【在宅勤務4ヶ月目】30代編集部員のワークスタイルはどう変わった?

アルヒ株式会社では、新型コロナウイルスの感染拡大の防止を目的とした東京都の緊急事態宣言に先駆け、3月末からほとんどの部署が在宅勤務体制に。現在もアルヒマガジン編集部のメンバーはほぼフルリモートで業務を行っています。そこで、30代のメンバー3名に、WFH(在宅勤務)の現状と課題、思うところを取材しました。

※WFHフリーランス編はこちら:今、話題の「WFH」とは? 在宅勤務歴15年のライターが語る仕事効率アップのコツ

メンバー紹介
・Aさん(男性)
7歳と5歳、2人の子どもと4人家族。数年前、都心へ通勤圏内の郊外にある実家の近くに注文住宅を新築。普段の通勤時間は片道70分。
・Bさん(男性)
昨年、結婚したばかりのDINKS。現在は都内の賃貸マンションで新婚生活を満喫中。普段の通勤時間は片道50分。
・Cさん(女性)
5歳の男の子を育てるワーキングマザー。3人家族で多摩地域の大規模分譲マンションで暮らす。普段の通勤時間は片道約80分。

在宅勤務は家のどこで? 今、必要性を感じているものは?

―まずは、在宅勤務は家のどこで、どのように行っていますか?

Aさん:自宅2階の書斎で作業しています。椅子は以前IKEAで購入した椅子に、姿勢矯正効果があるというクッションを置いていますが、長時間座っていると疲れるため、座り心地がよく快適性が高いオフィスチェアを探しています。

Aさんの書斎。業務には右のPCモニタとタブレットを使用。「オンライン会議中、画面を共有するとPC上でメモを取れないため、机の手前にある手帳に書き込んでいます」。小窓が西側にあるため、夕方の西日がきついのが悩みだそう

Bさん:書斎のような専用のスペースがないため、夫婦ともにダイニングテーブルで仕事をしています。普段から使用しているダイニングチェアに薄い座布団を敷いて座っていますが、リラックスして座れません。仕事用に新しい椅子が欲しいですね。

Cさん:私も同じく、ずっとダイニングテーブルで仕事をしています。PCで仕事するにはダイニングチェアの座面が低いため、シートクッションで調整しています。それでもまだしっくりきていないため、私も現在、仕事用の椅子を探しているところです。オフィスにあった高さを自由に調整できるチェアが恋しいです…。

Cさんは、ダイニングチェアの座面に無印良品の「ウレタンフォームシートクッション角形」をオン

―3人とも、ワークチェアを購入予定のようですが、どのような条件で探していますか?

Aさん:デザインや見た目よりも、とにかく快適性が高い椅子がいいですね。会社のオフィスチェアは長時間のデスクワークでも腰への負担をさほど感じなかったのですが、自宅の椅子で同じ姿勢のまま作業を続けていると、やっぱり疲れます。仕事の作業効率も落ちてくるんですよね…。
座り心地がよく、腰にかかる負担が少なく、快適に仕事に向かえる、そんなチェアを探しています。問題は、快適性と比例して値段も高くなっていく点ですね。毎日使うものなので、自分で納得できるものを見つけたいと思っています。

Bさん:コンパクトで座り心地の良い椅子を探しています。作業しているスペースの背後が壁なので、椅子を引くスペースに限りがあり、大きな椅子は置けません。また、今のリビングになじむデザインも条件の一つ。書斎にありそうなハイバックチェアが本当は欲しいのですが、明らかに今のリビングでは浮いてしまうため、ちょうどよい背もたれの椅子を探しています。

Cさんワークスペースに導入したいおすすめアイテムの記事でしっかり予習したので、背もたれと肘掛けがあって、高さ調節ができるキャスター付きの椅子を選びたいです。椅子の座り心地は実際に座ってみないとわからないため、できたらお店に足を運んで決めたいところです。椅子と合わせて仕事用のデスクも購入したいため、どの部屋にどう置くか検討しています。

―子育て中のAさんとCさんは、在宅勤務と育児の両立で苦労はありましたか?

Aさん:4~5月の幼稚園・小学校の休校期間中は、子どもたちが自宅待機をしていました。平日の日中に普段いない父親が自宅にいる物めずらしさからか、仕事場である書斎に何度も入って来られて、仕事が中断してしまうことはありました。また、遊び盛りの子どもたちは兄妹ゲンカの声も大きいため、オンライン会議中の相手に聞こえて心配をかけてしまったこともあります。
とはいえ、書斎があったことで、仕事に集中しやすかったことはありがたかったですね。実は、在宅勤務が本格化する前まで、書斎スペースはほぼ荷物置き場状態でしたが、今回を機に仕事部屋として整備しました。この環境のおかげで、仕事部屋に入るとON、出ればOFFモードと、気持ちを切り替えることができています。

Cさん:4月半ばから5月いっぱいまで、息子が通っている保育園が登園自粛となったため、家庭保育をしつつ、在宅勤務を続けていました。もちろん初めての経験で、これが思った以上に大変でしたね。集中して作業できる時間は息子のお昼寝中ぐらいでしたし、毎日どうやって時間を使うか、試行錯誤しました。勤務時間中は思うように構ってあげられないため、申し訳なくなるときも…。その反面、平日でも一緒に過ごす時間をたっぷり取れ、日々成長していく様子を感じられたのは、とても貴重でした。

―そのほか、在宅勤務中に感じたことや困ったことは何ですか?

Aさん:通勤にかける時間がなくなったぶん、いつでも仕事に向かえることはメリットですが、逆に実働時間は増えた気がします。あと、強く感じたのが通信環境の重要性。自宅のWi-Fiの電波が突然悪くなり、作業がストップしたり、オンライン会議の際に映像や音声が途切れたりすることが何度かありました。現在は改善策を模索しています。
室内にこもりきりになりがちな毎日なので、休日にはガーデニングを始めました。テントを張ってみたり、BBQをしたりなど、自宅の庭でできることを楽しんでいます。

Bさん:在宅勤務だけが原因ではありませんが、新型コロナの影響からイレギュラーな対応が必要になったぶん、私も仕事量が増えました。Aさんと同じく、忙しさに比例して気分転換の時間が取れず、ONとOFFを切り替えづらくなってしまったのは目下の悩みですね。
コミュニケーション面でも課題を感じています。今までのように対面で会話できず、メールやチャット、電話で対応するしかないため、その場でちょっとした確認や相談がしづらくなったことは否めません。数分でもオンライン会議サービスに繋いで肉声で確認をとり、早期解決に努めています。

Cさん:通勤時間がなくなり、「可処分時間」が増えたのはかなり大きいです。これまで平日の夜は週末に作り置きしたおかずを温めて食べるスタイルでしたが、フルリモートになってからは、退勤してから余裕を持って夕食の準備ができるように。夕食の時間が早まったぶん、食後に家族でカードゲームやボードゲームをすることも増えました。家庭保育+在宅勤務の期間は一人になれる時間がなく、外出もなるべく控えていたため、ストレスをためすぎないよう、オンライン飲み会に参加するなど、適度にガス抜きするようにしていました。

在宅勤務をよりよい環境に。仕事がはかどるアイテムとは?

―在宅勤務になって新たに用意したものや購入したものを教えてください

Aさん:21インチのPCモニタとそれを繋ぐHDMIケーブル、USBポート類、静音キーボードを購入。デュアルディスプレイに変えたのに加え、外付けのキーボードで文字入力が快適になったので、疲労軽減と作業効率が各段に上がりました。

AさんはPCモニタや静音キーボードなどを購入したことで、在宅勤務による疲労やストレスを軽減

PC周辺機器以外ですと、コストコでアイスコーヒーのポーションを大量買いしてストックするようになりました。50個入りを常備していて、1日2~3杯は飲むほど。このアイスコーヒーに牛乳を入れたカフェオレは朝の一杯として始業のお供になっています。

Aさんがコストコで購入している、ポーションタイプのアイスコーヒー。冷たい水で割るだけでいつでも気軽にアイスコーヒーを楽しめます

Bさん:私もデュアルディスプレイにするため、PCモニタを購入しました。なるべくスペースを取らずノートPCとも親和性の高いものを探したところ、「モバイルディスプレイ」というコンパクトなディスプレイを見つけ購入しました。これだとダイニングテーブルに設置してもあまり邪魔にならず、片付けもしやすいです。
夫婦が揃って在宅勤務の日もあり、テレビ会議をすることが多いため、ワイヤレスイヤホンも入手。話し相手の声がしっかりと聞き取れるようになりました。合わせて、スマートフォンの充電スタンドも購入しています。
そのほか、家をメインの仕事場とするにあたり、インターネットのプロバイダを変更。同じ光回線でもプロバイダによって通信の安定性や速度が異なることがわかったため、じっくりと検討しました。結果的に変更前から2倍以上の速さになったと思います。

Bさんが購入したデュアルディスプレイのPCモニタ。軽量でコンパクトなため持ち運びがしやすく、どこでもデュアルモニタ環境を構築できます

Cさん:会社貸与のスマートフォンでオンライン会議サービスに接続しているため、私も充電しながら使用できるスマホスタンドを購入しました。あと、PC作業の負担を軽減するため、有線マウスから充電式のワイヤレスマウスに変えました。
ON・OFF問わず常に家にいることで気持ちや頭の切り替えがなかなかうまくいかないこともあるため、リフレッシュ用のルームスプレーとボディスプレー、ルームフレグランスなど、アロマアイテムも複数揃えました。
今までなかったものといえば、仕事中に目に入る位置に観葉植物や花をレイアウトし、毎日癒されています。気温が上がりドリンクを飲む頻度も増えてきたので、最近ではキッチンに炭酸水メーカーが仲間入り。こんな感じでかなり散財が続いていますが、自分なりに気分が上がる工夫をしつつ、在宅ワークに励んでいます。

仕事のリフレッシュに一役買ってくれるアロマアイテムたち
新しく導入した炭酸水メーカー(右)。自宅でドリンクを飲む機会がかなり増えました

まとめ

ARUHIマガジン編集部メンバーの在宅勤務4ヶ月目のリアルな様子をお届けしました。同じ職場、同じ年代でも、住まいや家族構成など個々の事情により、求める仕事環境が変わります。この3人のように、自宅で生産性を上げる方法や仕事とプライベートを両立する方法を模索中の人、働き方を見直すきっかけとなった人が多いのではないでしょうか。新型コロナウイルス問題が収束した後、どんな世界が待っているのかは誰にも分かりませんが、今回の経験をもとに、自分にとってベストなワークスタイルを確立したいものですね。

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