新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、外出をできるだけ控えるべくテレワーク勤務を推奨する企業が増加しています。一時期ほどの勢いはないものの、毎日感染者が出ている状況下、私たちの働き方や住まいのあり方に関する常識が変わりつつあります。
引っ越し検討者が増加。郊外・地方への引っ越しがやや優勢に
大東建託株式会社が、新型コロナウイルスによる住まいへの意識変化やテレワーク実施状況などに関するインターネット調査を実施。新型コロナウイルス問題をきっかけとして引っ越しを考えているか問うと、郊外・都心・地方・都会といった方向性に関わらず、引っ越しを考えている人が増加していることが分かりました。
6月に行った同調査では、「郊外への引っ越し」が5.4%、「都心への引っ越し」が5.3%と拮抗していましたが、9月に行った今回の調査では「郊外への引っ越し」が8.9%、「都心への引っ越し」が7%と、郊外派がやや優勢になっています。
今回の調査では新たに「都会への引っ越し」や「2拠点移住」の可能性についても質問したところ、「地方への引っ越し」がやや優勢で、「2拠点居住」も8.4%となっています。
3割弱の人がテレワークを実施。テレワークの継続希望者はやや減少傾向
続いて、テレワークの実施状況についても質問をしたところ、6月の調査時の実施率は26.6%、9月の調査時の実施率は26.3%と、ほぼ横ばいの結果に。ただし、9月調査で新たに「過去半年以内にテレワークを実施していたもののとり止めた」という回答がどれだけあるか調べたところ、14.6%に上ることが分かりました。
また、「今後(も)テレワークを続けたい・やりたい」という回答は、6月の43.1%から9月は38.4%とやや低下。「テレワークしている友人・知り合いが多い」という回答も、6月の29.8%から9月には24%とやや低下しています。
ちなみに、テレワークの実施率を地域別で見ると、首都圏の実施率が高く、4割弱となっています。
年収別で見ると、年収の高さとテレワークの実施率が比例していることも明らかになりました。また、職業別で見ると公務員の「テレワークを止めた」比率が非常に高いことも分かりました。
新型コロナ問題を機に、7割以上の人が住んでいる街の良さを再認識
新型コロナウイルスの感染拡大により、勤務先よりも家やその周辺で過ごす時間が増えた人が多いと思いますが、住んでいる街に対する認識はどのように変化したのでしょうか。
「新型コロナウイルス問題をきっかけに、今住んでいる街が良いと思うようになった」という回答が71.2%に上っているのに対し、「住みたい街が変わった」と回答した人はわずか12.6%でした。また、「戸建てが良いと思うようになった」という人は45.1%と半数近いものの、「もっと広い家に住みたい」という人は22.6%と意外に少数派であることもわかっています。
まとめ
今回の調査結果により、新型コロナウイルス問題の長期化にともないテレワークで働く人が一定数いて、引っ越しを考えている人も多いことが分かりました。
その一方で、今住んでいる街が気に入っている人も多く、実際に引っ越しに至る人はそれほど多くなさそうです。みなさんも、ウィズコロナの時代にどこでどのように暮らしたいか、考えてみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
「新型コロナウイルスによる意識変化調査」
調査対象:全国2,120名
調査方法:インターネット調査
実施期間:2020年9月11日~16日
実施機関:大東建託株式会社