新型コロナウイルス対策による外出自粛などで、倒産した会社や職を失った人が後を絶ちません。収入がないなかで生活を継続するには、預貯金を切り崩すか、借金をするか…と悩んでいる人もいるでしょう。借金をした場合、誰から借りてどう返済すれば、無理なく返済できるのでしょうか?
お金を借りるのは相手の約半数が「家族などの親戚」
株式会社カケコムが、借金をした経験がある男女100名を対象に、「借金返済に関するアンケート」を実施。まずはお金を誰から借りたのか問うと、「家族などの親戚」から借りた人が49%と最も多く、次いで「消費者金融」が23%、「知人・友人」が15%、「銀行」が10%、という結果に。家族などの親戚と、知人・友人といった今まで何かしらの関係がある人から借りた人が64%にのぼりました。
借金がある人の約半数が50万円以下の借り入れ
どの程度の金額を借りているのか聞くと、11〜50万円が31%と最多で、以下51〜100万円が28%、10万円以下が20%、101〜200万円が13%、301〜500万が5%、501万円以上が2%でした。約半数の人が50万円以下の借金で、92%の人が100万円以下の借金に収めていることが分かります。
「期間内に全額返済」が77%。ほとんどの人が働いたお金を充当
借金の返済には期限がありますが、それを守ることはできたのでしょうか。期間内に返済できたか問うと、全額返済した人が圧倒的に多く77%、何度か返済していたが完済に至らなかったという人が14%、全く返済していない人が2%、そもそも返済期限を決めていない人が7%という結果になりました。
「全額返済した」「何度か返済していたが完済に至らなかった」と回答した人を対象に、借金を返済するためのお金をどのように集めたか聞くと、働いてお金を得た人が最も多く86人、他の消費者金融に借りた人が3人、親せきに借りた人が2人という結果に。ほとんどの人が、働いて借金を返済しています。また、その他として「弁護士に相談して債務整理した」「コロナ対策の特別定額給付金から返済した」「満期でおりた保険金を充てた」といった声もありました。
前述の返済方法を選択して良かったと思うかという質問には「とても良かった」が41.5%「良かった」が40.2%と、8割以上の人が良かったと感じている様子。働いたお金で返済した人に限定すると、83.2%の人が「とても良かった」「良かった」と回答しており、働いて得たお金で借金を返済した人の満足度は比較的高いことがわかります。
一方「あまり良くなかった」「良くなかった」と回答した人のうち、家族や友人からお金を借りて完済した人からは、「借金はそれまでの信用を無くしてしまう恐れがある」「親類に知られてとても恥ずかしい」といった声が。消費者金融から借りた人からは「借金がさらに膨らんでしまうので失敗だった。頭を下げてでも両親などに頼むべきだったかもしれない」「自転車操業のような状態だけは避けるべきだった」「後払いやキャリア決済による返済は行わない方がいいと身にしみた」と後悔する声が届いています。
まとめ
調査結果により、借金をした人の大半が地道に働いて完済している反面、返済できず消費者金融で借り換えをした人などもいることがわかりました。
ちなみに、調査協力者のなかで借金について弁護士に相談した人は、100名中わずか2名でした。「完済の目途が立っていた」「弁護士費用に不安があった」という人が多いようですが、弁護士に相談することでベストな解決方法をアドバイスしてもらうことができ、借金の減額や返済期間の延長に関して代理で交渉してもらえることもあります。借金は期限通りに返済すべきですが「どうしたら返済できるのか分からない」という事態に陥ったときは、その道のプロに相談することも考えてみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
「借金返済に関するアンケート」
調査対象:借金をした経験がある男女100名
調査方法:インターネットによる調査
実施期間:2020年6月16日〜6月19日
実施機関:株式会社カケコム