【新型コロナ】意外な需要増はドレッシング⁉ 人々の購買行動にリアルな変化(調査)

中国・武漢で最初の感染者が確認された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、今や世界中で流行しており、日本でも7都府県に緊急事態宣言が発令されるなど、私たちの生活に大きな影響を及ぼしています。例えば消費購買活動では、マスクやアルコール消毒関連商品などの買い占めや、食料品の買いだめなどが挙げられます。では、現在報道されている以外に、具体的にどのような変化があったのか見ていきましょう。

食料品は米と野菜、ドレッシングが大きく増加!

株式会社アスマークは、自社が運営する商品レビューサイト「シェアビュー」の登録会員のレシート情報から個々の実購買データを収集し、2020年1月の海外発生期と2020年2月の国内流入期から国内流行早期における、生活者のリアルな消費行動・購買内容の変化を比較分析しました。

食料品の中で購買量が増加したものとして、米が1.6倍も増加。外食を控え、家庭で食事をする機会が増えたことから、新型コロナウイルスの影響が出始めた2月に買い足す人が目立ちました。また、レンジ調理が可能で保存期間の長いレトルト系食品や米飯加工品、ソースミックスなども購買量が伸びており、外出の機会を減らしたいという人が増加したと考えられます。

出典:株式会社アスマーク調べ レポート「レシートによる実購買データを解析」

食料品の中で消費が増えた意外なものとして挙げられるのがドレッシングで、約2.5倍の伸びを見せています。同時に野菜類の消費量も増加しています。にんじんとじゃがいもの増加した理由は、一度にたくさん作れるカレーの材料として使われたと推測されますが、きゅうりやレタスは、免疫力アップを目的に野菜を摂取するためのサラダの需要が増えたことに起因すると考えられ、それに伴いドレッシングの需要も増加したといえそうです。

出典:株式会社アスマーク調べ レポート「レシートによる実購買データを解析」

日用品は除菌系商品のほか、シャンプーや歯ブラシなど衛生商品がアップ

日用品において“ある程度想定できる変化”としては、除菌消毒剤、ハンドソープ、ウエットティッシュの大幅な需要増が挙げられました。一方で、マスクはこの時期すでに品薄状態になっていたため、購入総量が減少する結果となりました。

出典:株式会社アスマーク調べ レポート「レシートによる実購買データを解析」

一方、日用品の意外な需要として、シャンプーや洗顔料、衣料用合成洗剤といった身体を清潔に保つための商品や、漂白剤、歯ブラシといった衛生商品の売り上げが顕著に伸びていることが挙げられます。これは、新型コロナウイルス感染予防策として、殺菌や身辺を清潔に保つことに人々の意識が向いているためと推測されます。

出典:株式会社アスマーク調べ レポート「レシートによる実購買データを解析」

平日は買い控え、休日にまとめ買いするスタイルが明らかに

では、新型コロナウイルスの流行により、商品購買行動にはどんな変化が見られたのでしょうか。平日と休日における、購買金額の比較をみると、特にスーパーの平日購買量が減少し、休日に大きく伸びる、いわゆるまとめ買いをしている人がいることが分かりました。

出典:株式会社アスマーク調べ レポート「レシートによる実購買データを解析」

ウイルスの感染リスクを減らすため、平日の小まめな買い物は避け、休日に1週間分をまとめて購入するというスタイルを取る人が一定数いると考えられます。

まとめ

アスマークの分析調査から、食料品や日用品の購買行動において様々な変化が起こっていることが分かりました。現在も品薄状態が続く使い捨てマスクの代用品として、布マスクを手作りする動きが広がっていますが、材料に医療用滅菌ガーゼを使うことにより、本来の用途で必要としている人に行き渡らなくなるなど、新たな問題も起こっています。先の見えない状況では、不安からくる買い占めやデマ情報の拡散などが起こりやすいといえますが、必要な人のところへ必要なものが行き届くよう、一人ひとりが冷静な判断をすることが重要です。

【調査概要】
比較対象期間:
2020年1月…国内通常期(海外発生期) ~
2020年2月…国内感染者が確認され始めた時期(国内流入期)から国内感染者が増加し始めた時期(国内流行早期)
分析対象:シェアビュー(※1)登録会員41名のレシートデータ(※2)
基本属性:首都圏在住の20~50代の女性
※1 シェアビューは、㈱アスマークが運営する世の中の様々な商品・サービスを実際に使ってみたリアルなレビューを投稿し共有する会員制のコミュニティサイトです。
https://shareview.jp/
※2 対象となるレシートデータは、レシートが発行される全業態の実店舗での買い物が対象となります。

ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:株式会社アスマーク

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