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部屋をおしゃれに飾るにあたって、ぜひ活用してほしいのが観葉植物。意外と手間なく取り入れられるのに、ひとつあるだけで部屋をグッと垢抜けさせる効果がある。
とはいえ、ただグリーンを置けばいいというわけではない。そこで今回は、雑誌や広告など幅広い分野で活躍中のインテリアスタイリスト・遠藤慎也さんに、グリーンで部屋をおしゃれに飾るためのポイントを教えてもらった。
部屋にグリーンを置くメリット
まずはインテリアにグリーンを取り入れることで、どんな効果がもたらされるのだろうか。
部屋の雰囲気が大きく変わる
グリーンによる空間の演出効果は、とても大きい。
「生き物ということもあり、グリーンは家具や家電にはない『息吹き』のようなものをもたらしてくれます。だから、部屋に置くことで彩りや華やかさが加わるんです。グリーンの空間演出効果は非常に高く、インテリアの撮影でも欠かせません。一人暮らしを始めたばかりで殺風景だという部屋も、グリーンがひとつあるだけでいきいきとした雰囲気になりますよ」
部屋に奥行きや深みが出る
グリーンは、雰囲気だけでなく視覚効果にも期待できるという。
「葉が重なり合っているので、必然的に明るい部分と暗い部分ができます。そのおかげで、空間に奥行きや深みが生まれるんです。また、照明や太陽光によって影ができ、それが壁に映し出されることでより重層感が生まれます」
グリーンをおしゃれに飾るコツ
グリーンをインテリアに取り入れるハードルは決して高くないが、おしゃれに飾るにはコツがある。遠藤さんおすすめのテクニックを教えてもらった。
鉢カバーを使う
グリーンをインテリアのオブジェとして考えたとき、何より重要なのは鉢なのだそう。
「街の植物屋さんやホームセンターでは、簡易的なプラスチックの鉢で売られていることがほとんどです。しかし、それをそのまま部屋に置くと、インテリアの雰囲気が大きく損なわれてしまいます。そこで便利なのが鉢カバー。元々ついていたプラスチック鉢ごとスポッと鉢カバーに入れられる大きさの物を用意すれば、植え替えをしなくても思い思いの鉢でグリーンを育てられます」
鉢カバーは、決して鉢のために作られた商品だけを使わなくてもOKと遠藤さん。
「鉢カバーとして売っている物はもちろん、落ち着いた雰囲気のプラスチックバケツやペンキ入れ、ペン入れ、マグカップなど、本来は鉢カバーではない物を用いても問題ありません。部屋の雰囲気と合わせて選んでもいいし、ちょっと遊び心のある物を用いるとおもしろいです」
余裕を持った大きさのグリーンを選ぶ
意外と見落としがちだが、実はグリーンのサイズも重要だ。
「植物が天井に接していたり、天井高ギリギリだったりすると、どうしても窮屈感や圧迫感が出てしまうので、ある程度余裕のあるサイズ感の物を置くことを心掛けましょう。ショップは家よりも天井が高かったりするので、売り場ではちょうどいいと思っても、家に置いてみたら大きすぎた…ということがよくあります。部屋のグリーンを置く場所の天井の高さと、置くのにふさわしいおおよその直径を把握しておき、お店で植物のサイズを確認してから買うようにしましょう」
置き方を工夫する
サイズ的に余裕を持ってグリーンを置くとなると、「スペースの限られた一人暮らしの部屋にはなかなか難しいのでは?」と思ってしまうかもしれないが、そんなことはない。
「床に置くだけでなく、グリーンの置き方はいろいろあります。例えば、キッチンやテーブルに小さいグリーンを置いたり、上の棚から吊ったり、あるいは『エアプランツ』をテーブルやソファにポンッと置くという手もあります。置き方を工夫すれば、狭い空間でもグリーンをおしゃれに置けますよ」
遠藤さんがおすすめする今注目のグリーン
グリーンを置くにしても、どんな種類の植物を選べばいいかというのも悩みどころ。そこで遠藤さんに、部屋を飾るのに今おすすめの植物をいくつか挙げてもらった。
・多肉植物
「ここ数年人気なのが多肉植物。かなり育てやすいので、まずはここから入ってみてもいいかもしれません」
・垂れる植物
「下に向けて育っていく植物は、垂れ下がったユニークな見た目がアクセントとなってくれます。家具の上に置いて葉を垂らしたり、上から吊るしたりするといいですね。最近でいうとリプサリス、ひと昔前だとアイビーなどが挙げられます」
・塊根植物
「多肉植物の中でも珍しい品種である塊根植物(コーデックス)は、根が大きく発達した独特の形状が人気を呼んでいます。値段は張りますが、空間の演出効果は抜群です」
・外木
「外で育てるのに適した植物を『外木』といい、その中でもオリーブやユーカリなどが近年人気です」
・ワイルドフラワー
「ワイルドフラワーも外木の一種で、ちょっとグロテスクでインパクトのある花を咲かせる植物の一ジャンルです。植物好きのあいだで人気が高く、ショップなどのインテリアにもよく用いられています」
・ハーブ
「家庭菜園の流れではないですが、キッチンの窓際などでローズマリーやミントといったハーブ類を鉢植えで育てる人をよく目にします。インテリア的な効果だけでなく、実際に料理に使って食べられるので、より愛着がわきやすい植物といえますね」
インテリアとして部屋を華やかに飾ってくれつつ、生き物として育つ楽しみも味わわせてくれるグリーンを、ぜひ取り入れてみてほしい。
【プロフィール】
インテリアスタイリスト 遠藤慎也さん
大学と専門学校を卒業後、インテリアスタイリスト・窪川勝哉氏のアシスタントを経て独立。雑誌、テレビ、広告、カタログ、店舗や展示会のディスプレイなど、幅広い分野でインテリアのスタイリングを手掛ける。グリーンやDIYアイテムを積極的に取り入れるスタイルにも定評がある。
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(この記事はREISM株式会社が運営するREISM Styleの記事を一部編集、転載しています)