持ち家で暮らし続ける人であれば、誰もがいずれは直面する「リフォーム・リノベーション」の実施。しかし、工事の規模やリフォームを行う理由、依頼先などは人それぞれです。どんなタイミングでどのようなリフォームが行われているのか、年代ごとの傾向を見ていきましょう。
リフォームにかける金額は減少傾向。最もお金をかけたのはバスルーム
Houzz Japan 株式会社が「2020年版 HOUZZ & HOME 住宅リフォーム・リノベーション市場調査」の結果を発表。2019年中にリフォーム・リノベーションを行った人を対象に、リフォーム・リノベーションにかける費用の中央値を調べると、平均的な工事の規模縮小にともない、2018年の200万円から2019年は150万円に減少していることがわかりました。しかし、ハイエンド層についてはそれとは逆の動きがあり、上位10%の支出額の平均は、2018年から200万円増えて1,500万円でした。部屋の中でもっとも費用の中央値が高かったのはバスルームの135万円 (前年比+15万円) で、キッチンは65万円でした。
30代は「ようやく時間的な余裕ができたから」リフォーム
40〜54歳のジェネレーションX世代がリフォーム・リノベーションを実施する理由は「家族構成やライフスタイルの変化に対応するため」が41%で最も多く、「購入した住宅をカスタマイズするため」の28%を上回りました。また、リフォーム・リノベーションをする・しないにかかわらず、ジェネレーションX世代の60%が「現在の住まいから引っ越すつもりはない」と回答しています。一方、25〜39歳のミレニアル世代と55〜74歳のベビーブーマー世代がリフォーム・リノベーションを実施する一番の理由は「ようやく時間的な余裕ができたから」でした。
8割以上の人がリフォーム・リノベーションを専門家に依頼
2019年にリフォーム・リノベーションを依頼した専門家について調べると、全体の約5分の4を超える84%の人が「専門家に仕事を依頼した」と回答しています。特にベビーブーマー世代は100%とその傾向が顕著で、ジェネレーションX世代、ミレニアル世代もそれぞれ75%、71%でした。依頼する専門家で最も多かったのが「工務店」の30% で、続いて「施工会社」と「大工・職人」がそれぞれ18%でした。
リフォーム資金は貯金から。若年層を中心にクレジットカードも人気
リフォーム・リノベーション費用の支払い方法でもっとも多かったのは「現金・貯金」で、全体の64%を占めました。中でもベビーブーマー世代は72%と高い割合でした。続いて「クレジットカード」が17%でしたが、貯金・現金とは逆に、若い世代での利用率が高くなっています。
リフォーム箇所は「バスルーム」「リビング」「キッチン」が中心
リフォーム・リノベーションが多く実施された場所は「バスルーム」が最も多く36%、次いで「リビングルーム」が30%、「キッチン」が28%でした。また、2019年には11%の人が「ホームオフィス」の設置・リフォームを行っています。ホームオフィスの工事は高年齢層に多く見られました。
住宅のリフォーム・リノベーションで新しくした設備については「冷房設備」が33%と最多で、以下「電気設備」が30%、「給湯器」が29%で人気でした。屋外の設備では「外壁」や「窓や天窓」が人気という結果に。総じて、日本の暑さや寒さへの対応を重視する傾向がうかがえます。
まとめ
この調査が実施されたのは2020年初頭で、まだ国内で新型コロナウイルス感染症の流行が拡大する前でした。そのため「コロナ禍」が与えた影響については加味されていません。今後はホームオフィスの需要が増加するでしょう。今後の動向にも注目しながら、リノベーション計画を立ててみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
「2020年版 HOUZZ & HOME 住宅リフォーム・リノベーション市場調査」
調査対象: Houzzに登録している国内のユーザーのうち、2019年中にリフォーム・リノベーションを行った2,038名
調査方法:オンライン調査
実施期間:2020年2月5日~3月5日
実施機関:Houzz Japan 株式会社
ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:Houzz Japan 株式会社