早坂先生によると、適切な入浴時間は「10分以上20分未満」とのこと。多くの人が適切な時間、浴槽に浸かっているようです。
また、都道府県別で比べてみたところ、日本一入浴時間が長いのは「茨城県」で21.1分、続いて「岩手県」が20分、「長野県」が19.7分となりました。一方、日本一入浴時間が短いのは「高知県」の約10.7分、続いて「埼玉県」の11.7分という結果となりました。
冷え性に悩んでいる人が多いのは「東京都」「群馬県」「宮城県」
冷え性の悩みについても調査を実施。「冷え性にとても悩んでいる」と回答した人は7.4%、「やや悩んでいる」人は25.7%で、冷え性に悩んでいる人は合わせて3割強という結果でした。
また、都道府県別で比べたところ冷え性に悩んでいる人が多い都道府県は「東京都」「群馬県」「宮城県」という結果でした。宮城県は浴槽の利用者が最も多い県でもあります。冷え性を改善するために、積極的に入浴しているのかもしれませんね。
まとめ
今回の調査結果により、寒冷地域で日常的に入浴している傾向がうかがえました。前述の早坂先生によると、「入浴による血流改善と体温上昇」が免疫力を高めるとして「毎日40℃のお湯に全身浴で10~15分」の習慣を毎日繰り返すこと、湯に浸かり目を閉じて腹式呼吸で鼻から3秒息を吸い、すぼめた口から5秒かけて息を吐きだす「マインドフロネス瞑想」を浴槽で行い副交感神経の働きを強めることを推奨しています。冷え性などの自覚症状がある人は、試してみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
「入浴に関する全国47都道府県別意識調査」
調査対象:全国47都道府県の20~60代男女・計2,350名(各都道府県50名ずつ)
調査方法:インターネット調査
実施期間:2020年10月4日~10月6日
実施機関:リンナイ株式会社