政府が新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的として、全国の小中高などの学校に対し臨時休校を要請したことを受けて、3月2日から全国の多くの学校でスタートした臨時休校。本来あるはずだった学校給食がなくなったことから、家庭では昼食の準備が必要となり、ツイッターなどのSNSでは戸惑いの声が目立ちます。そこで、クックパッド株式会社が臨時休校になった小中高校に通う子どもを持つ親448人を対象に行った「臨時休校に伴う家庭の料理負担の実態調査」と、クックパッドの検索データ分析サービス「たべみる」を元にした検索傾向の変化から、臨時休校が家庭の料理に与えた影響について考えました。
80%が料理の負担が増えたと回答。昼ごはんの準備に困る親は72%
子どもの学校の臨時休校により、家庭での料理の負担が増えたかどうかを尋ねた質問では、80%が「増えた」と回答したことが分かりました。
具体的に、料理をする際に困っていることについて尋ねた質問では、以下のような結果になりました。
1位は「昼ごはんの準備が大変」の72%、次いで2位「献立を決めるのが大変」48%、3位「外出を控えるため買い物に行きたくない」26%、4位「冷凍食品・惣菜などがふえる」「野菜不足・炭水化物が多くなりがち」22%と続きます。本来なら給食を食べるはずだった子どもの昼食の準備を負担に感じている人が最も多く、そのほか栄養バランスの取れた食事作りや、買い物に子どもを連れていくことに対して負担に感じる声が多く寄せられました。
時短と栄養バランスが昼ごはんづくりのキーワード⁉
クックパッドの検索・アクセスログデータを活用した、ビッグデータサービス「たべみる」を使った検索キーワード調査では、臨時休校が開始された3月2日以降、「昼ごはん」の検索頻度が急上昇しており、前年同週と比較して298%となっています。
「昼ごはん」は従来、春休みやゴールデンウイーク、夏休みなどの長期休暇でも上昇するキーワードですが、今回はそれらの時期と比べても大幅に検索頻度が伸びていることが分かります。背景として、感染防止のために外食を控え自炊する傾向にあることや、昼食を子どものために準備する家庭が増加したことがあると考えられます。
次に、「昼ごはん」と組み合わせて検索されるキーワードを分析したところ、以下のような結果になりました。
「昼ごはん」と組み合わせて検索されるキーワードで、臨時休校が始まった3月2日週に急上昇したのは「時短」。前週比で158%となっており、多くの人が昼ごはん作りにおいて重視しているポイントであると考えられます。一方、時短レシピの代表的なものとして一般的な、「うどん」「丼」「パスタ」などの単品メニューのキーワードの組み合わせ検索頻度は減少の傾向にあります。学校給食は栄養バランスのとれた献立が組まれていることから、家庭の昼食でもそれを補完できるよう、時短を意識しつつも栄養バランスに配慮した献立を意識する人が多いと予測されます。
まとめ
クックパッドが有料機能である「人気順検索」の無料提供を開始したほか、ワタミの宅食が「子育て家族割」、餃子の王将が「お持ち帰り専用お子様弁当」として特別価格で食事を提供するなど、各企業が続々と臨時休校を支援するサービスを提供しています。突然の臨時休校で子どもだけでなく、親も戸惑うことが多いと予想されますが、これらのサービスを有効活用しながら、長い春休みを乗り越えられるといいですね。
【調査概要】
「臨時休校に伴う家庭の料理負担の実態調査」
調査期間:2020年3月3日(水)〜2020年3月4日(木)
調査手法:インターネット調査
調査対象:臨時休校になった小中高校に通う子どもを持つ親 448名
ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:クックパッド株式会社