新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年の春は緊急事態宣言が発令され「STAY HOME」が求められました。これまで誰も経験したことのない時間を過ごし、私たちの暮らしはどのように変わり、何にストレスを感じたのでしょうか。
新型コロナウイルス感染拡大により、暮らしが大きく変化
東京ガス株式会社都市生活研究所が、都市生活レポート「新型コロナウイルスによる暮らしの変化とおうち時間を楽しむアイデア~緊急事態宣言後の生活調査より~」を発行。緊急事態宣言後の行動と意識を調査しています。
直近1週間の暮らしが新型コロナウイルス感染拡大以前と比べてどの程度変わったかを聞いたところ、「変わった」が43%、「やや変わった」が32.8%で、合わせて75%以上の人が変化を感じているという結果に。年代や性別を問わず、多くの人が影響を受けていますが、なかでも20~30代と50~60代の女性は8割以上が変化を感じています。
世代を問わず家族との会話が増え、料理・掃除・育児の女性負担が増加
「家族と会話をする時間」「料理をする時間」「掃除をする時間」「子どもの面倒をみたり、相手をしたりする時間」「離れて暮らす家族・親族に連絡する時間」が、新型コロナウイルス感染拡大以前と比べて増えたのかも調査しました。
その結果、すべての年代・性別で「家族と会話をする時間」の割合が増加。外出自粛によって家族一緒に過ごすことが増え、会話につながっているようです。「離れて暮らす家族・親族に連絡する時間」が増えたのは20代と50代の女性。母娘で連絡を取り合っている様子がうかがえます。
また、「料理」「掃除」「育児」の時間が増えたと回答した人は、いずれも女性が多く、特に30代女性の「料理」と「掃除」は6割以上が増加しています。
30~40代既婚女性は「ひとりになりたいのになれない」傾向
家事負担が増えていると思われる30~40代の既婚女性に対し、暮らしのストレスを軽減するために自宅で行うことが重要だと感じていることや、実際に行っていることを質問しました。重要だと感じているのに実行できていないことの1位は「ひとりになれる場所・時間を作る」で、ストレス解消のため、ひとりになりたいのになれない状態にあることがわかりました。
ひとりの時間を持つためには、家事・育児を分担したり、時間差で部屋を使ったりと、家族の協力が欠かせないでしょう。
暮らしのヒントにしたい!「おうち時間」を楽しむアイデア
東京ガス都市生活研究所が、リビングデザインセンターOZONEや専門家(建築家・料理研究家・暮らしに関するライター、編集者)とともに、「おうち時間」を楽しむアイデアを紹介しています。
例えば、「ひとりになりたい」を叶えるアイデアとして、うずまき状のパーテーションを巻いたり開いたりすることで、好きなときに自分の居場所を作れる「巣ごもりうずまき」を提案するなど、暮らしのヒントとして参考にしたいところです。
まとめ
新型コロナウイルスの感染拡大により暮らしの変化を余儀なくされ、生じるストレスやそれを軽減するためにしたいことなどを調べた結果、家事や育児の負担が女性に偏っていること、その女性たちが求める「ひとりになれる時間や場所」が確保されていないことが明らかになりました。在宅時間が長くなっている今、「おうち時間」を快適にストレスなく過ごすため、家事や育児の負担を減らす工夫や、家庭内での空間や時間の使い方について、家族で話し合う機会をもってみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
「緊急事態宣言後の生活調査」
調査対象:一都三県在住の20代以上の男女1,200名(TULIPモニター)
調査方法:インターネット調査
実施期間:2020年4月24日〜4月27日
実施機関:東京ガス都市生活研究所
ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:東京ガス都市生活研究所