年代で異なる住宅を購入したワケ

40歳代以下の購入理由は「広い家に住みたい」が最多、「生活の質を上げたい」が30歳代以上で上昇

住宅を購入する、そのタイミングは人それぞれで異なります。20歲代や30歲代など若いうちに夢のマイホームを実現させる人もいれば、50歳代・60歳代になってから新たな住まいが必要になる人も。では、家を買う年齢によって、購入する理由はどのように違うのでしょうか? 

ARUHIマガジンが住宅購入者および購入予定者600人にアンケート調査を行い、「生活環境の向上という観点から、住宅を購入した“一番の理由”」を聞いたところ、以下の結果が得られました。30歳代以下の年代では、「広い家に住みたい」という理由が最多。具体的には「子ども部屋の確保」「子どもが大きくなって部屋が手狭になったから」などの理由が挙げられ、家族の人数や子どもの成長に見合った広さの住宅を希望しているようです。
20・30歳代の自由回答では、「結婚したから」「子どもが生まれるので」などの理由が挙がり、結婚や出産を機に、マイホームの購入を考えている様子がうかがえます。そのほか、20歳代では「立地・アクセスのよいところに住みたい」が20%を超え、30歳代や40歳代では「生活の質を上げたい」という意見が多くなりました。

一方、50歳代・60歳代の理由を見ると、「生活の質を上げたい」「立地・アクセスのよいところに住みたい」の両意見が多数。自由回答では「駅やバス停が近いと老後に生活するのに便利だから」「働きつつ自宅で介護を実現するため」などが挙がり、老後の生活のほか、両親や配偶者の介護が必要になり、住み替えを検討する場合も多いようです。

住宅購入者に聞いた 生活環境向上の観点から住宅を購入した「一番の理由」

また、「経済的理由という観点から、住宅を購入した“一番の理由”」を聞いたところ、「家賃がもったいない」という意見が、すべての年代で一番多くなりました。特に20歳代・30歳代で多く、今後長期にわたり家賃を払い続けることに抵抗を感じている人が多いようです。また、「住宅ローンの総返済額が変わるので、買うなら低金利の今」など、住宅ローンの金利にも高い関心があるようです。

これらから、若い年代では結婚や出産が大きなきっかけとなり、50歲代以降は老後の生活環境や家族の介護などを重視していることがわかります。また、すべての年代で賃貸住宅の家賃に負担を感じ、金利が低い今購入を決断している人が多いようです。もちろん購入理由は、人それぞれで異なりますが、みなさんが住宅を購入する際の参考にしてみてください。

住宅購入者・購入予定者の声
・子ども部屋を確保したい(41歳男性)
・老後によりよい環境で暮らしたい(51歳男性)
・家賃を払うより、資産としてローンにあてたい(43歳女性)
・子どもが生まれるので(27歳女性)

入園前に半数以上がマイホームの購入を決断

マイホームの購入を決断した際に、子どもの年齢はいくつだったのでしょうか? ARUHIマガジンが全国の住宅購入経験者100人に行った「住宅購入時に子どもの年齢はいくつでしたか?」というアンケート調査では、子どもが「乳幼児」のタイミングで購入した人が最多となりました。

「子どもの成長と共に、遊ぶための大きな部屋が欲しくなった」という意見もあったように、子どもが生まれると単純に生活スペースが必要になるだけでなく、生活が一変します。また幼稚園に入園したあとの引っ越しよりもその前に住宅の購入を決める人が多いのも納得できます。2番目に多かったのが「妊娠中」。子どもが生まれる前に住環境を整えておきたいと考える人が多かったようです。そのほか、幼稚園や小学校に入ってから、ライフスタイルの変化に合わせて購入した人もいますが、「乳幼児」「妊娠中」の2つで全体の半数を上回りました。そのことから、多くは子どもが生まれる前後のタイミングで住宅の購入を決断し、子育てのために住まいが果たす役割を重要視している人が多いことがわかります。

住宅購入時の子どもの年齢は?

調査地域:全国/調査対象:既婚者・子どもあり/調査期間:2017年8月10日~24日/有効回答数:100サンプル

住宅購入者の声
・生まれたら泣き声や足音などの騒音の心配があったので、防音がしっかりしたマンションを妊娠中に購入しました(30代女性)
・子どもが幼稚園に入る前に決めました。転園はしたくなかったので、タイミングとして幼稚園入園前か小学校入学前を考えていました(40台女性)

※「本当に住みやすい街Walker Vol.002」より転載

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