住宅ローンの完済や定年退職など、セカンドライフに向けて「還暦」を人生の節目と考えている人が多いのではないでしょうか。総務省統計局「出生年別子(ね)年生まれの人口」によると、2020年に還暦を迎える1960年生まれの男女は、151万人にのぼるとのことですが、還暦を迎える人々はどのようなマネー計画を立てているのでしょうか。
働く還暦人の9割弱が「60歳を過ぎても働きたい」
PGF生命が「2020年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」を実施。2020年に還暦を迎える「還暦人」の仕事に対する思いやマネー状況を調べました。まずは、59歳時点で就労をしている・していた人(1,466名)に、60歳の還暦以降、何歳まで働いていたいか聞いたところ「60歳まで」という回答が13.3%なのに対し、61歳以降の年齢を回答した人が86.7%を占めました。大多数の人は、仕事から引退せず、還暦以降も引き続き現役で働きたいと考えているようです。
還暦人の貯蓄額は平均3,078万円も、65%近くの人が2,000万円に満たず
還暦人に、現段階の貯蓄金額(配偶者がいる場合は夫婦2人分)を聞いたところ「100万円未満」が20.8%と最も多く「500~1,000万円未満」が12%、「1,000~1,500万円未満」が11.9%、「100~300万円未満」が11.6%「3,000~5,000万円未満」が9.9%と続き、平均額は3,078万円でした。また、昨年話題になった“老後2,000万円問題”に関し、貯蓄額が2,000万円に満たない還暦人の割合をみると、64.8%でした。昨年の調査結果と比較すると、平均額は2019年2,956万円から2020年3,078万円と、122万円アップしました。
還暦人が考える「ゆとりある生活」には毎月約29万円必要!?
還暦人は、生活費を除く自由に使えるお金(配偶者がいる場合は夫婦2人分)がひと月あたりいくらくらいあるのでしょうか。質問の結果「5万円台」が23.5%と最も多く、平均額は5万6,356円でした。「5万円未満」の割合をみると、50.9%と半数を超えました。
また、これからの人生で、ひと月あたりに必要だと思う金額(配偶者がいる場合は夫婦2人分)についても聞くと「生活費として最低限必要な金額」は「20~24万円台」が最も多く26.6%、次いで「15~19万円台」が16.3%で、平均額は19万9,710円でした。
一方「ゆとりのある生活を送るために必要な金額」は「30~34万円台」が27.9%と最も多く、以下「20~24万円台」が15.8%、「25~29万円台」が11.8%と続き、平均額は28万8,399円でした。平均額を比較すると、生活費として最低限必要な金額と約9万円の開きがみられました。
「健康維持」に月平均1.4万円、「趣味」に1.8万円を消費
普段の生活でかけているお金についても調査を実施。健康維持のためにお金を使っている人は全体の61.4%で、対象者にひと月あたり、ひとりでどのくらいの金額を健康維持に使っているか聞くと「1万円~2万円未満」が33.1%と最も多く、平均額は1万4,239円でした。昨年の調査結果と平均額を比較すると、2019年が1万2,809円なのに対し、2020年は1万4,239円と、1,430円アップしました。
趣味のためにお金を使っている人は70%で、対象者にひと月あたり、ひとりでどのくらいの金額を趣味に使っているか聞いたところ「1万円~2万円未満」が29.6%を占め最も多く、平均額は1万7,896円でした。昨年の調査結果と平均額を比較すると、2019年が1万4,435円だったのに対し、2020年は1万7,896円と、3,461円アップしました。
まとめ
もうすぐ還暦の人も、まだまだ先と思っている人も、セカンドライフに向けた貯蓄や資産運用が欠かせません。豊かな人生を送ることができるように、今から将来に向けた準備を始めてみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
「2020年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」
調査対象: 1960年生まれの男女2,000名
調査方法:インターネット調査
実施期間:2020年6月25日~6月30日
実施機関:PGF生命保険株式会社
ニュース提供元:PGF生命保険株式会社
情報提供元:PGF生命保険株式会社