2020年上半期は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、多くの人が外出を自粛。その結果、家の中で過ごす時間をより楽しく快適に過ごすための消費が活発化し、多くのサービスで関連の消費トレンドが選出されました。
「楽天市場」2020年上半期 ヒット番付・横綱編
楽天株式会社が、インターネット・ショッピングモール「楽天市場」などを対象に、2020年上半期の消費トレンドを象徴する「2020年上半期 ヒット番付」を発表。外出自粛にともない、自宅で過ごす時間が長くなったことから、家族との時間を充実させる「団らん消費」が東の横綱に、実店舗で売れ残ったりイベントの中止などで行き場を失ったりした商品をユーザーが購入することで生産者や売り手を応援する「応援・支援消費」が西の横綱に、それぞれ選出されました。
東の横綱 「団らん消費」
在宅勤務や休校などにより団らんの時間が生まれたことで、作る過程から家族で楽しめるたこ焼き器(前年同期比+152%)や、幅広い年代で楽しめるボードゲーム(前年同期比+254%)などがヒットしました。
西の横綱 「応援・支援消費」
実店舗で売れ残ったりイベントの中止などで行き場を失ったりした在庫処分の食品(前年同期比+4205%)や、訳あり商品の福袋などを「楽天市場」で流通し、ユーザーが生産者や売り手を「買って応援」する消費がトレンドとなりました。特に、北海道の「楽天市場」出店店舗が地域の実店舗で売れ残った商品を集めて販売を開始した「ふっこう復袋」(昨年実績なし)が人気となりました。
東の大関 「巣ごもりアウトドア」/西の大関 「おうちフィットネス」
「家の中でレジャー気分を味わいたい」と工夫した結果、多くの人がたどり着いた”おうちキャンプ”や”ベランピング”。ウッドデッキや人工芝生のほか、ハンモック(前年同期比+107%)やガーデンパラソル(前年同期比+86%)など自宅でリラックス気分を味わえるグッズの売上が好調でした。
外出自粛期間中の運動不足解消のため、多くの人が自宅でフィットネスを開始したことから、置き場所に困らず手軽に運動できるダンベル(前年同期比+256%)やフォームローラー(前年同期比+240%)などの売上が伸長しました。
東の関脇 「在宅時産需要」/西の関脇 「手間ひま消費」
在宅勤務や休校により、家庭における食事の量や回数が増加しました。これにより、電気圧力鍋(前年同期比+236%)など家事を効率化するためのキッチン家電や冷凍食品(前年同期比+141%)の売上が拡大しました。
在宅時間が増えたことで、日常を丁寧に過ごしたり、モノを作る過程を楽しんだりして、生活を充実させる消費が活発化しました。作物が育つ過程を楽しみ、収穫して実際に食べて楽しむことができるしいたけ栽培キット(前年同期比+150%)などの栽培キットや、刺繍キット(前年同期比+162%)など親子で裁縫を楽しむためのアイテムなどの売上が大きく伸びました。
東の小結 「リモート映え消費」/西の小結 「光熱水費のずぼら節約」
上半期に多くの人が経験したであろう、リモートでのミーティングや飲み会。少しでもカメラ映りを良くしたい、快適に会議をしたいというニーズから、肌をきれいに見せる女優ミラー(前年同期比+106%)や、高画質ウェブカメラ(前年同期比+10719%)の人気が高まりました。
自宅にいる時間が増えたことで、ガス・水道・電気代がいつもより高くなったという人も多いのではないでしょうか。「楽天市場」では、取り付けるだけで簡単に節約できる節水シャワーヘッド(前年同期比+136%)やエアコンの室外機カバー(前年同期比+86%)などのグッズの売上が好調でした。
東の期待株 「密避け猛暑対策」/西の期待株 「シン・防災グッズ」
今年の夏は密を避けながら暑さを凌ぐことができる新たなグッズが売れることが予想されます。また、今年は学生の夏休みが短縮傾向にあることから、ベビーカー扇風機(前年同期比+147%)や子供用日傘(前年同期比+ 32%)など、暑い中登校する子供用の猛暑対策グッズに注目集まると予想しています。
人々の防災意識が高まる中、最近ではお部屋のインテリアに馴染むようなおしゃれ防災グッズや、エコを意識したLED懐中電灯(前年同期比+88%)、置き場所をとらない利用時に膨らますタイプのランタンなど、ユーザーのニーズに合わせた様々なタイプの防災関連グッズ(前年同期比+513%)の人気が高まっています。今後は、避難する際に密を避けられるようなグッズを加えた新たな防災グッズの登場を予想しています。
まとめ
楽天市場の「2020年上半期 ヒット番付」は、新型コロナウイルス問題による外出自粛を反映したラインナップとなりました。この結果を参考に、夏に向けて購入するアイテムを考えてみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
「2020年上半期 ヒット番付」
調査対象:楽天市場
調査方法: 対象サービスの検索・購買データや出品数をもとにトレンドを分析
実施期間:2020年3月1日〜5月31日
実施機関:楽天株式会社