あなたは、クレジットカードをどんな基準で選んでいますか? 年会費? それともポイント還元率?
もちろん、コスパも大切ですが、毎日のように使うカードだからこそデザインにもこだわりたいもの。
そこで本記事では、デザイン面に注目した、クレジットカードの選び方について解説します。
クレジットカードの平均保有枚数は?
日本クレジット協会によると、2018年のクレジットカード契約数は2億5,689万件。同年の20歳以上の人口が1億575万2,737人なので、1人あたりのクレジットカード平均保有枚数は約2.43枚となります。
さらに、JCBの調査によれば、クレジットカードの保有率は約84%になっています。
他方、日本クレジット協会の調査によると、2017年のアメリカ合衆国のクレジットカード契約数は10億4,410万枚。同国の同年の人口は3億2,508万4,758人で、このうち20歳以上の人口は約2億4,251万3,229人の約74.6%。つまり、1人あたりのクレジットカード平均保有枚数は約4.3枚ということになります。
また、アメリカ合衆国のキャッシュレス決済の比率が45.5%であるのに対し、日本のキャッシュレス決済の比率は2017年で21.4%と低めの水準です。アメリカだけでなく、フランスや香港、ロシアやシンガポール、韓国でも、キャッシュレス決済の比率が高く、世界的にキャッシュレス化の波が広がる傾向にあります。
日本政府が2025年までに全体の40%を目指してキャッシュレス化を進めようとしていることもあり、今後、国内のキャッシュレス化がますます進むことが予想されます。クレジットカードを使う場面も、これまで以上に増加すると考えてよさそうです。
人とは違うクレジットカードの選び方を
クレジットカードを利用するにあたって、コストパフォーマンスは重要な要素です。実際、「クレジットカード 選び方」と検索すると、還元率や年会費などコスパに関連したクレジットカードの選び方についての指南記事が多くヒットする傾向にあります。
他方、デザインに注目している人は決して多くないようです。あるキーワード検索数チェックツールによれば、Googleで1ヶ月間に「クレジットカード」と検索される件数は推計で約27万件。「クレジットカード 還元率」が約1万3,000件に上るのに対して、「クレジットカード おしゃれ」と検索される件数の推計はたったの232件。「クレジットカード かわいい」も、1,431件にとどまっています(2020年3月時点)。クレジットカードをデザインで選ぶ方は、マイノリティだといえるでしょう。
多くの方がクレジットカードをコスパ重視で選ぶのは理解できます。とはいえ、クレジットカードはいつもお財布に入れて持ち歩く、相棒のような存在。デザインにこだわって選べば、バッグやお財布、靴や文房具などと同じように、使うたびに華やいだ気分になり、日常の暮らしがほんの少し潤うことでしょう。
また、クレジットカードを使う際、券面が店員さんや同行者の目に触れることも少なくありません。たとえば、お気に入りのキャラクターがあしらわれたクレジットカードなら、それがきっかけで趣味の話で盛り上がることになるかもしれません。
デザイン重視のクレジットカードの探し方
おしゃれなクレジットカード、かわいいクレジットカードを使いたいという方におすすめなのが、各ブランドの限定カードやアメリカン・エキスプレスのクレジットカードです。
各ブランドでは、女性向けにかわいらしいデザインのクレジットカードを発行している例が少なくありません。花模様やかわいい動物、アニメのキャラクターなど、デザインがバラエティに富んでいて、どれにしようか迷ってしまうほどです。
他方、大人の雰囲気を備えたスタイリッシュなデザインがお好みの方や男性に人気のブランドが、アメリカン・エキスプレスです。
アメリカン・エキスプレスといえば、全世界で通用するブランド力と、誰もが知る洗練度の高いクラシカルなデザインで知られるクレジットカード。富裕層向けに発行されているクレジットカードということもあり、年会費がほかのブランドよりも高めに設定されていますが、空港ラウンジ無料利用サービスや充実した旅行傷害保険など、豊富な特典が魅力。デザインと使い勝手のよさでクレジットカードを選びたいという方の間で好んで利用されています。
2017年のニルソンレポートによると、アメリカン・エキスプレスのシェアは8.75%と、VISAやマスターカードと比較するとシェアは決して大きくありませんが、ステイタスやサービスの充実ぶりは抜群。デザイン性も高いことから、財布の中に忍ばせておくだけで、宝物を持ち歩いているような気分が味わえ、使用時には、おしゃれで特別な文房具を使っている時のようなトキメキを味わえそうです。
常識を覆すコンタクトレス決済
政府によるキャッシュレス推進政策により、さまざまなキャッシュレス決済会社がサービスを展開しており、日本でも徐々にキャッシュレス決済が浸透しつつあります。キャッシュレス決済は、決済に手間や時間がかからないことがメリットの1つです。
ところが、交通系ICカードやQRコードによる決済と比較すると、クレジットカード決済は時間が長くかかるといわれています。レジのクレジットカードリーダーにクレジットカードを読み込ませて通信を行うため、ほかのキャッシュレス決済よりも時間を要してしまうのです。
そのため、「時間がかかるから」と、クレジットカードの利用を敬遠する方も少なくないようですが、近年は、クレジットカード各社がコンタクトレス決済を導入。決済時間の短縮が実現されつつあります。
クレジットカード各社が提供しているコンタクトレス決済は以下の通りです。
・アメリカン・エキスプレス:タッチ(コンタクトレス)決済
・VISA:タッチ決済
・マスターカード:タッチ決済
・JCB:JCBコンタクトレス
コンタクトレス決済の導入店舗はまだそれほど多くはないものの、徐々に広がりをみせています。クレジットカードのコンタクトレス決済は、交通系ICカードなどのように、端末にクレジットカードをかざすだけで決済可能です。スマートフォンの操作が必要なく、使う際のストレスが大幅に軽減されます。
コンタクトレスクレジットカードはチャージの必要がありませんから、支払いに時間や手間をかけたくない方にもおすすめできます。
まとめ
クレジットカードといえば、年会費が無料のもの、還元率が高いものが選ばれがちですが、いつも身近において毎日のように使うものだからこそ、洋服やアクセサリーのように、気に入ったもの、長く愛せるものを使いたいものです。
アメリカン・エキスプレスや各ブランド限定カードのように、券面のデザインが素敵なカードなら、目にするたび、使うたびに誇らしい気持ち、楽しい気持ちが生まれ、暮らしがほんの少し豊かになるかもしれません。
年会費無料や還元率が高めのお得なクレジットカードもよいですが、好みのデザインやサービスでより満足感を得たいという方は、ぜひ年会費が必要なクレジットカードも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
<参考>
「日本のクレジット統計 2018年(平成30年)版」(日本クレジット協会)
「【クレジットカードに関する総合調査】2018年度版 調査結果レポート」(JCB)
「【総計】都道府県別年齢階級別人口 2018年」(総務省)
「世界の人口ピラミッド アメリカ合衆国 2017年」
「世界の統計 2018」(総務省)
「キャッシュレス・ビジョン」(経済産業省)
「キーワード検索数チェックツール|aramakijake.jp」
Global Cards 2017(The Nilson Report)