新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言を受け、私たちの生活が根本から変化しました。家の中で過ごす時間が増えるとともに、「外出」「移動」の在り方や価値観が一変した人が多いのではないでしょうか。今後も当面の間、3密を避けた移動が推奨される中で、プライベート空間を確保しやすい「車」に注目が集まっています。
車が安全な移動手段と認識され、購入意識も利用頻度も向上
株式会社デルフィスが、GW期間前半とGW終了後の2回に渡って「コロナ禍における『移動』『クルマ』に関する意識調査」を実施。GW期間前後での外出自粛意識や、コロナ禍収束後に向けた生活意識を把握した上で、人々のクルマに対する意識が今後どう変化していくかについて考察しました。
まずは、車に対する購入意識を調査したところ「車を買いたくなった人」が18%で、「買うのを中止・延期した人」の11%を上回りました。
その理由として「車は生活に必要な移動を安全に行うことができる」と80%の人が認識。「車は感染リスクを下げることができる」という思いも、77%の人が抱いていることが分かりました。
実際に、特定警戒8都道府県、特に東京では、車の運転頻度が26%増えています。
新型コロナ収束後に向けて、77%の人が「前向きに頑張りたい」
コロナ収束後に向け、前向きに頑張りたい気持ちと後ろ向きで不安な気持ちのどちらが勝っているか質問すると「前向きに頑張りたい」と思う人が約77%を占める結果に。未だ我慢の時期が続いていますが、ポジティブな気持ちで前を向いている人が多いことが分かりました。
今後どのように暮らしたいかという質問に対しては、全ての性年代で「当たり前の日常を大切にしたい」という回答が最多に。世代別で見ると、10~20代を中心に「新しいもの・サービスを取り入れて良い生活に改善したい」「何か新しいことをはじめてみたい」という意識が高く、コロナ禍収束後を見据えた行動意欲や積極性が見られる結果となりました。
コロナ禍収束後にやりたいことを問うと「気軽に外食を楽しみたい」が64%で最も多く、「国内旅行・温泉に行きたい」が62%、「ドライブ・レジャーを楽しみたい」が42%など、おでかけを増やしたい意向が見えました。
家族の絆を深めながら、ひとりの時間も大事にしたい
GW期間の過ごし方について、2回の調査を通じて「GW前の予定」と「GW後に確認した実態」のそれぞれを調査した結果、ほぼ差はなく、高い意識を持って巣ごもりをした人が多数を占めていたことが分かりました。具体的には「基本的に自宅滞在で、買い物や散歩などの外出のみ」がGW前65%、GW後63%、「家の中で楽しめることを考えて滞在」がGW前49%、GW後37%、「全く外出せず自宅に滞在」がGW前後ともに25%でした。
「今後どのように暮らしたいと思うようになったか」という質問に対しては「家族や身近な人々との絆を大切にしたい」と考える人が全体で83%、「一人の時間を大切にしたい」が75%、「日常のストレスを忘れ、非日常的な気持ちになれる時間を作っていきたい」が77%で、家族の時間もひとりの時間も大切にしたい様子がうかがえます。
「移動手段×プライベート空間」という二面を兼ね備えた車の価値
コロナ禍により、車が「プライベート性を保った移動手段」であることを、私たちは再認識しました。電車やバスなどの公共交通機関に車移動を組み合わせることで、ソーシャルディスタンスに配慮した生活が可能ですし、愛車に乗ったまま映画を楽しむドライブインシアターのように、車が前向きな気分を後押しする乗り物であることも証明されました。
まとめ
新型コロナウイルスの感染拡大で外出を自粛する生活を経験し、私たちは働き方も、暮らし方も変えざるを得ない状況に置かれました。これまで、移動手段は公共の交通機関があれば十分だと思っていたところを、密閉・密集・密接の「3密」を避けるため、近距離は自転車で、それ以外は自動車で移動するようになった人も多いのではないでしょうか。マイカーのある生活を求めれば駐車場が必要になり、住まいに求める条件も変わってきます。コロナ騒動を機に、私たちの生活や住環境を見直すときが来ているのかもしれませんね。
【調査概要】
「コロナ禍における『移動』『クルマ』に関する意識調査」
調査対象:全国の18歳~69歳の男女(第一回:1,000名、第二回:600名)
調査方法:インターネット調査
実施期間:【第1回】2020年4月28日~29日 【第2回】2020年5月11日~12日
実施機関:株式会社デルフィス